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2023.09.15 12:00

『熊は、いない』ジャファル・パナヒ監督よりメッセージ動画が到着!

  • Fan's Voice Staff

第79回ベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した『熊は、いない』のジャファル・パナヒ監督より日本公開に向けた貴重なメッセージ動画が突如到着しました。

取材はおろかメディアに出ること自体も政府から禁じられているパナヒ監督からのメッセージ動画は、世界中が注目するであろう超貴重な映像。スタジオらしき場所でサングラス姿のパナヒ監督はまず、「日本の皆さん 特に『熊は、いない』を観に来てくれた皆さん こんにちは」と挨拶。続けて、14年ぶりに日本に行きたいと話し、皆さんと一緒にこの映画を観たいと訴えています。パナヒ監督は来日に向けて意欲を示しており、関係各所に交渉中とのこと。

『熊は、いない』は、国境付近にある小さな村からリモートで助監督に指示を出しながら遠隔で映画撮影をしているパナヒ監督を軸に、2組のカップルの物語が描かれる社会派サスペンス。ジャファル・パナヒ監督自身が主演を務め、第79回ベネチア国際映画祭審査員特別賞を受賞しました。
 
パナヒ監督は、イランで暮らす人々の日常を穏やかな視点で描きながらも、社会にある障壁や理不尽な規制を浮かび上がらせる作風で知られており、デビュー作『白い風船』(95年)がカンヌ国際映画祭でカメラドール(新人賞)を受賞して以来、発表する作品のほとんどがカンヌ、ベネチア、ベルリンなど世界的な映画賞を受賞しているイランの名匠。

政府への反体制的な活動が原因で、2010年に“イラン国家の安全を脅かした罪”により、6年間の懲役、20年間の映画制作禁止、出国禁止、あらゆる取材の禁止を言い渡されました。保釈後もパスポートを取り上げられ自宅軟禁状態にあったパナヒ監督は、創意工夫を凝らし映画制作を続けたことで、“闘う映画監督”や“世界で最も勇敢な映画監督”と呼ばれています。

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『熊は、いない』(英題:No Bears)

国境付近にある小さな村からリモートで助監督レザに指示を出すパナヒ監督。偽造パスポートを使って国外逃亡しようとしている男女の姿をドキュメンタリードラマ映画として撮影していたのだ。さらに滞在先の村では、古いしきたりにより愛し合うことが 許されない恋人たちのトラブルに監督自身が巻き込まれていく。2 組の愛し合う男女が迎える、想像を絶する運命とは……。パナヒの目を通してイランの現状が浮き彫りになっていく。

監督・脚本・製作:ジャファル・パナヒ
撮影:アミン・ジャファリ
編集:アミル・エトミナーン
出演:ジャファル・パナヒ、ナセル・ハシェミ、ヴァヒド・モバセリ、バクティアール・パンジェイ、ミナ・カヴァニ・ナルジェス・デララム、レザ・ヘイダリ
2022年/イラン/ペルシア語・アゼリー語・トルコ語/107分/カラー/ビスタ/5.1ch/日本語字幕:大西公子/字幕監修:ショーレ・ゴルパリアン

日本公開:2023年9月15日(金)より 新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
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