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2022.03.07 12:00

チャン・イーモウ監督『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』日本版予告編が解禁!

  • Fan's Voice Staff

中国の巨匠チャン・イーモウ監督の最新作『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』の日本版予告編が解禁されました。

「映画を愛する全ての人に捧げる作品だ」というチャン・イーモウ監督の言葉から始まる予告編は、「映画は終わったのか?次はどこで観れる?」と尋ね、慌てて広大な砂漠の中を黙々と進む男の姿へ。たどり着いた村では、「映画の上映は、この辺りじゃ一大事」と映画館の責任者・ファンが語る通り、村人総出で映画が来るのを心待ちにしています。ところが運搬途中の不手際で、膨大な量のフィルムがむき出しで地面にばらまかれて、上映不可能な状態に。その傍らで「俺の娘が出てる」と22号のニュースフィルムの缶を手に取る男は、実はそこに1秒映っているという娘の姿を見るために、収容所から逃亡した囚人でした。一方、男はそのフィルム缶を盗もうとした子どもを捕まえます。名前を尋ねても「ないよ。親がいないから」という少女は、幼い弟との貧しい暮らしを懸命に生き抜こうとしていました。そしてファン電影は、男や村人と共にフィルムを手洗いで洗浄し、上映にむけて奔走します──。

文化大革命の混沌とした時代にあった中国で、映画に熱狂する市井の人々、そしてフィルムを巡る様々な切なる思いが描かれる本作は、チャン・イーモウ監督自身が長年映画化を熱望していた企画であり、かつて手掛けた名作『初恋のきた道』や『妻への家路』のようなエモーショナルな人間ドラマ。監督の確かな“映画への愛”が、全体にあたたかく流れています。

主人公の逃亡者を演じるのは、『最愛の子』(ピーター・チャン監督)、『山河ノスタルジア』(ジャ・ジャンクー監督)などで人気を博すチャン・イー。主演に抜擢された2018年公開の『オペレーション:レッド・シー』(ダンテ・ラム監督)は、国内でその年のNo.1ヒットを記録し、名実共に大スターの仲間入りを果たしました。

逃亡者と出会い奇妙な絆で結ばれていく孤児の少女・リウの娘を演じるのは、本作がデビュー作となるフレッシュな若手俳優リウ・ハオツン。『初恋のきた道』のチャン・ツィイーを彷彿とさせる可憐な姿から早くも“イー・モウガール”と呼ばれ、次世代を担う新星として国内外から熱い注目を浴びています。

さらに小さな村の映画館を仕切り、人々から尊敬の念を集める人格者・ファン電影には、『道士下山』(チェン・カイコー監督)や金馬奨で最優秀主演男優賞を受賞した『Mr. No Problem』などで知られるファン・ウェイ。時代の波に翻弄されながらも、映画をこよなく愛する魅力的なキャラクターを味わい深く演じてみせました。

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『ワン・セカンド 永遠の24フレーム』(英題:One Second)

1969年、文化大革命真っただ中の、激動の中国。造反派に歯向かい、西北部にある強制労働所送りになった男(チャン・イー)は、妻に愛想を尽かされ離婚。最愛の娘とも親子の縁を切られてしまう。数年後、22号という映画本編の前に流れるニュースフィルムに、娘の姿が1秒だけ映っているとの手紙を受け取った男は、一目娘の姿を見たいと強制労働所から脱走。逃亡者となりながらも、22号のフィルムを血眼になって探し続け、映画が上映される予定の小さな村の映画館を目指す。だがフィルムを村まで運ぶ男の隙をついて、素早くのフィルムの1缶を盗み出す子どもを目撃。ボロボロの格好をした小汚い少年だと思ったその子どもは、孤児の少女・リウ(リウ・ハオツン)だった。果たして、逃亡者の男は愛しい娘の姿を見られるのか?

監督・脚本/チャン・イーモウ
出演/チャン・イー 、リウ・ハオツン、ファン・ウェイ
2020年/中国/中国語/103分/シネスコ/原題:一秒钟/字幕翻訳:神部明世

日本公開/2022年5月20日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給/ツイン
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