News

2022.08.24 11:00

『暴力をめぐる対話』日本版予告編&監督コメントが到着

  • Fan's Voice Staff

2020年カンヌ国際映画祭の監督週間に選出されたフランスのドキュメンタリー映画『暴力をめぐる対話』の日本版予告編と、ダヴィッド・デュフレーヌ監督のコメントが到着しました。

予告編では、2018年からフランス政府への抗議が続く黄色いベスト運動における警官隊と市民の衝突の映像をもとに、警察の暴力をめぐる出演者たちの白熱した対話が映し出されています。「デモ隊の破壊行為を放置するのか?」「みんな警棒で殴られていた」──傷を負った当事者、警察関係組織、弁護士らが互いの見解を語り合い、正義と呼ばれる「暴力」の原因と結果を考究していきます。

監督のダヴィッド・デュフレーヌは、警官による暴力行為を市民がTwitterに投稿・報告する “Allo Place Beauvau”をWeb上で管理する中で、多くのデモが抑圧の対象となり、死傷者を生む凄惨な武力鎮圧の増大を目の当たりに。果たしてその「暴力」は正当な行為と呼べるものだったのか。民主主義国家の存続をかけた重要な問題に対して、本作は傷を負った市民や警察関係組織、弁護士、社会学者、心理セラピストほか24人にデモの現場を映した数多の映像を提示して、対話を促し、疑問を語り合いながら、正義と呼ばれる「暴力」の原因と結果を考究します。

以下、到着したコメントです。

ダヴィッド・デュフレーヌ(監督)
この映画が遠く離れた地で公開されることを知り、この上ない喜びを感じています。なぜなら、これこそが映画の力だから。人々の意見や視点、そしてその相違を、空間と時間の旅へと送り出すことができるのが映画だからです。私は2012年に別の作品「Fort McMoney」で東京を訪れたこともあったので、なおさらです。最高です。
日本の警察の行いや市民との関係性についての知識はありませんが、ぜひ知りたいと思っています。この映画が公開されることで、ひょっとしたら反響が得られるかもしれません。一つ確かなことは、全ての民主主義国家は今まさに岐路に立っているということです。国民の前で、警察はどのように振る舞うことができ、またできないのか? 警察はどんな秩序を守るのか? 改めて、この映画が日本で公開されることを大変嬉しく思います。ありがとう。そして映画を楽しんでください!

==

『暴力をめぐる対話』(原題:Un pays qui se tient sage)

監督/ダヴィッド・デュフレーヌ
プロダクション・マネージャー /ガブリエル・ジュエル
アソシエート・プロデューサー/ヴァンサン・ガデル
制作総指揮/ベルトラン・フェーヴル
共同製作/JOUR2FETE
2020/フランス/ドキュメンタリー/DCP/93分/英題:The Monopoly of Violence

日本公開/2022年9月24日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開
配給/太秦
© Le Bureau – Jour2Fête – 2020