『アンネ・フランクと旅する日記』国際ホロコーストデーに寄せてアリ・フォルマン監督より特別メッセージが到着!
- Fan's Voice Staff
第74回カンヌ国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門に選出されたアニメーション映画『アンネ・フランクと旅する日記』のアリ・フォルマン監督より、国際ホロコーストデーに寄せた特別メッセージが到着し、新場面写真があわせて解禁されました。
1月27日は、国連が定めた「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」。77年前のこの日、ナチス・ドイツのアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所が旧ソ連軍によって解放されました。戦争の記憶もホロコーストの生存者も失われつつある今、ホロコーストの記憶と経験を後世に語り継ぐことの必要性が高まっています。本作は、「現在と過去をつなぐ」、「アンネが最期を迎えるまでの7ヶ月間を描く」という切り口で、日記には書かれていないその先の、ホロコーストについても、現代の子供や若者たちに語り継いでいます。
監督・脚本を務めたイスラエル出身のアリ・フォルマン監督は、アンネたちと同じ週にアウシュヴィッツに到着した両親を持ち、「私は繰り返し言いたい。この物語のメッセージは、アンネ・フランクの父親オットーやアンネ・フランク基金に同じ、すなわち、ホロコーストを記憶に留めることは過去を学ぶこと。そして、今もなお、世界中に存在する紛争地の子供たちへ想いを馳せることへとつながるのです」と語っています。

アリ・フォルマン監督
本作に協力しているアンネ・フランク基金も「今なお多くの子どもたちが紛争地域から逃れ、命の危機にさらされている。私たちが変化をもたらすためには、過去から学ぶ必要があるのではないか。『アンネの日記』を通して、過去を思い起こし、歴史の教訓を学び、ともに生き、対話することで、平和へ向かうように行動する必要がある」と強調しています。
解禁された場面写真では、アンネと母親のエーディトが列車に揺られている様子が切り取られています。胸に黄色の星が縫い付けられたジャケットを着るふたり。このシーンは、日記には書かれていない「アンネが最期を迎えるまでの7ヶ月間」の中の1シーンです。劇中でアンネは、はじめは「列車に乗って嬉しかった、隠れ家での2年に及ぶ潜伏生活のあと、初めて太陽の光を浴びたから」と語りますが、それは自由への列車ではないことを、ゆっくりと理解し始めます──。
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『アンネ・フランクと旅する日記』(原題:Where Is Anne Frank)
「不思議だわ。これほど人間の邪悪な面を見てきても、今なお心の底で私は信じてる。人間の本質は“善”なのだと──」
現代のオランダ・アムステルダム。激しい嵐の夜、博物館に保管されているオリジナル版「アンネの日記」に異変が起きた。突然、文字がクルクルと動き始めて、キティーが姿を現したのだ!時空を飛び越えたことに気づかないキティーだったが、日記を開くと過去へさかのぼってアンネと再会を果たし、日記から手を離すとそこには現代の風景が広がっていた。目の前から消えてしまったアンネを探して、キティーは街を疾走する……。
原案/「アンネの日記」(ユネスコ「世界記憶遺産」2009年登録)
協力/アンネ・フランク基金
監督・脚本/アリ・フォルマン
声の出演/ルビー・ストークス、エミリー・キャリー
2021年/ベルギー・フランス・ルクセンブルク・オランダ・イスラエル/英語/99分/ビスタサイズ/5.1ch/日本語字幕:松浦美奈/映倫:G
日本公開/2022年3月11日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他全国公開
配給/ハピネットファントム・スタジオ
後援/オランダ王国大使館、イスラエル大使館
公式サイト
© ANNE FRANK FONDS BASEL, SWITZERLAND