News

2022.12.20 18:00

アリ・アッバシ監督『Holy Spider』2023年4月公開決定!

  • Fan's Voice Staff

イランで実際にあった売春婦連続殺人事件から着想を得て描いた鬼才アリ・アッバシ監督の最新作『Holy Spider』(原題)が、2023年4月より日本公開されることが決定しました。

イランの聖地アシャドで2000年から2001年にかけて16人もの犠牲者を出した “スパイダー・キラー”と呼ばれたサイード・ハナイによる売春婦連続殺人事件。女性ジャーナリストがたどり着く真相とは──?

監督を務めたのは、第71回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した『ボーダー 二つの世界』(18年)でスリリングなファンタジーの世界を描き、映画界の注目を一気に集めた、デンマーク、スウェーデンで活躍するイラン出身の鬼才アリ・アッバシ。

主演の女性ジャーナリストを演じたザーラ・アミール・エブラヒミは、イランで女優として活躍していましたが、2008年フランスへ亡命。その後はフランスの映像業界で活躍し、2017年フランス国籍を取得後、意欲的に映画に出演。その類まれなる演技力を認められた本作では、主演のみなならず、キャスティング・ディレクター、アシスタント・プロデューサーも兼任しています。

今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、「鋭く、不穏、そして、心奪われる」(Observer)、「信じられないほど恐ろしい」(Toronto Star)、「ぞっとする」(Daily Telegraph)と高い評価を獲得。主演のザーラ・アミール・エブラヒミが見事女優賞を獲得しました。ほか、セビリア・ヨーロピアン映画祭主演女優賞、ストックホルム映画祭主演男優賞、作品賞を受賞するなど、世界中の映画祭を席巻しており、本年度アカデミー賞のデンマーク代表に選出されています。

==

『Holy Spider』(原題)

2001年、イラン。女性ジャーナリストのラヒミは、聖地マシュハドを震撼させている売春婦連続殺人事件を追うために現地に赴く。犠牲者が増え続けるなか、なぜか警察は捜査に消極的だった。性差別がまかり通る社会で、ラヒミは不条理な圧力と身の危険を感じながら、真相の追求にのめり込んでいく。そして遂に犯人にたどり着くが、意外にもその男は敬虔で家庭的な男だった。「社会の浄化」と信じて犯行を重ねていたその男・サイードは、熱狂的な一部の市民から英雄視されていく……。

監督/アリ・アッバシ
脚本/アリ・アッバシ、アフシン・カムラン・バーラミ
音楽/マルティン・ディルコフ
撮影/ナディム・カールセン
編集/ハイェデェ・サフィヤリ、オリヴィア・ニーアガート=ホルム
出演者/メフディ・バジェスタニ、ザーラ・アミール・エブラヒミ
デンマーク、ドイツ、スウェーデン、フランス/ペルシャ語/2022/シネスコ/5.1Ch/118分/字幕翻訳:石田泰子

日本公開/2023年4月 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷他全国順次公開
配給/ギャガ
後援/デンマーク王国大使館
©Profile Pictures / One Two Films