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2022.12.14 13:00

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』トルナトーレ監督よりメッセージ動画&菅野よう子、小島秀夫、鈴木敏夫ら12名より称賛コメントが到着

  • Fan's Voice Staff

唯一無二の旋律であらゆる映画に愛と命を吹き込んだイタリアの巨匠エンニオ・モリコーネのドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』の公開に先立ち、日本の観客に向けたジュゼッペ・トルナトーレ監督の特別メッセージ動画と、菅野よう子、小島秀夫、鈴木敏夫ら12名より称賛コメントが到着しました。

2020年7月、享年91歳で逝去したエンニオ・モリコーネ。1961年以来、500作品以上という驚異的な数の映画とTV作品の音楽を手掛け、なかでも日本でも超ロングランヒットを記録した『ニュー・シネマ・パラダイス』(89年)を始め、トルナトーレが監督するほぼすべての映画音楽を手掛けました。

そんな二人による“最後のタッグ”となる本作では、『ニュー・シネマ・パラダイス』はもちろん、『荒野の用心棒』(64年)、『アンタッチャブル』(87年)、『ヘイトフルエイト』(15年)など、モリコーネが音で命を吹き込んだ45作品にも及ぶ数々の傑作の名場面と、最高の音響環境で再現された日本公演を含むワールドコンサートツアーの演奏で、巨匠の伝説を紐解いていきます。

トルナトーレ監督より到着した動画では、「日本の皆さんこんにちは。この映画はエンニオ・モリコーネに捧げた作品です。この映画が皆さんのお気に召せばと願っています」「この映画がエンニオ・モリコーネの生涯について情報を提供して、彼の音楽を愛する方々が人間性や個人史という視点から彼のことを知ってもらえたら嬉しい」「『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を見てくれてありがとう。とても感謝しています。私と協力してくれた人がこの映画を慈しんだように、皆さんがこの映画を慈しんで下されば幸いです」と日本のファンへ笑顔でメッセージを送っています。

以下、到着したコメントです(敬称略)。

江﨑文武(音楽家)
人のために、音楽のために、映画のために、一途に向き合い続けた音楽家の記録。
美しい調べの裏側にある圧倒的な誠実さに、時を超え、魅了され続けるのだろう。

川井憲次(作曲家)
エンニオの音楽の考え方や作り方を細かく知ることができる貴重な映画でした!
何だか自分と似ているようで嬉しくもなりました。
もちろんエンニオの足元にも及ばないのは言うまでもありません。

菅野よう子(作曲家)
天地創造中の神様を見ているよう。

小島秀夫(ゲームクリエイター)
モリコーネは、映画音楽に導かれ、孤独を編曲し、反発に抵抗し、多くのフォロワー達に影響を与え、
偉大なるマエストロであり続けた。その生き様に誰もが感涙する。彼が“映画音楽”そのものであるなら、
このドキュメンタリーは、彼が奏でる永久保存版のサントラであり、人生のメロディだ。
モリコーネのような音楽家は、もう現れない。

佐渡裕(指揮者)
<ニュー・シネマ・パラダイス>が大好きで、これまで何度もテーマを指揮してきた。
モリコーネのこのメロディーはとにかく美しい、そして懐かしさと共に自分が子供の頃から大切にしてきたものへの愛情が、
静かにけれど立体的に聴く者の感情を揺さぶる。彼の音楽は私の心に真の音の喜びを与えてくれる。
モリコーネが映画音楽と絶対音楽との狭間で大きな苦しみと葛藤を抱えていたことを初めて知った。
そして彼にこんなにもバッハから超現代音楽までの知識と挑戦があったことは大きな驚きだった。
絶対音楽と映画音楽の融合、これこそがマエストロ・モリコーネが我々に残してくれた、とてつもなく大きな遺産だと思う。

鈴木敏夫(スタジオジブリ)
この人の半生をみていくと、その生き方がぼくの親しい久石譲さんと折り重なってしまう。

種田陽平(美術監督)
タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』でモリコーネと同じ映画に関わることができ、本当に光栄でした。
オスカー授賞式会場で、6度目のノミネートでついにエンニオ・モリコーネの名前が呼ばれた時、
僕も夢中で拍手喝采をしていました。本作を見るといかに彼が挑戦を続けてきたのか、
そしていかに映画音楽を愛してきたのかがわかりました。映画への愛に貫かれた人生に、本当に刺激を受けました。

平原綾香(歌手)
開始5分で涙が溢れました。音楽家として生きるためのヒントがここにはあります。
大好きなモリコーネと同じ時代に生きたこと、このドキュメンタリー映画に出会えたことに感謝!

弘兼憲史(漫画家)
漫画が映画に叶わない部分があるとすれば音楽である。
偉大なる作曲家エンニオ・モリコーネの楽曲は、
私が作品を描く時に常に頭の中を駆け巡っている。

富貴晴美(音楽家・作曲家)
傑作!
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』と出会い、子供心にも映画音楽に魅了されました。― その瞬間を思い出し、懐かしい灯火が心に宿った。

町山智浩(映画評論家)
口笛、鞭、空き缶、鐘……あらゆるものを楽器に使い、対位法、不協和音、12音技法、具体音楽、絶対音楽……
あらゆる実験に挑戦しながら、同時に人種や民族や文化や世代を超えて心揺さぶる音楽を作り続けたモリコーネ。
本人が語るその創造の秘密は驚愕の連続!『シシリアン』のテーマにバッハが隠されていたなんて! 
楽器も弾かず、歌も歌わず、いきなり譜面を書いてたなんて! 

湯川れい子(音楽評論・作詞家)
何てスゴい!!と、157分観入ってしまった。
90歳になる人が、500以上も手がけた自分の作品を、歌いながら語ってくれるのだ。
私なんか、自分が書いたわずかなヒット曲の歌詞も覚えていないのに〜。
『夕陽のガンマン』『ニュー・シネマ・パラダイス』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『ミッション』
どれも音楽があってこそ、今も感動がリフレインしている。

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『モリコーネ 映画が恋した音楽家』(原題:Ennio)

監督/ジュゼッペ・トルナトーレ
出演/エンニオ・モリコーネ、クリント・イーストウッド、クエンティン・タランティーノ ほか
157分/イタリア/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/字幕翻訳:松浦美奈/字幕監修:前島秀国

日本公開/2023年1月13日(金)TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ ほか全国順次ロードショー
配給/ギャガ
公式サイト
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