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2022.03.24 12:00

『FLEE フリー』6月10日公開決定!日本版特報&ティザーポスターが解禁!

  • Fan's Voice Staff

本年度アカデミー賞にて史上初となる国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞、長編アニメーション賞の3部門同時ノミネートを成し遂げたドキュメンタリー映画『FLEE フリー』の公開日が6月10日(金)に決定し、日本版特報とティザービジュアルが解禁されました。

特報映像は、主人公アミンの親友である映画監督(本作の監督ヨナス・ポヘール・ラスムセン)からの「誰かに話したことは?」という問いに対し、アミンが「一度もない」と答えるシーンから始まります。アミンが誰にも明かしたことのなかった自身の過去を、20年の時を経て初めて語り始める様子と、その言葉により回想される幼少期からの過酷な経験を捉えていきます。

主人公のアミンをはじめ周辺の人々の安全を守るために、アニメーションで制作された本作は、アミンの複雑な感情をより忠実な形で伝えるために、シーンに応じて2つの全く異なるスタイルのアニメーションが用いられています。さらに、ニュース映像など実際の映像も織り交ぜながら、ドキュメンタリーとしての臨場感も伝わる構成となっています。

もともと数々のラジオ・ドキュメンタリーを手掛けてきたヨナス・ポヘール・ラスムセン監督は、独創性に溢れるスタイルで本作を作り上げたことについて、「私的な物語を語る過程で、私は常に新しい方法や新しいアプローチを探求しようと心がけています。語られる物語に沿うように、映画の形式を捻じ曲げる方法を探るのです。『FLEE フリー』では、そのレパートリーにアニメーションを加えました。アミンが惜しみなく私に共有してくれた、貴重な証言にふさわしい舞台を与えられるよう、説得力があり、魅力的な語り口を作ることを目指したのです」と語っています。

ティザービジュアルにはそれぞれの境遇を生きる国籍も様々な119人が描かれていますが、これらは全て本作に登場するキャラクター。中には、カセットプレーヤーでお気に入りの曲を聴きながらはしゃぐ幼い頃のアミン、自身のトラウマと向き合う現在のアミン、そして彼の恋人や家族、ラスムセン監督の姿も。「故郷とは、ずっといてもいい場所」というキャッチコピーは、作中のアミン自身による印象深いセリフ。難民であり、ゲイであるという、2つの葛藤を抱えながら生きてきた彼にとって、この「故郷」という言葉が示す意味は非常に重いものです。

ヨナス・ポヘール・ラスムセン監督は、アカデミー賞授賞式を控えて先ごろ行われたインタビューでこう語っています。「この物語は、過去やセクシュアリティも含め、自分が誰なのか。それを知ることのできる場所を見つける、一人の人間の物語なのです」。

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『FLEE フリー』(英題:Flee)

アフガニスタンで生まれ育ったアミンは、幼いある日、父が当局に連行されたまま戻らず、残った家族とともに命がけで祖国を脱出した。やがて家族とも離れ離れになり、数年後たった一人でデンマークへと亡命した彼は、30代半ばとなり研究者として成功を収め、恋人の男性と結婚を果たそうとしていた。だが、彼には恋人にも話していない、20年以上も抱え続けていた秘密があった。あまりに壮絶で心を揺さぶられずにはいられない過酷な半生を、親友である映画監督の前で、彼は静かに語り始める…。

監督/ヨナス・ポヘール・ラスムセン
脚本/ヨナス・ポヘール・ラスムセン、アミン・ナワビ
製作プロダクション/Final Cut for Real
製作総指揮/リズ・アーメッド、ニコライ・コスター=ワルドー
89分/2021年/デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フランス合作/デンマーク語、英語、ダリー語、ロシア語、スウェーデン語/レーティング:未定/日本語字幕:松浦美奈/原題:Flugt

日本公開/2022年6月、新宿バルト9、グランドシネマサンシャイン 池袋他全国ロードショー
配給/トランスフォーマー
後援/デンマーク大使館
公式サイト
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