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2022.04.27 11:00

『マルケータ・ラザロヴァー』日本版予告編が解禁!

  • Fan's Voice Staff

チェコ・ヌーヴェルヴァーグの巨匠フランチシェク・ヴラーチル監督による1967年の映画『マルケータ・ラザロヴァー』の日本版予告編が解禁されました。

舞台は13世紀半ば、動乱のボヘミア王国。修道女となることを約束されていた少女マルケータは、領主とは名ばかりの父・ラザルと敵対する盗賊騎士コズリークの息子・ミコラーシュと恋に落ちます。彼女の心とは裏腹に、増大する王権に対抗するふたつの氏族間の衝突は激化していき──。

予告編は、語り手が「昔話では人々の過去の愚行も語られる」と物語を暗示するところから始まります。ヤン・シュヴァンクマイエル作品など多くの映画音楽を手掛け「チェコで最も有名な映画作曲家」と言われるズデニェク・リシュカによる音楽が不穏に鳴り響き、『アマデウス』でアカデミー賞を受賞したテオドール・ピステックが担当した衣装や武器は当時と同じ素材・方法で制作されており、まるで中世に生きる人々の生活・人生を覗き見るような臨場感が味わえます。

「定義不可能。映画の狂詩曲だ」(Slant Magazine)「“過剰”という言葉の定義を塗り替えた」(New York Times)というコメントの通り、まさに定義不能、綿密にして大胆、崇高で獰猛なエネルギーに満ちた驚異的な映画体験を予感させる予告編となっています。

キリスト教と異教、人間と野生、愛と暴力に翻弄される人々を描いた本作は、『アンドレイ・ルブリョフ』(アンドレイ・タルコフスキー監督)、『七人の侍』(黒沢明監督)などと並び評され、1998年にはチェコの映画批評家とジャーナリストを対象にした世論調査で史上最高の映画に選出。公開から55年の時を経て、日本初の劇場公開となります。

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『マルケータ・ラザロヴァー』(原題:Marketa Lazarová)

監督/フランチシェク・ヴラーチル
脚本/フランチシェク・パヴリーチェク、フランチシェク・ヴラーチル
原作/ヴラジスラフ・ヴァンチュラ
撮影/ベドジフ・バチュカ
美術・衣装/テオドール・ピステック
音楽/ズデニェク・リシュカ
出演/マグダ・ヴァーシャーリオヴァー、ヨゼフ・ケムル、フランチシェク・ ヴェレツキー、イヴァン・パルーヒ、パヴラ・ポラーシュコヴァー
1967年/チェコ/166分/モノクロ/シネマスコープ/モノラル/DCP

日本公開/2022年7月2日(土)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
提供/キングレコード
配給/ON VACATION
後援/チェコセンター東京
公式サイト
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