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2022.12.05 7:00

ウベルト・パゾリーニ監督『いつかの君にもわかること』2023年2月17日公開決定!

  • Fan's Voice Staff

『おみおくりの作法』のウベルト・パゾリーニ監督が7年ぶりに監督・脚本を手がけた新作『Nowhere Special』が、邦題を『いつかの君にもわかること』として2023年2月17日(金)より日本公開されることが決定しました。

窓拭き清掃員として働く33歳のジョン(ジェームズ・ノートン)は若くして不治の病を患い、残された余命はあとわずか。シングルファーザーとして男手ひとつで4歳のマイケル(ダニエル・ラモント)を育ててきた彼は、養子縁組の手続きを行い、息子の“新しい親”を探し始めます。理想の家族を求め、何組もの“家族候補”と面会しますが、人生最大の決断を前に進むべき道を見失ってしまいます。そんな彼は、献身的なソーシャルワーカーとも出会い、自分の不甲斐なさに押しつぶされそうになりながらも、息子にとって最良の未来を選択しようとしますが──。

父親のジョン役を演じたのは、『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』のジェームズ・ノートン。我が子のために過酷な運命に立ち向かう姿を寡黙な演技で体現し、内面に抱える複雑な感情までをも見事に表現しています。息子のマイケル役には、本作がデビュー作となるダニエル・ラモント。100人以上に及ぶ候補者から見出された逸材であり、生まれながらの感性と天才的な表現力で、本物に見間違えるような親子を演じ切りました。

ウベルト・パゾリーニ監督はメロドラマや感情主義とは最大限に距離をおいた繊細かつ“控えめ”な撮影手法を採用。余計な情景描写や登場人物の会話などを極力排することによって、父子の心情の移ろいを丁寧に描き出そうとしたのは、敬愛する小津安二郎の影響だといいます。『おみおくりの作法』では真心を持って他人の死を弔い、あの世に送り出す男を描いたパゾリーニ監督。本作では自らの死と向き合う父親が、愛する息子と“新たな家族”を探す物語を通して、全く異なる視点から再び生と死という普遍的なテーマを投げかけます。

第77回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門でワールドプレミアされ、米映画批評サイトRotten Tomatoesでは100%フレッシュを記録しています。

ウベルト・パゾリーニ監督は、ベネチアで4冠を獲得し、日本ではわずか1館での公開から最終的に100館を超えるロングランヒットを記録した『おみおくりの作法』(13年)で知られるイタリアの名匠。同作は今年、阿部サダヲ主演『アイ・アム まきもと』としてリメイクされるなど、今もなお愛され続けているヒューマンドラマの名作です。

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『いつかの君にもわかること』(原題:Nowhere Special)

監督・脚本/ウベルト・パゾリーニ
出演/ジェームズ・ノートン、ダニエル・ラモント、アイリーン・オヒギンス
2020年/イタリア、ルーマニア、イギリス/英語/95分/カラー/ビスタ/5.1ch/字幕翻訳:渡邉貴子/G

日本公開/2023年2月17日(金)より YEBISU GARDEN CINEMA 他全国順次公開
提供/木下グループ
配給/キノフィルムズ
公式サイト
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