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2023.04.13 21:00

第76回カンヌ国際映画祭(2023年)公式上映作品が発表!

  • Fan's Voice Staff

フランス現地時間5月16日(火)〜27日(土)に開催される第76回カンヌ国際映画祭の公式上映作品が、パリ・UGCノルマンディー劇場にて4月13日(木)、映画祭プレジデントのイリス・ノブロックとディレクターのティエリー・フレモーにより発表されました。

オープニング作品は、すでに発表されていたようにマイウェン監督の『Jeanne du Barry』。マリー・アントワネットのストーリーにも登場するルイ15世の愛人マダム・デュ・バリーをめぐるコスチューム劇です。マイウェン監督が自らタイトルロールを演じ、ルイ15世役をジョニー・デップ、さらにバンジャマン・ラヴェルネ、メルヴィル・プポー、ピエール・リシャール、パスカル・グレゴリー、インディア・エール​​らフランスの人気俳優たちが脇を固めています。

コンペティション部門には、コロナ禍からの完全復活を印象づけるようにカンヌ常連の大物監督らが名を連ねました。2018年に『万引き家族』でパルムドールを受賞した是枝裕和監督を筆頭に、2度のパルムドール受賞者であるケン・ローチ、トルコのヌリ・ビルゲ・ジェイラン、フィンランドの名匠アキ・カウリスマキ、アメリカのトッド・ヘインズ、ウェス・アンダーソン、イタリアのマルコ・ベロッキオ、ナンニ・モレッティ、ベトナム出身でフランス在住のトラン・アン・ユン、ドイツのヴィム・ヴェンダースといったパワフルな顔ぶれ。

是枝裕和監督『怪物』©2023「怪物」製作委員会

役所広司を主演に迎えたヴェンダースの『Perfect Days』は、渋谷区の公共トイレを舞台とした日本で撮影された作品。ヴェンダースはスペシャル・スクリーニング部門でも『Anselm (Das Rauschen Der Zeit)』が選出されています。

コンペティション部門に選出された女性監督は、フランスのカトリーヌ・ブレイヤ、ジュスティーヌ・トリエ、イタリアのアリーチェ・ロルヴァケル、オーストリアのジェシカ・ハウスナー、チュニジアのカウテール・ベン・ハニア、そして初監督作品でコンペ入りを果たした選出されたラマタ=トゥライ・シーの6名。セネガル系フランス人のラマタ=トゥライ・シー​は、2018年の東京フィルメックスで上映された『シベル』には脚本家として参加、2021年には短編映画『Astel』を発表し、高い評価を得ている気鋭です。

マーティン・スコセッシ監督『Killers of the Flower Moon』

アウト・オブ・コンペティション部門は、レオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロ共演のマーティン・スコセッシ監督作『Killers of the Flower Moon』、ハリソン・フォード主演『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』、2008年のカンヌで上映された『グッド・バッド・ウィアード』で知られる韓国のキム・ジウン監督による『Cobweb』など華やかなエンターテイメント大作も上映されます。

カンヌ・プレミア部門では、スペインのビクトル・エリセの新作『Cerrar los ojos』や北野武監督の『首』といった巨匠らの新作もワールドプレミアされる予定。『首』は北野監督が19年12月に出版した初の歴史長編小説の映画化で、「本能寺の変」を題材とした戦国スペクタクルです。

リューベン・オストルンド監督 © J. Saget / AFP

コンペティション部門の審査員長は、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(17年)『逆転のトライアングル』(22年)で2作連続のパルムドール受賞を果たしたスウェーデンのリューベン・オストルンド監督。

以下、公式ラインナップです。

オープニング作品

『Jeanne du Barry』マイウェン監督(アウト・オブ・コンペティション部門)

コンペティション部門 

『Club Zero』ジェシカ・ハウスナー
『The Zone of Interest』ジョナサン・グレイザー
『Fallen Leaves』アキ・カウリスマキ
『Les Filles d’Olfa (Four Daughters)』カウテール・ベン・ハニア
『Asteroid City』ウェス・アンダーソン
『Anatomie d’Une chute』ジュスティーヌ・トリエ
『怪物』是枝裕和
『Il sol dell’avvenire』ナンニ・モレッティ
『L’été dernier』カトリーヌ・ブレイヤ
『Kuru Otlar Üstüne (About Dry Grasses)』ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
『La chimera』アリーチェ・ロルヴァケル
『La Passion de Dodin Bouffant』トラン・アン・ユン
『Rapito』マルコ・ベロッキオ
『May December』トッド・ヘインズ
『Jeunesse』ワン・ビン
『The Old Oak』ケン・ローチ
『Banel e Adama』ラマタ=トゥライ・シー
『Perfect Days』ヴィム・ヴェンダース
『Firebrand』カリム・アイノズ
『Le Retour (Homecoming)』カトリーヌ・コルシニ
『Black Flies』ジャン=ステファーヌ・ソヴェール

「ある視点」部門

『Le Règne animal』トマ・ケイリー(オープニング作品)
『Los Delincuentes (The Delinquents)』ロドリゴ・モレノ
『How To Have Sex』モリー・マニング・ウォーカー
『Goodbye Julia』モハメド・コルドファニ
『Kadib Abyad (The Mother of All Lies)』アスマ・エル・ムディア
『Simple comme Sylvain』モニア・ショクリ
『Crowrã (The Buriti Flower)』ジョアン・サラヴィザ、ルネ・ネーダー・メッソーラ
『Los Colonos (The Settlers)』フェリペ・ガルベス
『Omen』バロジ・チアニ
『The Breaking Ice』アンソニー・チェン
『Rosalie』ステファニー・ディ・ジュースト
『The New Boy』ワーウィック・ソーントン
『If Only I Could Hibernate』ゾルジャルガル・プレブダシ
『Hopeless』キム・チャンフン
『Terrestrial Verses』アリ・アスガリ、アリレザ・ハータミー
『Rien à perdre』デルフィン・デロジェ
『Les meutes』カマル・ラズラック

アウト・オブ・コンペティション部門

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』ジェームズ・マンゴールド
『Cobweb』キム・ジウン
『The Idol』サム・レヴィンソン
『Killers of the Flower Moon』マーティン・スコセッシ

ミッドナイト・スクリーニング部門

『Kennedy』アヌラグ・カシャップ
『Omar la fraise』エリアス・ベルケダール
『Acide』ジュスト・フィリッポ

カンヌ・プレミア部門

『首』北野武
『Bonnard, Pierre et Marthe』マルタン・プロヴォ
『Cerrar los ojos』ビクトル・エリセ
『Le Temps d’aimer』カテル・キレヴェレ

スペシャル・スクリーニング部門

『Man in Black』ワン・ビン
『Occupied City』スティーヴ・マックイーン
『Anselm (Das Rauschen Der Zeit)』ヴィム・ヴェンダース
『Retratos Fantasmas (Pictures of Ghosts)』クレベール・メンドンサ・フィリオ