News

2022.05.19 9:00

『ファイナル アカウント 最後の証言』8月公開決定!

  • Fan's Voice Staff

“第三帝国”にかかわった市井の人々の証言を記録したドキュメンタリー『Final Account』が、邦題を『ファイナル アカウント 最後の証言』として8月に全国ロードショーされることが決定しました。

ヒトラー率いるナチス支配下のドイツ“第三帝国”が犯したホロコーストを実際に目撃した人々。武装親衛隊のエリート士官から、強制収容所の警備兵、ドイツ国防軍兵士、軍事施設職員、近隣に住む民間人まで、終戦から77年を迎える今、「現代史の証言者世代」と呼ばれる高齢になったドイツ人やオーストリア人など加害者側の証言と、当時の貴重なアーカイブ映像を記録した貴重なドキュメンタリー。

10代になって初めて、母がウィーンからのユダヤ人難民で、祖父母はホロコーストで殺害されたというルーツを知ったイギリス出身のドキュメンタリー監督ルーク・ホランドは、2000年代になり “祖父母を殺した人間を捜す”という目的でこのプロジェクトに着手。「すぐに無理だとわかりました。しかし、彼らの仲間には実際に会うことができる。ヒトラーのために腕や銃を振り上げた人たち、残虐な犯罪を犯した人たちを通して、ホロコーストが繰り広げられた背景をよりよく理解できるかもしれないと考えたのです」。ホランドは2008年から10年の歳月をかけて250以上のインタビューを行い、本作完成直後の2020年6月、71歳でがんで亡くなりました。

第77回ベネチア国際映画祭の公式セレクションに選出され、2021年放送映画批評家協会ドキュメンタリー賞で最優秀歴史・伝記ドキュメンタリー賞と楽曲賞にノミネート。

2022年2月、ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が開始され、まさに“今”起きていることを語っているかのような、時代を超えたメッセージが込められています。

==

『ファイナル アカウント 最後の証言』(原題:Final Account)

イギリスのドキュメンタリー監督ルーク・ホランドは、アドルフ・ヒトラーの第三帝国に参加したドイツ人高齢者たちにインタビューを実施した。ホロコーストを直接目撃した、生存する最後の世代である彼らは、ナチス政権下に幼少期を過ごし、そのイデオロギーを神話とするナチスの精神を植え付けられて育った。戦後長い間沈黙を守ってきた彼らが語ったのは、ナチスへの加担や、受容してしまったことを悔いる言葉だけでなく、「手は下していない」という自己弁護や、「虐殺を知らなかった」という言い逃れ、果てはヒトラーを支持するという赤裸々な本音まで、驚くべき証言の数々だった。監督は証言者たちに問いかける。戦争における“責任”とは、“罪”とは何なのかを。

監督・撮影/ルーク・ホランド
製作/ジョン・バトセック、ルーク・ホランド、リーテ・オード
製作総指揮/ジェフ・スコール、ダイアン・ワイアーマン、アンドリュー・ラーマン、クレア・アギラール
アソシエイト・プロデューサー/サム・ポープ
編集/ステファン・ロノヴィッチ
追加編集/サム・ポープ、バーバラ・ゾーセル
音楽監修/リズ・ギャラチャー
2020年/アメリカ=イギリス/ドイツ語/94分/カラー(一部モノクロ)/ビスタ/字幕翻訳:吉川美奈子/字幕監修:渋谷哲也/ナチス用語監修:小野寺拓也  

日本公開/2022年8月、TOHOシネマズシャンテ、渋谷シネクイントほか全国ロードショー
配給/パルコ ユニバーサル映画
公式サイト
©2021 Focus Features LLC.