小雪 × 田中偉登『桜色の風が咲く』予告編＆新場面写真8点が解禁！

Fan's Voice Staff

9歳で失明、18歳で聴力を失い、世界で初めて盲ろう者の大学教授となった福島智さんの幼少期から大学受験までの姿を描いた実話に基づく映画『桜色の風が咲く』の本予告と新場面写真8点が解禁されました。

幼少期に右目の視力を失いながらも、3人兄弟の末っ子として天真爛漫に育つ智。予告編では、「智、宿題終わったの？」「半分やったで」「ダメでしょ半分じゃ」「僕は片目だから半分でええねん」という母・令子（小雪）とのやりとりや、草花と触れ合い、海辺で家族と過ごし、智を皆で支えていく様子が映し出されています。そして高校生となり、家族の元を離れて寮生活をスタートさせる智（田中偉登）は、「僕には耳がある、だから大丈夫や」と語り、心配でいっぱいの令子を安心させます。

ところがある日、実家に帰省した智の耳の状態が良くないことに気づく令子。聴力をも失うことで、智はまるで宇宙に放り出されたような孤独を感じ、そこから、令子と智の努力の日々が始まります。一緒に走って運動療法に励み、令子は食事療法にも取り組み、さらにある日には、智の指に点字を打つように言葉を伝えると、「指点字なら読める。これならわかるわ」と感謝を伝える智。そして「僕は考えることができる。言葉がある。僕がこういう状態になったのは、こういう僕でないとできないことがあるからだ」と、智は未来を向いていきます──。

到着した場面写真では、智を優しく見つめる令子の姿や、苦悩する智の父・福島正美（吉沢悠）と令子、微笑ましい家族写真、高校での友人との出会いなどが切り取られ、様々な困難に直面しながらも歩み続けてきた母と息子の人生が垣間見られるカットとなっています。

以下、福島さんよりコメントが到着しています。

福島智（東京大学先端科学技術研究センターバリアフリー分野教授）
私・福島智は今、59歳。母・令子は今、89歳。私は東京で妻と、母は神戸で一人で、おかげさまでまずまず元気にすごしています。この映画は、私のごく幼いころから、20歳ころまでの母と私の歩みを描いた作品です。シナリオを20バージョン以上も拝見し、いろいろと感想や意見をお伝えしました。また、母・令子役の小雪さんや智役の田中さんたちとも直接お会いして、雑談もまじえながら、点字や指点字の練習を一緒にしました。なので、私の心の中にはこの映画が鮮やかに息づいています。

実話に基づいているとはいえ映画ですので、さまざまな脚色やフィクションは当然含まれています。それでも、幼いころの義眼のエピソードや運動療法に取り組んでいた時のエピソードなど、事実に基づいていることも少なくありません。中でも、1981年の3月のある朝、「病院に遅れるで」と、文句を言いに台所に行った私に、母が突然、両手の指で私の指に妙なことをし始めたこと、つまり、「指点字」の始まりの場面は、現実と映画がそのまま連続しているように感じました。

ただし、小雪さんは母よりも指が細く、背がずっと高い。セリフもすっきりした東京言葉で、関西のおばちゃん言葉ではない。だけど、共通点もあります。それは、「生きるパワーがある」ということです。

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『桜色の風が咲く』

出演／小雪、田中偉登、吉沢悠、吉田美佳子、山崎竜太郎、札内幸太、井上肇、朝倉あき、リリー・フランキー　
製作総指揮・プロデューサー／結城崇史
監督／松本准平
脚本／横幕智裕
音楽／小瀬村晶
協力／福島令子　福島智
エンディング曲／辻井伸行「ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第8番ハ短調作品13 《悲愴》 II. Adagio Cantabile」
製作／スローネ、キャラバンピクチャーズ
制作／THRONE INC.、KARAVAN PICTURES PTE LTD
日本／日本語／2022／ビスタ／5.1ch／113分／英題：“A Mother’s Touch”