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2023.01.25 11:00

『小さき麦の花』新ビジュアル5種が解禁!小島秀夫、山田洋次ら17名より称賛コメント到着!

  • Fan's Voice Staff

第72回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出され、中国で大ヒットを遂げた永遠の愛の物語『小さき麦の花』の新ビジュアル5種と、小島秀夫、山田洋次ら17名より称賛コメントが到着しました。

中国西北地方の農村で、貧しい農民のヨウティエと内気なクイインが互いに寄り添い、土に寄り添って、慎ましく生きる姿を描いた本作。

多彩な著名人コメントを紹介するフライヤーには5種類の新ビジュアルが採用され、中でも注目は、菜の花のような黄色が印象的なリー・ルイジュン監督自らのデザイン。主人公の農民夫婦ふたりの写真に、映画で重要な意味を持つ「ツバメ」の姿が墨で描かれています。逆さにすると、彼らの農作業の相棒であり、家族の一員として愛される「ロバ」の顔が現れるという仕掛けも。

本国版ビジュアル4種と日本版新ビジュアルの限定版チラシはYEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか、本作の公開劇場に設置されます。

夫のヨウティエを演じるのは、監督の叔父で実際に農民でもあるウー・レンリン。妻のクイインを演じるのは、大ヒットした2009年のドラマ『彼と私と両家の事情』で「国民の嫁」と呼ばれ、以来数々のテレビドラマや2018年中国No.1ヒット『オペレーション:レッド・シー』などで知られるハイ・チン。ノーメイクで農村の女性になりきった名演は必見です。

ベルリン国際映画祭の星取りでは驚異の4.7点(5点が満点)をマークし、金熊賞最有力と絶賛されるも無冠に終わりましたが、中国公開時にはレビューサイトで本年度中国映画ベスト1の評価を獲得。公開2ヶ月後には動画投稿SNSが火付け役となり、若い世代を中心に日別興行収入トップに躍り出るまでの大ヒットを記録。「愛という言葉は一度も出てこないが、愛情の本質が極限まで表現されている」(搜狐)という映画評が多くの観客に支持され、配信が始まっていたにも関わらず、映画館に観客がつめかけ、興収20億円、動員300万人を超え、“奇跡の映画”とまで呼ばれる作品となりました。

以下、到着したコメントです(順不同・敬称略)。

山田洋次(映画監督)
セリフの少い無口で静かな画面が、愛と人間、暮らしと政治について力強く雄弁に語りかけてくる。
──まぎれもない傑作。

栗原小巻(女優、日中文化交流協会副会長・理事長)
映画『小さき麦の花』主演女優ハイ・チンさんと、日中の映画祭でお会いしたとき予感がありました。女優としての確かな成功。主演した作品の世界の反響。リー・ルイジュン監督の愛情物語は、感慨深く、映像が心に染み入ります。

藤井省三(現代中国文学者)
都市への出稼ぎを拒み、黄色い大地に生きる農夫の馬有鉄が体に幾つも障害のある新妻曹貴英と過ごす一年とは、燕麦を植え泥煉瓦で家を建てジャガイモを収穫して借りを返す日々──清く貧しく美しい農村伝統の暮らしなのです。夫婦とロバ・鶏との対話に落涙しました。

財前直見(俳優)
愛とは、人とは…
相手を思いやる気持ち
作物や動物の尊さ
約束は守る
作物どころか、家までも作るたくましさ
きちんと生きている人に学ばされた。と感じる映画です

五十嵐大介 (漫画家「リトル・フォレスト」)
思い出したのは隣に住んでいた小柄なおばあさん。家族のために痩せた土地を耕し担いで岩をどかし堆肥を運び。林業と稲作と子育てと介護の合間にひとり続けて30年。やっといい畑になったと野菜を分けてくれた。クイインの様な笑顔で。

小島秀夫(ゲームクリエイター)
こんなラブストーリーは観たことがない。お洒落なデートも、ロマンティックな台詞も、キスシーンさえもない。あるのは、土壌改良をするかの様な神聖な生活。幸せに生きるふたりの、優しいひととき。その詩的な美しさに、観客は泣き笑いの顔になるはず。四季に寄り添い、愛を収穫するリー・ルイジュン監督の“登熟”作!

川内倫子(写真家)
ひよこを孵化させる段ボールに開けられたいくつもの穴から光が発光しているさまは、新しいいのちの力強さを予感させる。夫婦がお互いに手の甲につくる花のしるしは、言葉数が少ないふたりの思いを目に見えるかたちで表している。そういった小さな出来事は彼らの日々のなかのささやかな幸せや希望の象徴のようにも見え、慎ましい暮らしにおいても美しさは日常のなかにあると気づかせてくれる。暗い道辻で夫の帰りを待つクイインが、夜道を照らす光を抱いて夫の帰りを待っているように、自分も胸の内に光を絶やさないように生きたいと思った。

飯塚容(中央大学教授)
いつの時代も中国の農民たちは苛酷な運命を受け入れ、懸命に生きてきた。「共同富裕」(みんなが豊かになる)というスローガンは容易に実現できるものではない。弱者に寄り添い、中国農村の厳しい現実を描いたこの映画は貴重だ。

工藤夕貴(女優)
叙情的な蒼色がつむぐ、言葉少ない2人の純粋な愛に、
ただ自然と胸が震え無性に泣けてきました。
人は土を裏切り続けても、土は人を裏切らない。
性をも超越した2人の献身的な愛は、荒涼とした原野に永遠に咲き続ける力強い麦の花のようです。

滝藤賢一(俳優)(「GOETHE」2023年3月号より抜粋)
物語が進むごとに妻クイインはどんどん美しくなっていくのですが、その理由は、毎日、毎分、毎秒、お互いを大切に思い、思いやりのある言葉をかけ合い続けたからではないだろうか。
はあ……滝藤、愛妻家だなって自負していましたが……。恥ずかしい。まだまだ愛が足りませんでした。

林マヤ(芸農人)
夫婦寄り添い、一途に土と共に生きる姿は究極のサステナブルな愛。頑固で純朴で美しく…小さき麦の花が伝えてくれたものは愛おしく厳しく優しく切なく……私の心の深い所で忘れていた懐かしい景色と重なり、涙が溢れて止まらなかった。。。

井上咲楽(タレント)
なにをもって「優しさ」なのか。
なにをもって「愛情」なのか。
ひとつひとつの言動にいちいち考えさせられる。
2人の愛がとっても美しかった。彼らにとっての小さな幸せを眩しいと思ってしまった自分にハッとさせられた
私の価値観はこれで合っているのだろうか

山崎樹一郎(映画監督)
土を耕し種を蒔く、それが生きるということだ!それを取り巻く社会や貨幣、宗教など一見重要らしき構造は今や悲劇の装置にしかなりえず、「生かす=生きる」喜びには代わらない。
この映画は私たち多くが失った本質的な喜びを描いている。

藤元明緒(映画作家)
厳しくも豊かな土地に刻まれる、慈しみ深い夫婦の記憶。映画とは、命の煌めきを永遠に存在させるために、この世に産まれたのだと教えてくれました。大切な誰かとこの映画を観てほしいです。

はな(モデル・タレント)
小さな麦の花と共に育つ、大きな愛。何気ない風景、何気ない仕草、何気ない一言に、涙が止まらない、、、命の温もりを感じる、美しい作品でした。

李姉妹(YouTuber)
淡々と移り変わる季節に、ドキュメンタリーを観ているかのようなリアルな生活風景。あまり言葉のない2人の日々の中にある、貧困の苦しさに飲み込まれることのない静かな愛に心打たれました。「小さき麦の花」という邦題が好きです。

酒村ゆっけ、(酒テロクリエーター・作家)
朝起きて昇りきった太陽の光が差し込むカーテンの横で、ゆで卵をかじりながら本を開き隣にはレモンサワー。当たり前の日常、愛してるなんて言葉はない。だけどその日常を噛み締めてみればとても甘く幸福感に満ちている。平凡だと思う日常こそが愛しく幸せなことなんだと気付かせてくれる、柔らかな温かさがある作品でした。

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『小さき麦の花』(英題:Return to Dust)

監督/リー・ルイジュン
出演/ウー・レンリン、ハイ・チン
2022年/中国/133分/字幕:磯尚太郎/字幕監修:樋口裕子/原題:隠入塵煙

日本公開/2023年2月10日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
配給/マジックアワー、ムヴィオラ
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