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2023.09.28 18:00

アキ・カウリスマキ監督『枯れ葉』12月15日公開決定!

  • Fan's Voice Staff

アキ・カウリスマキ監督の最新作『Fallen Leaves』(英題)が、邦題を『枯れ葉』として12月15日(金)より日本公開されることが決定しました。

2017年、『希望のかなた』のプロモーション中に監督引退宣言をし、世界中のファンを悲嘆に暮れさせたアキ・カウリスマキ。それから5年、カウリスマキ監督の最新作にして復帰作となる『枯れ葉』は、孤独さを抱えながら生きる女と男が、人生で最初で最後のかけがえのないパートナーを見つけようとする心優しいラブストーリー。

労働者3部作(『パラダイスの夕暮れ』(86年)、『真夜中の虹』(88年)、『マッチ工場の少女』(90年))に連なる“4作目”として発表された『枯れ葉』では、ギリギリの生活を送りながらも、生きる喜びと人間としての誇りを失わずに生きる労働者たちの日常がまっすぐに描かれます。

映画にはカウリスマキおなじみのノスタルジックなヘルシンキの風景に、バンド演奏からカラオケまで随所にあふれる音楽、そしてとぼけたユーモアがちりばめられた一方で、登場人物たちの横ではつねにロシアによるウクライナ侵攻のニュースが流れ、不穏な現実を生きる私たちに必要なものは愛であるという監督の強いメッセージを感じさせます。

主演はカウリスマキ映画には初出演となる二人。『TOVE/トーベ』でムーミンの作者トーベ・ヤンソンを演じ注目を集めたアルマ・ポウスティと、『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』で高い評価を得たユッシ・ヴァタネン。それぞれの友人役として、ヤンネ・ヒューティアイネン(『街のあかり』『希望のかなた』)、ヌップ・コイブ(『希望のかなた』)が出演。もちろんカウリスマキ映画には欠かせない名優“犬”も登場します。

アキ・カウリスマキ監督

今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞し、2023年国際批評家連盟の年間グランプリも獲得。本国フィンランドでは9月15日に劇場公開され、カウリスマキ最大のヒット作『過去のない男』をしのぐオープニング動員数を記録。第96回アカデミー賞国際長編映画賞のフィンランド代表にも選出されています。

以下、カウリスマキ監督よりメッセージが到着しています。

取るに足らないバイオレンス映画を作っては自分の評価を怪しくしてきた私ですが、無意味でバカげた犯罪である戦争の全てに嫌気がさして、ついに人類に未来をもたらすかもしれないテーマ、すなわち愛を求める心、連帯、希望、そして他人や自然といった全ての生きるものと死んだものへの敬意、そんなことを物語として描くことにしました。それこそが語るに足るものだという前提で。

この映画では、我が家の神様、ブレッソン、小津、チャップリンへ、私のいささか小さな帽子を脱いでささやかな敬意を捧げてみました。しかしそれが無残にも失敗したのは全てが私の責任です。

──アキ・カウリスマキ

なお、新作公開にあわせて、長らく廃盤だったカウリスマキ監督のキャリア総括BD-BOXがプライスダウンで再発売されます。

①キートス!! カウリスマキBlu-ray BOX Part1
②キートス!! カウリスマキBlu-ray BOX Part2
2023年12月6日(水)発売
各Blu-ray4枚組/各13,200円(税込)

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『枯れ葉』(英題:Fallen Leaves)

北欧の街ヘルシンキ。アンサは理不尽な理由から仕事を失い、ホラッパは酒に溺れながらもどうにか工事現場で働いている。ある夜、ふたりはカラオケバーで出会い、互いの名前も知らないまま惹かれ合う。だが、不運な偶然と現実の過酷さが、彼らをささやかな幸福から遠ざける。果たしてふたりは、無事に再会を果たし想いを通じ合わせることができるのだろうか…?

監督・脚本:アキ・カウリスマキ
撮影:ティモ・サルミネン
出演:アルマ・ポウスティ、ユッシ・ヴァタネン、ヤンネ・フーティアイネン、ヌップ・コイヴ
2023年/フィンランド・ドイツ/81分/1.85:1/ドルビー・デジタル5.1ch/DCP/フィンランド語/原題:Kuolleet lehdet

日本公開:2023年12月15日(金)よりユーロスペースほか全国ロードショー
配給:ユーロスペース
提供:ユーロスペース、キングレコード
公式サイト
© Sputnik
Photo: Malla Hukkanen