ヴィム・ヴェンダース監督『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』日本版予告編が解禁!
- Fan's Voice Staff
名匠ヴィム・ヴェンダース監督が戦後ドイツを代表する芸術家アンゼルム・キーファーの生涯とその現在を追ったドキュメンタリー『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』の日本版予告編と新場面写真7点が解禁されました。
広大なアトリエの床に寝そべるアンゼルム・キーファーの自由奔放な姿から始まる予告編。「ナチス、戦争、神話、文学…… アンゼルムは傷ついた世界を創造する──」というナレーションに重なるように、その代名詞とも言える巨大で立体的な作品の全貌が“圧倒的没入感”で立ち現れ、「まだ高みに到達していない。私は止まらないんだ」と、進化を止めようとしないアンゼルムの声が静かに響く映像となっています。
到着した場面写真では、アンゼルムのインタビューカットや、ナチス式の敬礼をする自身の姿を撮影したシリーズ「占領」の1枚をはじめ、アンゼルムの幼少期を演じるヴェンダースの孫甥アントン・ヴェンダースや、青年期を演じるアンゼルム息子のダニエル・キーファーの姿が切り取られています。さらに、巨大な作品の前に佇む、アンゼルムとヴェンダース監督のカットも到着しています。
ドイツの暗黒の歴史を主題とした作品群で知られるアンゼルム・キーファーは、ナチスや戦争、神話などのテーマを、絵画、彫刻、建築など多彩な表現で壮大な世界を創造する芸術家。ヴェンダース監督と同じ、1945年生まれであり、初期の作品の中には、戦後ナチスの暗い歴史に目を背けようとする世論に反し、ナチス式の敬礼を揶揄する作品を作るなど、“タブー”に挑戦する作家として美術界の反発を生みながらも注目を浴びる存在となりました。1971年からはフランスに拠点を移し、わらや生地を用いて、歴史、哲学、詩、聖書の世界を創作。彼の作品に一貫しているのは戦後ドイツ、そして死に向き合ってきたことであり、“傷ついたもの”への鎮魂を捧げ続けています。1999年、高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門受賞。
制作期間には2年の歳月を費やし、3D&6Kで撮影。従来の3D映画のような飛び出すような仕掛けではなく、絵画や建築を、立体的で目の前に存在するかのような奥行きのある映像を再現し、ドキュメンタリー作品において新しい可能性を追求。「先入観を捨てて、この衝撃的なビジュアルをただ楽しんでもらいたい」とヴェンダース監督は語っています。
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『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』(原題:Anselm)
監督:ヴィム・ヴェンダース
エグゼクティブプロデューサー:ジェレミー・トーマス
撮影:フランツ・ルスティグ
ステレオグラファー:セバスチャンクレイマー
編集:マクシーン・ゲディケ
作曲:レオナルド・キュスナー
出演:アンゼルム・キーファー、ダニエル・キーファー、アントン・ヴェンダース
2023年/ドイツ/93分/1.50:1/ドイツ語・英語/カラー・B&W/5.1ch/3D&2D/字幕:吉川美奈子
日本公開:2024年6月21日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
公式サイト
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