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2023.03.22 14:00

『The Son/息子』フロリアン・ゼレール監督のインタビュー映像が到着!

  • Fan's Voice Staff

第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に選出された『The Son/息子』の監督を務めたフロリアン・ゼレールのインタビュー映像が到着しました。

小説家としてキャリアをスタートさせ、フランス演劇界で最高の栄誉とされているモリエール賞を獲得するなど、現代フランスを代表する劇作家として知られるゼレール監督。映画監督としてのキャリアは、自身の戯曲を映画化した『ファーザー』が初監督作で、アカデミー脚色賞を受賞。

戯曲や脚本を「普段は特定の俳優を想定して書いている」としつつ、長編2作目となる本作で想定していたのはアンソニー・ホプキンスだけだったと明かすゼレール監督。主演と製作総指揮を務めたヒュー・ジャックマンは本人からの熱烈なアプローチがきっかけで、Zoom経由での面談の20分後には役をオファーしたというほど、彼の熱意には心を打たれたそう。さらにローラ・ダーンのキャスティングについては、彼女を幾度も起用しているデヴィッド・リンチ監督の影響があったことを明かしています。

演出においてはリハーサルをほとんど行わなかったと明かし、その理由について、「俳優たちには演技をしてほしくなかった」「正直な反応を見せてほしかったんだ」と説明。そうすることによって「独自性と力強さを持つ作品を撮れる」と熱く語っています。

パンデミック以降、本作の真実味がさらに増したと言うゼレール監督。「多くの人がつらく大変な状況を経験したからだ。孤独や不安にも直面してきた」と、近年社会問題化しつつあるメンタルヘルスに触れ、この問題について「話せば話すほど、口にしてもいいのだと思えるようになる」「そういう問題についてもっと話し合うべきだ」と、自身の考えを述べてます。

『ファーザー』、『The Son/息子』と自らの「家族3部作」の戯曲を映画化したゼレール監督。残る1作は2010年にフランスで初演され、2019年にはイザベル・ユペール主演で上演された『The Mother』となります。

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『The Son/息子』(原題:The Son)

監督・脚本・原作戯曲・製作/フロリアン・ゼレール
共同脚本/クリストファー・ハンプトン
製作総指揮/ヒュー・ジャックマン
音楽/ハンス・ジマー
出演/ヒュー・ジャックマン、ローラ・ダーン、ヴァネッサ・カービー、ゼン・マクグラス、アンソニー・ホプキンス
2022年/イギリス、フランス/英語/カラー/スコープサイズ/123分/字幕翻訳:岩辺いずみ/G

日本公開/2023年3月17日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給/キノフィルムズ
提供/木下グループ
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