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2023.03.28 7:00

堀田真由主演『バカ塗りの娘』2023年秋公開決定!

  • Fan's Voice Staff

第1回「暮らしの小説大賞」を受賞した髙森美由紀著「ジャパン・ディグニティ」を堀田真由主演で映画化した『バカ塗りの娘』が2023年秋に全国公開されることが決定しました。

海外では漆器が「japan」と呼ばれることもあるように、世界から注目を集め、称賛される漆塗り。本作はその中でも、青森の伝統工芸・津軽塗=通称“バカ塗り”がテーマ。何をやってもうまくいかず、自分に自信が持てない23歳の美也子(堀田真由)が、津軽塗職人の寡黙な父・清史郎(小林薫)との暮らしの中で、幼い頃から触れていた津軽塗に改めて向き合い、次第に自分の進む道を見つけていく物語です。

“バカ塗り”とは、完成までに四十八工程あり、バカに塗って、バカに手間暇かけて、バカに丈夫と言われるほど、“塗っては研ぐ”を繰り返す津軽塗のことを指す言葉。失敗を繰り返しながらも日々を積み重ねていく人生を表しているかのような、日本が誇る津軽塗と、師弟そして父娘の絆を描いた映画が誕生しました。

監督はベルリン国際映画祭、釜山国際映画祭、バンクーバー国際映画祭など各国の映画祭で高い評価を得て、『過ぐる日のやまねこ』(14年)ではマラケシュ国際映画祭で審査員賞を受賞した鶴岡慧子。

青森県・弘前市で全編の撮影が敢行され、青森県出身の木野花、鈴木正幸、ジョナゴールド、王林も出演しています。

以下、コメントが到着しています。

堀田真由(青木美也子 役)
青木美也子役を演じさせていただきました。
初めて感じる気温や、湿度、匂いを全身で感じながら青森県弘前市で撮影させていただきました。
実際に職人さんに漆の使い方を伝授していただいたり、津軽弁を話したりと
新たな挑戦にドキドキしながらもゆったりと流れる時間に身を委ねながら取り組む日々は、
贅沢で忘れられないものとなりました。

最新な物が次から次へと産まれ
機械化・自動化が主流になってきた今改めて、日本の美しい伝統工芸に触れ何を感じ受け取るか、
そして伝授していくことの厳しさとどう向き合っていくのか
津軽塗りを通して繋がる家族の物語から何か感じ取っていただけると幸いです。

小林薫(青木清史郎 役)
津軽弁が難しかった
何度やっても出来ない発音なんかがあって、現場でも何十回とチェックをうけて苦労しました
それが、映画を観たらセリフの量がそうでもない、こっちは七転八倒しながら、セリフと格闘したから、大量だと思い込んでいたンですね
映画はラスト近くで、ギクシャクしていた親子関係が、お互いの存在を身近に感じて、優しい気分になっていくシーンがあります
ボク自身はそのシーンで何だか幸せな気持ちになりました
人は、争いより仲良くなっていく人をみると幸せな気分になるンだと

鶴岡慧子(監督)
バカ塗りの「バカ」とは、ひたむきさを表す「バカ」です。津軽塗と出会い、ものづくりに対する慎ましくも純度の高い情熱に触れ、私もこんなふうに映画をつくりたいと思いました。1カット1カット丁寧に、漆を塗り重ねるように撮る。色鮮やかな模様を研ぎ出すように、登場人物たちの個性で画面を満たす。堀田さん、小林さんはじめ、素晴らしい俳優さんたちとご一緒することができました。そして、弘前の皆さん、津軽塗の職人さんたちに、本当の意味で支えていただきました。みんなでつくったこのひたむきな作品を、たくさんの方に楽しんでいただけたら幸いですし、津軽塗の魅力を知っていただけたら嬉しいです。

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『バカ塗りの娘』

青森県弘前市。父と暮らす青木美也子は、地元の高校を卒業後、特にやりたいことも見つからず、家計を助けるためにスーパーで働いていた。何をやってもうまくいかず自分に自信の持てない美也子だが、津軽塗職人である父の手伝いは唯一夢中になれるものだった。しかし津軽塗で高い評価を受けていた祖父の後を継いだ父も、業界の斜陽と共に、津軽塗を続ける気力を失い、気づけば家族もバラバラになっていた。貧乏暮らしと父の身勝手さに愛想を尽かせて出ていった母、家を継がず自由に生きる道を選んだ美容師の兄。そんな二人をよそに堂々と津軽塗の道に進みたいと公言できずにいる美也子だったが、家族や漆塗りと向き合うなかで、ある大きな挑戦をする──。

出演/堀田真由、小林薫
監督/鶴岡慧子
脚本/鶴岡慧子 小嶋健作
原作/髙森美由紀「ジャパン・ディグニティ」(産業編集センター刊)
製作/「バカ塗りの娘」製作委員会
制作プロダクション/アミューズ 映像企画製作部 ザフール

日本公開/2023年秋全国ロードショー
配給/ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト
©2023「バカ塗りの娘」製作委員会