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2024.08.02 18:00

『ソウルの春』ファン・ジョンミン&チョン・ウソンらより日本の観客に向けたメッセージ動画が到着!

  • Fan's Voice Staff

韓国で歴代級の大ヒットを記録した『ソウルの春』でダブル主演を務めたファン・ジョンミンとチョン・ウソンらによる日本の観客に向けたコメント動画とキム・ソンス監督のメッセージ、新場面写真10点が到着しました。

1979年、韓国⼤統領暗殺。“独裁者の座を狙う男”と、“国を守ろうとした男”。国家の命運を懸けた9時間の攻防が幕を開ける──。

今日「粛軍クーデター」「12.12軍事反乱」などとも言われる韓国民主主義の存亡を揺るがした実際の事件を基に、一部フィクションを交えながら描かれる本作。到着した場面写真は、“独裁者の座を狙う男”チョン・ドゥグァン(ファン・ジョンミン)と、“国を守ろうとした男”イ・テシン(チョン・ウソン)を中心に、国家の命運をかけた9時間の攻防が緊張感と共に伝わってくるカットの数々。特殊戦司令官付副管オ・ジノ(チョン・ヘイン)や参謀総長警護官クォン・ヒョンジン(イ・ジュニョク)が反乱勢力に必死に対峙する姿も確認できます。

コメント動画では、キム・ソンス監督、ファン・ジョンミン、チョン・ウソン、キム・ウィソン、パク・フンがお揃いのTシャツで並び、「日本の観客のみなさん、こんにちは」と笑顔の挨拶。ファン・ジョンミンは時折身振りをつけながら「ソウルの春は、1979年12月12日の徹底的に隠された9時間を描いた映画です」、チョン・ウソンは「海外の韓国映画のファンにお披露目できることになり、胸が高鳴っています」と笑顔で語りかけ、「緊張感のあるストーリーと俳優の熱演を、必ず劇場でお楽しみください」(キム・ウィソン)、「多くのご声援とご関心をお願いします」(パク・フン)とそれぞれコメント。最後の「ありがとうございます!」まで、俳優陣のチームワークの良さが伝わる動画となっています。

監督を務めたキム・ソンスは、ノワールアクション『アシュラ』などで知られる名匠。先日7月31日に63歳の誕生日を迎えたばかりのキム・ソンス監督は、19歳のときに実際に「12.12軍事クーデター」を経験し、そのときに感じた疑問が本作制作への決意を駆り立てたと明かしています。

キム・ソンス監督

以下、キム・ソンス監督から本作への思い溢れるメッセージが到着しています。

私は冬の夜の冷たい空気を静かに呑み込みながら、20分以上にわたって銃声を聞いていた。19歳のその日、漢南(ハンナム)洞に住んでいた私が経験したその時間は、その後の長い年月の中で幾度となくフラッシュバックした。身を縮め恐怖に震える一方で「誰が、何故、何と戦っているのか?」という強い好奇心に駆られていたが、その後「12.12軍事クーデター」の内幕が明らかになり、その疑問が解消されると同時に私は強い衝撃を受けた。

「たった一晩で権力を簒奪するとは……」当時クーデターを起こした新軍部の大胆な作戦と貪欲さに憤りを感じながら、体制があっけなく崩壊したことに唇を噛んだ。徹底的に真実が隠蔽されたこの事件により、私の20代は敗北による喪失感と、容赦なき催涙弾の煙の中へと吸い込まれていってしまったのだ。月日が流れても当時の口惜しさは消えることなく、夜空に轟く銃声がふと脳裏に浮かぶ日もあった。

2019年秋、制作会社の代表から本作『ソウルの春』のシナリオを受け取り、私は体中の血液が逆流するような戦慄を覚えた。最初は丁重に断ったものの、いつしか私の心は恐怖に慄く19歳の青年のそれに直面し、息が詰まるようなあの冬の夜へと溺れていった。それでもまだ不安が先に立った。「韓国現代史の運命を変えたあの日を、果たして私に描き切ることができるのだろうか?」と。しかし翌夏、私は勇気を振り絞ってシナリオを手に取り、一つの軸を据えて脚色作業に没頭した。「12月の凍てつくような長く寒い夜、彼が貪欲な敵軍との戦いに最後まで食らいついたのは何故だったのか?」私は、クーデターを先導した「貪欲なる王」に最後まで立ち向かった「真の兵士」の姿に思いを馳せた。この人物を中心に据えれば、観客は新軍部による残虐行為を彼の視点で体験することになる。あとはクーデター当日の息を呑むような現場に観客を誘いさえすればいいだけだ。そう確信した。

たった一晩のうちに繰り広げられるエキサイティングな「善と悪の対決」。観客の皆さんには、その極限の緊迫感を是非体験してもらいたい。鑑賞後、少しでもあなたの心が震えたなら、自ずとこのような問いが頭に浮かぶはずだ。「1979年12月、果たして韓国で何が起きたのか?」と。

19歳の私が抱いたあの日の疑問と、映画館をあとにする観客の皆さんの好奇心、その両者が時を経て重なり合うことを切に願うとともに、私が44年間抱き続けた「宿題」の答えを今この映画に託そうと思う。

キム・ソンス(監督)

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『ソウルの春』(英題:12.12: The Day)

1979年10月26日、独裁者とも言われた大韓民国大統領が、自らの側近に暗殺された。国中に衝撃が走るとともに、民主化を期待する国民の声は日に日に高まってゆく。しかし、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官(ファン・ジョンミン)は、陸軍内の秘密組織“ハナ会”の将校たちを率い、新たな独裁者として君臨すべく、同年12月12日にクーデターを決行する。一方、高潔な軍人として知られる首都警備司令官イ・テシン(チョン・ウソン)は、部下の中にハナ会のメンバーが潜む圧倒的不利な状況の中、自らの軍人としての信念に基づき“反逆者”チョン・ドゥグァンの暴走を食い止めるべく立ち上がる。

監督:キム・ソンス
脚本:ホン・ウォンチャン、イ・ヨンジュン、キム・ソンス
出演:ファン・ジョンミン、チョン・ウソン、イ・ソンミン、パク・ヘジュン、キム・ソンギュン、チョン・マンシク、チョン・ヘイン、イ・ジュニョク
2023年/韓国/韓国語/142分/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:福留友子/字幕監修:秋月望/G

日本公開:2024年8月23日(金)新宿バルト9ほか全国公開
配給:クロックワークス
公式サイト
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