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2024.05.10 7:00

“日本映画の新しい生態系をつくる”製作ファンド設立へ!是枝裕和、三池崇史らクリエイター陣も発表!

  • Fan's Voice Staff

映画・映像を中心に事業展開するK2 Picturesが日本発の映画製作ファンド「K2P Film Fund Ⅰ」を設立することが、共に映画製作を進める是枝裕和、三池崇史らクリエイター陣とあわせて発表されました。

2023年8月に事業を開始したK2 Picturesは、東映の元プロデューサーで、『孤狼の血』シリーズ(18年、21年)、“村”シリーズ(『犬鳴村』(20年)、『樹海村』(21年)、『牛首村』(22年))、『初恋』(20年)、『シン・仮面ライダー』(23年)、『リボルバー・リリー』(23年)、『キリエのうた』(23年)などを手掛けた紀伊宗之が創業。

新たに立ち上げるファンドは、日本コンテンツに興味がありながら接点を持てなかった国内外の会社が参加しやすいよう、スポーツ・エンタメ領域やファンド領域を専門とする弁護士、エンタメ領域を得意とする会計事務所のサポートのもと、海外からの投資を想定した法律・会計基準を採用。さらに、クリエイターや制作に関わるスタッフに対する利益還元の仕組みを取り入れ、多くの才能が映画産業に夢を持ち続けられる体制を整えることで、日本映画をさらに活気ある産業にし、世界の市場に向けて展開していくことを目標に掲げています。

共に映画製作を進めていくクリエイターには、日本のみならず、特にアジアでの人気が高く、欧米、中国に映画製作の場を広げている岩井俊二、『万引き家族』でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した是枝裕和、最新作『碁盤斬り』がウディネ・ファーイースト映画祭でブラックドラゴン賞を受賞した白石和彌、オリジナル作品を中心に精力的に作品制作を続けている西川美和、『呪術廻戦』『チェンソーマン』など海外でも人気の高いアニメーション制作を行うMAPPA、カンヌ国際映画祭をはじめ幾度となく様々な映画祭に招待されている三池崇史。

第77回カンヌ国際映画祭の会期中となるフランス現地時間5月18日(土)には、世界のマーケットに向けた記者会見をカンヌで実施し、紀伊宗之(K2 Pictures代表取締役CEO)、三池崇史、西川美和らが登壇する予定。

以下、クリエイターコメントが到着しています(五十音順)。

岩井俊二
紀伊宗之のやりたいことなら絶対に応援したい。それがこのプロジェクトに参加した僕の純粋なる動機だ。
プロデューサーとしての彼は無類に頼もしい。彼にかかったら開かない鍵なんかないかのようだ。
彼とする仕事は無類に楽しい。それは彼に人を信じる力があるからだと思う。いつの時代も破天荒な発明家が時代を塗り替えて行く。今回、彼は僕らのために新しい乗り物を作ってくれた。K2 Pictures。
それは自動車のようでもあり、船のようでもある。飛行機にも潜水艦にもなり得る。
山に登ればそれはピッケルとアイゼンに変身してくれる。
そんな変幻自在、臨機応変なしなやかさがK2 Picturesの持ち味になることだろう。
そんなチームだったらフィルムメーカーだって本気で頑張れる。
僕も思いつく限りのアイディアを投じてこの恩に報いたい。
どんな冒険が僕らを待ち受けているだろう。
10年後、どんなチームに成長しているだろう。
とにかく今から何もかもが待ち遠しくて仕方がない。

是枝裕和
30年映画を作って来て感じていた既成の作り方への疑問や、違和感をどうしたら改善出来るか模索している途上で、紀伊さんたちの取り組みに出会いました。このチャレンジが成功して、映画界に良い風が吹き、新しい才能にチャンスが開かれる。そんな未来を実現しようとしている心意気に共感して、仲間に加えて頂きました。
共闘を楽しみにしています。

白石和彌
K2 Picturesの勇気ある船出に心から拍手を送ります。日本の映画界に革命を起こし、見えない壁を壊して下さい。今までの日本映画では実現不可能だった企画や、突出したユニークな才能が生まれることを期待しています。私も並走して世界を驚かせる映画を作りたい。よろしくお願いします。

西川美和
日本の映画の世界でキャリアを重ねながら抱くようになったのは、なぜか自信や希望よりも行き止まりのロープにつんのめるような感覚でした。これ以上映画を撮るのはなんとなく怖いような気がしていました。

それで「映画」から背を向けるように、従来の映画会社や出資者が決して歓迎しないような話を書いていたんです。すると紀伊さんという人が立ち上げたK2 Picturesが新しい投資で資金繰りしてそれを映画にする、と言ってくれた。本気だろうか、と思いました。

しかも若い作り手の独創的な企画にもチャンスの扉を開いているという。安全牌で固める発想ではなく、新しい人やきわどいものに必要十分な資金と環境で機会を作ることを目指すK2 Picturesの挑戦には乗ってみる価値があると思いました。
ある意味、K2 Picturesのファンドや新しい配給の仕組みは、危険な冒険にも思えます。実際、一筋縄ではいかないこともあるでしょう。でもそれが映画作りだし、どうせ映画を作るなら私は冒険をするチームと組みたい。それがこれから先に日本で映画を作っていく人たちの、新しい活路になっていく可能性があるならば尚更です。

MAPPA
「K2 Picturesの挑戦を応援したい」という想いで、このプロジェクトに参加させていただきました。
私たちも、アニメーションスタジオとして何ができるのかを精一杯考えながら、映画製作のパートナーとして力を尽くしたいと考えております。

三池崇史
『K2 Pictures』。 そして紀伊という怪しげな男について
紀伊=誠実な破壊者。
私はこう見ている。とてもパワフルだ。そして、そのエネルギーの源は、優しさだと思っている。
「もっと面白い映画を創って、もっと幸せになろうよ」
紀伊さんの笑顔に、そんなシンプルなメッセージを感じる。
だから私は『K2 Pictures』を信じている。