『ロイヤルホテル』キティ・グリーン監督が明かす制作秘話が到着!
- Fan's Voice Staff
ワーキングホリデーに来た女性2人に襲い掛かる身の毛もよだつ悪夢を描いたスリラー『ロイヤルホテル』のキティ・グリーン監督が明かす制作秘話が到着しました。
2017年にオーストラリアで開催されたとある映画祭で審査員を務め、ドキュメンタリー映画『Hotel Coolgardie(原題)』に出会ったことで、本作の構想を得たというキティ・グリーン監督。そのドキュメンタリーは、フィンランド人の女性2人が住込みで働き、そのパブで客から受けるハラスメントの様子を映し出しており、それ以前にも、オーストラリアの田舎のパブを舞台にした作品を観たことはあったものの、女性の視点から描かれた作品は初めてだったというグリーン監督は釘付けに。長編劇映画デビュー作『アシスタント』(19年)を完成させたばかりだったグリーン監督は、より広がりのある内容に思えたため、すぐに『ロイヤルホテル』の構成に取り掛かったといいます。「異なる文化の衝突は、飲酒文化やジェンダー・ダイナミクスという広範囲な議論を交わすのに効果的な方法だと感じました。脚本の出発点として豊かで流動的です」
キャスティングについては、ドキュメンタリーと同じく女性2人を主演に迎えようと、ハンナ役には、『アシスタント』でタッグを組み、マーベル作品『The Fantastic Four(原題)』(25年米公開予定)に出演予定の新鋭ジュリア・ガーナーを考え、ガーナーを念頭にハンナを書き下ろしました。再タッグを組んだことについて、「ジュリアとはとても息が合います。話さなくてもお互いの考えていることがわかるような関係です。ジュリアと出会えたこと、そしてジュリアが私を信頼し、再び映画作りに関わってくれたことを幸運に思っています。ジュリアと私の信頼関係が、プロジェクト全体を形作ると言っても過言ではありません。ジュリアがハンナを体現し、私が彼女の視点を捉えたのです」
リブ役には、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15年)や『マトリックス レザレクションズ』(21年)など数々の大作に出演しているイギリス人俳優のジェシカ・ヘンウィックを起用。「リブ役には、ジュリアとうまくコンビを組むことができ、ジュリアとは異なるエネルギーを持つ俳優を見つけることが課題でした。ジェシカは元々候補ではありましたが、彼女のエージェントから会うことを勧められました。スカイプで話し始めて5分もしないうちに、ジェシカがリブ役にぴったりだとわかりました。ジェシカはリブの性格をよく理解していて、とても自然でした。撮影現場でもジュリア意気投合し、本当に素晴らしいコンビになりました」
一方、男性陣のキャスティングには悩んだといい、「それぞれに個性を出したかったですし、同じタイプにはしたくありませんでした。大半は嫌な奴の役ですから、演じたがらない俳優も多く、誰にオファーするか迷いました。実生活でも役柄どおりのタイプは起用したくないですし、嫌な奴を演じられる善人を選びたかった」とコメント。パブであるオーナーのビリー役に起用したオーストラリア人俳優のヒューゴ・ウィーヴィングは、『プリシラ』(94年)のミッチ役や、『マトリックス』シリーズのエージェント・スミス役、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ、『ホビット』シリーズのエルロンド役、『V フォー・ヴェンデッタ』(05年)のV役など多くの象徴的な役を演じており、「彼のように、多くの人が信頼し尊敬する俳優に作品の船長になってもらいたかったのです。ヒューゴは完璧な人選でした。キャストやクルー全員をよく見て支えてくれました」とその素晴らしい人柄を称えています。
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『ロイヤルホテル』(原題:The Royal Hotel)
監督・脚本:キティ・グリーン
脚本:オスカー・レディング
プロデューサー:リズ・ワッツ、エミール・シャーマン、イアン・カニング
撮影:マイケル・レイサム
作曲:ジェド・パーマー
出演:ジュリア・ガーナー、ジェシカ・ヘンウィック、ヒューゴ・ウィーヴィング、トビー・ウォレス、ハーバート・ノードラム
2023/オーストラリア/91分/2.39:1/カラー/5.1ch/字幕:田沼令子
日本公開:2024年7月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
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