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2022.04.06 12:00

『さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について』日本版予告編&場面写真10点が解禁!

  • Fan's Voice Staff

1931年のドイツで生きる若者を描き、ベルリン国際映画祭で絶賛された『さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について』の日本版予告編と場面写真10点が解禁されました。

予告編は、現代のベルリンのハイデルベルガー・プラッツ駅から1931年のベルリンへと観客を連れていく移動ショットから始まり、作家志望の青年ファビアン(トム・シリング)の堕落した毎日、失業、将来への不安や惑い、コルネリアとの恋、親友ラブーデとの関係などが映し出されていきます。ナチスの台頭を感じさせる軍靴の響きが耳に強い印象を残すとともに、一部をスーパー8で撮ったというざらついた質感、華やかなのにどこか閉塞的で頽廃的な当時のベルリンの風景にも目を奪われます。

場面写真では、ファビアンが恋人や親友と共に過ごす青春の瑞々しい瞬間など、『ある画家の数奇な運命』でも共演した、主演のトム・シリングと恋人を演じるザスキア・ローゼンダールの魅力あふれるショットが確認できます。

原作は、「飛ぶ教室」「ふたりのロッテ」などで知られる児童文学の大家エーリヒ・ケストナーが書いた唯一の大人向け長編小説にして最高傑作と謳われる「ファビアン あるモラリストの物語」。本作が日本初登場となるドイツの名匠ドミニク・グラフ監督が、刺激的にカリカチュアされた映像を縦横無尽に駆使して、90年前の小説を「今、この世界の映画」として完成させました。

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『さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について』(英題:Fabian: Going to the Dogs)

時代は1931年のベルリン。狂躁と頽廃の20年代から出口のない不況へ、人々の心に生まれた空虚な隙間に入り込むように、ひたひたとナチズムの足音が聞こえてくる。どこか現代にも重なる時代、作家を志してベルリンにやってきたファビアンはどこへ行くべきか惑い、立ち尽くす。コルネリアとの恋。ただ一人の「親友」ラブーデの破滅。コルネリアは女優を目指しファビアンの元を離れるが……。

原作/エーリヒ・ケストナー「ファビアン あるモラリストの物語」(みすず書房)
監督/ドミニク・グラフ
出演/トム・シリング、ザスキア・ローゼンダール
2021年/ドイツ/178分/スタンダード/PG12/字幕:吉川美奈子

日本公開/2022年6月10日(金)よりBunkamura ル・シネマ他全国順次公開
配給/ムヴィオラ
©Hanno Lentz / Lupa Film