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2024.07.02 10:00

『クレオの夏休み』手描きアニメーションシーンが解禁!

  • Fan's Voice Staff

第76回カンヌ国際映画祭批評家週間のオープニング作品に選出されたフランス映画『クレオの夏休み』の手描きアニメーションシーンが解禁されました。

故郷へ帰った大好きなナニー(乳母)と再会するため、パリからアフリカの島国へひとり海を渡った6歳の少女クレオの物語。

本作では、クレオの揺れる幼い心象風景が、アニメーションを交えた映像でエモーショナルに綴られています。監督のマリー・アマシュケリは、「私にとってアニメーションは、子どもの内なる世界、クレオが感じているけれど言葉が足りなくて表現できないことに、最も直接的にアクセスできるものです。アニメーション部分は、児童書の作家兼イラストレーターである友人のピエール=エマニュエル・リエに、共同監督とグラフィックリサーチとデザインの監督を頼みました。私たちは、素晴らしい色彩感覚を持つピーター・ドイグとフェリックス・ヴァロットンの作品を参考にして、一枚一枚のフレームに手作業でアニメーションペイントを描くことにしました。背景とセットはイラストレーションソフトの最先端技術を使用し、両方のテクニックを組み合わせて女性中心のチームで取り組んでいきました」と語っています。

監督のマリー・アマシュケリは、前作『Party Girl』(共同監督)でカンヌ国際映画祭のカメラドール(新人監督賞)を受賞し、本作が長編単独監督デビューとなる新鋭。幼い頃にナニーの女性に育てられた監督の実体験を、彼女への感謝の気持ちを込めて物語にしようと思い立ったことが本作の始まりだったといい、移民の女性がナニーとしてフランスの少女を育てるという現在の欧州にみられる経済格差の構図を、愛にあふれた物語の中に潜ませました。

製作を、『燃ゆる女の肖像』などセリーヌ・シアマ監督作品をデビュー作『水の中のつぼみ』から手掛けるLilies Filmsが務め、主要スタッフはほぼ全員女性で作り上げられました。

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『クレオの夏休み』(原題:Àma Gloria)

父親とパリで暮らす6歳のクレオは、いつもそばにいてくれるナニー(乳母)のグロリアが世界中の誰よりも大好き。お互いに本当の母娘のように想いあっていた2人だったが、ある日、グロリアは遠く離れた故郷へ帰ることに。突然の別れに戸惑うクレオを、グロリアは自身の子供たちと住むアフリカの家へ招待する。そして夏休み、クレオは再会できる喜びを胸に、ひとり海を渡り彼女のもとへ旅立つ…。

監督:マリー・アマシュケリ
製作:Lilies Films
出演:ルイーズ・モーロワ=パンザニ、イルサ・モレノ・ゼーゴ
2023年/フランス/フランス語、カーボベルデ・クレオール語/83分/カラー/1.42:1/5.1ch/日本語字幕:星加久実

日本公開:2024年7月12日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国公開
配給:トランスフォーマー 
公式サイト
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