カンヌW受賞『ジョイランド わたしの願い』日本版予告編&ポスターが解禁!
- Fan's Voice Staff
カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門審査員賞とクィア・パルム賞を受賞した『ジョイランド わたしの願い』の日本版予告編とポスタービジュアル、新場面写真が解禁されました。
マララ・ユスフザイ(エグゼクティブ・プロデューサー/ノーベル平和賞受賞者)の「世界中の共感を呼んでいる本作をサポートできることを誇りに思います」というコメントから始まる予告編。「貧しいなりに尊厳は守ってきた」というラナ家の家長が、失業中である息子ハイダルに「子どもはできないのか?」と男孫を催促するシーンから、仕事に誇りを持っている妻ムムターズが活写されます。ある日ハイダルは友人からダンサーの仕事を紹介され、「センスがない」と劇場支配人にはバカにされますが、そこで出会ったトランスジェンダー女性のビバの美しさと自由な生き方に惹かれていきます。バックダンサーに抜擢されたハイダルは、家長から何の仕事に就いたのかと聞かれ、後ろめたさから「劇場支配人として雇われた」ととっさにウソをつきます。一方、家長は、ハイダルが職を得たことから、ムムターズに家庭に入ることを命じ──。
監督を務めたのは、パキスタンの新鋭サーイム・サーディク。伝統的な価値観に縛られる若き夫婦が、そこから解放されて自分らしく自由に生きたいという願いの間で、揺れ動く姿が繊細に描き出しました。
カンヌでの受賞後、パキスタン映画として初めてアカデミー賞国際長編映画賞のショートリストに残ったほか、2023年インディペンデント・スピリット賞外国映画賞などを受賞。米映画批評サイトRotten Tomatoesでは98%フレッシュ(7月6日時点)という高評価を獲得し、フランスやアメリカ、イギリスなどでも大ヒットを記録した一方、本国では少数の保守系団体が「LGBTQ+や、彼らとの恋愛を美化して描いた」ことが「社会的価値観や道徳基準にそぐわない非常に不快な内容が含まれており、“品位と道徳”の規範に明らかに反する」と反発。。その圧力に屈した本国政府により、公開1週間前に上映禁止命令が出されるという事態に見舞われますが、監督や出演者らの抗議活動に加え、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイやパキスタン系イギリス人の俳優リズ・アーメッドらから支援の声が上がり、禁止令は撤回。逆境を乗り越えて、本国での上映が実現しました。
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『ジョイランド わたしの願い』(英題:Joyland)
パキスタンで2番目の大都市、古都ラホール。保守的な中流家庭ラナ家の次男ハイダルは、現在失業中だ。家父長制の伝統を重んじる厳格な父からの「早く仕事を見つけて男児をもうけなさい」というプレッシャーを受けていた。妻のムムターズはメイクアップアーティストの仕事にやりがいを感じ、家計を支えていた。ハイダルは、就職先として紹介されたダンスシアターでトランスジェンダー女性ビバと出会い、パワフルな生き方に惹かれていく。その恋心が、夫婦とラナ家の穏やかに見えた日常に波紋を広げていく──。
監督・脚本:サーイム・サーディク
出演:アリ・ジュネージョー、ラスティ・ファルーク、アリーナ・ハーン ほか
製作総指揮:マララ・ユスフザイ、リズ・アーメッド ほか
2022年/パキスタン/パンジャーブ語、ウルドゥー語/1.33:1/5.1ch/127分/日本語字幕:藤井美佳
日本公開:2024年10月18日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給:セテラ・インターナショナル
© 2022 Joyland LLC