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2022.08.22 16:00

『LAMB/ラム』ヒグチユウコ × 大島依提亜オルタナティブポスター解禁!小島秀夫ら15名より称賛コメント到着!

  • Fan's Voice Staff

A24が北米配給権を獲得したことでも話題のノオミ・ラパス主演『LAMB/ラム』の公開に先立ち、ヒグチユウコ × 大島依提亜によるオルタナティブポスターと、小島秀夫ら15名より称賛コメントが到着しました。

画家・絵本作家のヒグチユウコが描き下ろしたビジュアルは、羊から生まれた羊ではない“何か”=アダを中心に、生い茂るツタの中に羊の角が掲げられている作品。葉脈に至るまで、ヒグチユウコならではの繊細な描き込みで驚異的な美しさを表現した絵画を、本作の日本版ビジュアルのデザインも手掛けた大島依提亜がポスターへ落とし込みました。

対して、大島依提亜がデザインしたポスターはモノトーンを基調とし、ノオミ・ラパス演じるマリアとアイスランドの大地が大胆にレイアウトされています。山々に微かに彩られたピンクとグリーンのグラデーションも印象的です。

以下、到着したコメントです(※敬称略・順不同)。

ヒグチユウコ(画家)
ホラーにジャンル分けするべきなのか?としばし考えたのですが、やはりホラーだ。と結論に至りました。

大島依提亜(アートディレクター)
頭と体、それから心。三つがねじれてソワソワするけど、結局みんなアダちゃんにメロメロ。

小島秀夫(ゲームクリエイター)
アイスランドの無垢な大自然と不穏な白夜。飼い犬。飼い猫。3人の登場人物。そして羊。他にも“何か”がいる?
台詞と説明を排除した演出が、我々を白濁した恐怖の“澱”に閉じ込める。最後に明かされる白日夢の“かたち”は、観る者によって解釈は異なる。ただ胎内に入り込んだ“説話”は消化出来ず、何度も繰り返し咀嚼する事になる。
観客を反芻動物(LAMB)に変えてしまう映画。

木下麦(アニメーションディレクター/イラストレーター)
『人並みの幸せを手にしたかった』いたって自然な欲望を持つ夫婦の生活は徐々に不穏さを纏っていきます。
クライマックスで「あっ!」と声が漏れた。この世の摂理を見せつけられた。
是非、劇場で確認してほしいです。

塩塚モエカ(羊文学)
奇妙な設定とは対照的に、リアルに描かれる親たちの感情。
こんなに型破りな親子の物語は今までに見たことがありません。

夏目知幸(ミュージシャン)
反芻せよと羊が僕に訴える。拒みたい。眠れなくて君を数えたのに、繰り返せと君が言うのか。そういう悪夢から目覚めたあとの、疲れのような、解放のような、映画だった。

KIKI(モデル)
どんな状況であれ 子を授かることは
天使の贈り物と思ってきた
その存在は 柔らかく愛おしく
なにより手を差し延べるべき存在
誰が見捨てようか 彼らが迷うことなく
受け入れたように きっと私も
恐れながらも同じように受け入れただろう
しかしこれは天使の贈り物ではなかった
天使の物よりもずっとずっと魅惑的な
悪魔の贈り物だった

乙一(作家)
神話のようでもあり、聖書のようでもあり、おとぎ話のようでもある。
物語の原型をそのまま提示されたかのような、不純物の存在しない静謐な映画。
不気味で、おぞましく、美しい。

平山夢明(作家)
辺境の地で絶えざる哀しみに身を焼く夫婦のもとに訪れたのは『異形のキリスト』だった。彼がふたりに与えるのは福音かそれとも更なる煉獄か──。アイスランドを舞台に展開される諸星大二郎的神話ホラーの秀作!

樋口毅宏(ハードボイルド育児作家)
捻れた狂気に笑うしかない! 近年、アイスランド映画は底意地の悪い傑作を世界に発信し続けてきたが本作はその決定打だ。一見シンプルなストーリーに深淵を覗いたとき、見世物小屋が「人間の罪」という絶望を放つ。

美輪和音(作家)
大自然の中で育つアイスランドのラムはクセがないらしい。
だが、この映画はクセになる。
恐ろしいのは異形のものより、人間の傲慢さ。
人が侵してはならない領域を突きつけられた気がした。

深緑野分(作家)
とにかくアダが愛おしく、幸せを願わずにはいられなくなる。家族の物語であり、喪失を埋めようとする生き物の強欲さ、奪い合いの暴力を描いた物語でもある。斬新だが普遍的な作品だ。

由良ゆら(#よーよーよー ピンク色担当)
非現実的で不思議なことがとても現実的に描かれていて、途中までの幸せそうなお話と最後のギャップがびっくりして恐怖を感じました。でもアダがかわいくて、羊がモチーフの私たちだからちょっと似ているかなと思ったり…次はメンバーと見てみたくなりました!

RaMu(タレント/YouTuber)
RaMuがLAMB観ないでどうすんだ!
白夜と不気味な生命体。ほとんどセリフの無い不穏な空気。人がジワジワ不快に思う要素盛りだくさん!
見終わった後、考えれば考えるほど自分の中で作品の捉え方が変わってくる感覚がかなり心地いい。
ノオミ・ラパスはこの手の映画が似合うなぁ。

小田香(映画作家)
サラエボで共に3年間学んでいた間、ヴァルディは辛抱強くひとつの映画に取り組んでいた。
あの頃から10年、その作品がついに完成し日本にやってきた。
劇中、ヴァルディの故郷であるアイスランドの広大な自然に意思さえ感じる。
それは人知を超え、アダ(子羊?)をもたらし、人間たちを翻弄する。

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『LAMB/ラム』(原題:Lamb)

山間に住む羊飼いの夫婦イングヴァルとマリア。ある日、二人が羊の出産に立ち会うと、羊ではない何かが産まれてくる。子供を亡くしていた二人は、“アダ”と名付けその存在を育てることにする。奇跡がもたらした“アダ”との家族生活は大きな幸せをもたらすのだが、やがて彼らを破滅へと導いていく──。

監督/ヴァルディミール・ヨハンソン
脚本/ショーン、ヴァルディミール・ヨハンソン
製作/フレン・クリスティンスドティア、サラ・ナシム
出演/ノオミ・ラパス、ヒルミル・スナイル・グズナソン、ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン
2021年/アイスランド・スウェーデン・ポーランド/カラー/シネスコ/アイスランド語/字幕翻訳:北村広子/106分/R15+

日本公開/2022年9月23日(金・祝)、全国公開
配給/クロックワークス
提供/クロックワークス、オディティ・ピクチャーズ
公式サイト
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