青山真治監督『EUREKA/ユリイカ』デジタル・マスター完全版が上映決定！

Fan's Voice Staff

3月21日に逝去した青山真治監督を追悼し、『EUREKA/ユリイカ』のデジタル・マスター完全版が5月に初上映（※）されることが決定しました。

凄惨なバスジャック事件で生き残り、心に傷を抱えたまま生きる人々の姿を、3時間37分という圧倒的なスケールで描いた「癒しと再生の一大叙事詩」。第53回カンヌ国際映画祭（2000年）で国際批評家連盟賞とエキュメニック賞を受賞し、日本公開時にも高い評価を得ました。

今回は、2001年1月に特殊な現像をした35mmフィルムで公開された作品が、21年の時を経てデジタル・マスター完全版として再びスクリーンで上映される貴重な機会となります。

上映予定
テアトル新宿：5月13日（金）〜4週間連日1回上映（予定）
シネ・リーブル梅田：5月27日（金）〜1週間連日1回上映（予定）

青山真治監督（撮影：池田正之）

故・青山真治監督は1964年に北九州市で生まれ、1996年、浅野忠信主演『Helpless』で長編映画デビュー。2000年『ユリイカ』でカンヌ映画祭にて二つの賞を受賞するとともに、同作の小説版は三島由紀夫賞を受賞。11年『東京公園』でロカルノ映画祭金豹賞受賞。その他の主な作品に『月の砂漠』『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』『サッドヴァケイション』『共喰い』など。

※英語字幕入りバージョンは2017年の東京国際映画祭で上映されており、字幕なしバージョンが今回が初の上映。

＝＝

『EUREKA/ユリイカ』

ある九州の田舎町で、バスジャック事件が発生した。生き残った運転手の沢井（役所広司）と直樹・梢の兄妹（宮﨑将・宮﨑あおい）は、心に大きな傷を負ってしまう。それから2年が過ぎ、町に戻った沢井は、2人きりで暮らす兄妹とともに暮らし始める。そこに従兄の秋彦（斉藤陽一郎）も加わり、4人の奇妙な家族生活が始まった。そんな中、彼らの周辺でまたも殺人事件が続発する。沢井は小さなバスを買い、喧騒の町をぬけて4人でゆくあてもない旅に出るのだが…。