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2023.07.14 17:00

『熊は、いない』9月15日公開決定!日本版予告編&ポスターが解禁!

  • Fan's Voice Staff

第79回ベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞したジャファル・パナヒ監督による社会派サスペンス『No Bears』が、邦題を『熊は、いない』として9月15日(金)より全国順次公開されることが決定し、日本版予告編とポスタービジュアル、場面写真7点が解禁されました。

主人公は、イランの村からリモートで映画撮影をするパナヒ監督。予告編は、撮影も順調に進み、滞在先の村でにこやかに村人たちの写真を撮るパナヒ監督の姿から始まります。監督が撮影するドキュメンタリードラマの主人公は、トルコで国外逃亡を考えている若いカップル。偶然にも、監督が滞在する村にも村から逃げたいカップルがいます。やがて監督に不穏な影が忍び寄り、村の男たちは「ある2人の写真を撮っておられたかな?」と訝しげに尋ね、女は暗闇で必死な剣幕で助けを求めてきます。ある“掟”にまつわる出来事に、監督は次第に巻き込まれてしまいます。

やがて小さな出来事は大きな事件へと発展。村人たちがパナヒを取り囲み、村人たちが正気を失い殴り合う緊迫のシーンが続きます。さらにはトルコの映画撮影も難航し、「私たちの人生を撮ると言いましたよね?」とカップルが監督を問いただす事態に。村にある掟とは? 熊とは一体何なのか? そして二組のカップルが辿り着く運命とは──?

長編デビュー作『白い風船』(95年)で第48回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を受賞して以来、世界三大映画祭ほか主要映画祭で高く評価され続けるイランの名匠ジャファル・パナヒ監督。市井の人々の日常を通してイラン社会の置かれたリアルな現実を描き続けるも、政府から2010年に“イラン国家の安全を脅かした罪”として20年間の映画制作禁止と出国禁止を言い渡されました。それでも抑圧に屈せず様々な方法で映画を撮り続け、2010年以降に本作を含めた5本の長編を全て極秘に撮影。あらゆる制約を回避し、自身を映画の題材にすることで、ミニマムながら工夫と発想に富んだ豊かな映画を作り続ける、世界で最も勇敢な映画監督として知られています。

日本では第23回東京フィルメックスのオープニング作品として上映されると「圧巻の一本!」「脳裏に焼き付いて離れない」と称賛を浴びました。

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『熊は、いない』(英題:No Bears)

国境付近にある小さな村からリモートで助監督レザに指示を出すパナヒ監督。偽造パスポートを使って国外逃亡しようとしている男女の姿をドキュメンタリードラマ映画として撮影していたのだ。さらに滞在先の村では、古いしきたりにより愛し合うことが 許されない恋人たちのトラブルに監督自身が巻き込まれていく。2 組の愛し合う男女が迎える、想像を絶する運命とは……。パナヒの目を通してイランの現状が浮き彫りになっていく。

監督・脚本・製作:ジャファル・パナヒ
撮影:アミン・ジャファリ
編集:アミル・エトミナーン
出演:ジャファル・パナヒ、ナセル・ハシェミ、ヴァヒド・モバセリ、バクティアール・パンジェイ、ミナ・カヴァニ・ナルジェス・デララム、レザ・ヘイダリ
2022年/イラン/ペルシア語・アゼリー語・トルコ語/107分/カラー/ビスタ/5.1ch/日本語字幕:大西公子/字幕監修:ショーレ・ゴルパリアン

日本公開:2023年9月15日(金)より 新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
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