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2023.03.25 12:00

『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』日本版予告編が解禁!

  • Fan's Voice Staff

第75回カンヌ国際映画祭スペシャル部門で上映され話題となり、2022年アヌシー国際アニメーション映画祭にて〈最高賞〉クリスタル賞を受賞した『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』の日本版予告編が解禁されました。

1955年、パリの小さなカフェ、イラストレーターのジャン=ジャック・サンペは、友人のルネ・ゴシニに「君には文才がある、一緒に組まないか」と相談。そして「君が物語を作って 僕が絵を描くのさ」と意気投合した二人が作ったやんちゃな男の子ニコラを主人公に物語を紡ぎ始めます。学校での写真撮影に大騒ぎするニコラと友達のエピソードは、「普通すぎ?」と心配するサンペに、「イメージ通り、完璧だよ」とゴシニが応え、学校のちょっと色っぽい先生のイメージは「服はワンピース 髪はシニョン 生徒のマドンナだ」「マリリン・モンローっぽすぎる」とワインを片手に話し合う親友二人の小さなアトリエでの共同制作は楽しさに満ち溢れていました。

ところがサンペとゴシニにはそれぞれ辛い過去があり、サンペは、幼いころ親子関係が悪く、暗い子ども時代を過ごしました。ゴシニには第二次世界大戦当時、ナチス・ドイツのフランスへの侵攻により母の兄妹が強制収容所に送られたという過去がありました。“悲しみ”を知っているから、“幸せ”な物語が紡げたサンペとゴシニ。そしてニコラを通して楽しい子ども時代を追体験している二人に、ニコラは「新しい物語を書けば元気が出る」と語りかけ、「二人で生み出した”ニコラ”を通して、僕らは生き続ける」と応えます。

監督は、TVアニメシリーズのディレクターとして活躍してきたアマンディーヌ・フルドンと、アカデミー賞長編アニメ映画賞ノミネート作品『失くした体』(19年)を含む数々の映画賞受賞作品に編集として携わり、本作で監督デビューを飾ったバンジャマン・マスブル。ゴシニの声を『恋愛睡眠のすすめ』『ナイト ミュージアム2』のアラン・シャバ、サンペの声を『ミモザの島に消えた母』のローラン・ラフィットが担当。

昨年のカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、「繊細で優しさにあふれた傑作」(Le Monde)、「心があたたまる喜びいっぱいの1本」(Screen Daily)と高く評価され、その後、2022年アヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞となるクリスタル賞を受賞。さらにプチョン国際アニメーション映画祭、ケンブリッジ映画祭で観客賞を受賞、アニー賞やセザール賞にもノミネートされるなど、世界中がその愉快であたたかな物語と美しい映像に魅了されました。

原作は、フランスで50年以上愛され続け、世界30カ国で翻訳されているロング・セラー「プチ・ニコラ」。本作を初めてアニメーション作品として映画化するにあたり、原作のイラストレーターであるジャン=ジャック・サンペがグラフィッククリエーターとして参加しました。ドローイングを確認するなど制作過程を見守り、カンヌでのワールドプレミアやアヌシーでの最高賞受賞を見届けて2022年8月に89歳で逝去しました。

日本では、3月17日(金)~22日(水)に開催された第1回新潟国際アニメーション映画祭コンペティション部門でプレミア上映を実施。それにあわせて来日した二人の監督は舞台挨拶で「映画を通して『人生を楽しもう!』と感じてほしい」と笑顔で挨拶し、観客からの温かな拍手に包まれました。

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『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』(原題:Le Petit Nicolas – Qu’est-ce qu’on attend pour être heureux?)

原作/ルネ・ゴシニ、ジャン=ジャック・サンペ「プチ・ニコラ」(世界文化社刊)
監督/アマンディーヌ・フルドン、バンジャマン・マスブル
脚本/アンヌ・ゴシニ、ミシェル・フェスレー
音楽/ルドヴィック・ブールス 
出演/アラン・シャバ、ローラン・ラフィット、シモン・ファリ 他
フランス/2022/仏語/ビスタ/5.1ch/86分/字幕翻訳:古田由紀子/G /

日本公開/2023年6月9日(金)新宿武蔵野館、ユーロスペース他全国順次公開
後援/在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本、ユニフランス
配給/オープンセサミ、フルモテルモ
公式サイト
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