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2021.12.06 10:00

ラナ・ゴゴベリゼ監督『金の糸』日本版予告編&場面写真10点が解禁!

  • Fan's Voice Staff

ジョージア映画の発展を担ってきた伝説的な女性監督ラナ・ゴゴベリゼの27年ぶりの新作『金の糸』の日本版予告編と場面写真10点が解禁されました。

トビリシの旧市街の片隅で暮らす、79歳を迎えた作家のエレネの元に引っ越してきたのは、娘の姑で、ソヴィエト時代に政府の高官だったミランダ。そこへ突然、60年前の恋人アルチルから電話がかかってきて──。

予告編は、主人公の女性作家エレネがキーボードを叩くシーンから始まり、風に揺れる花瓶の花、エレネの母親が監獄で作ったという人形、中庭のあるトビリシの伝統的集合住宅などが挿入されています。そしてエレネとミランダの激しい衝突はソヴィエト時代に何があったのかを想像させ、“金継ぎ”を元にしたアートに重ねられた「過去に囚われても過去を壊してもいけない 金で継ぎ合わせるの」という言葉からは、本作のテーマが浮かび上がります。

繰り返し流れる美しい音楽は、2019年に惜しまれつつ亡くなった国際的なジョージア人作曲家ギヤ・カンチェリによるもの。自身の母もスターリンの大粛清で流刑された経験を持つゴゴベリゼ監督が、自分の経験を投影しながら描いた『金の糸』は、映画の王国ジョージアを代表するにふさわしい新作です。

過去との和解をテーマに描かれた本作。題名の『金の糸』には、日本の「金継ぎ」から着想を得て、“未来を見るために過去を金で修復する”という意味がこめられています。

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『金の糸』(英題:The Golden Thread)

トビリシの旧市街の片隅。作家のエレネは生まれた時からの古い家で娘夫婦と暮らしている。今日は彼女の79歳の誕生日だが、家族の誰もが忘れていた。娘は、姑のミランダにアルツハイマーの症状が出始めたので、この家に引っ越しさせるという。ミランダはソヴィエト時代、政府の高官だった。そこへかつての恋人アルチルから数十年ぶりに電話がかかってきて…。

監督・脚本/ラナ・ゴゴベリゼ
撮影/ゴガ・デヴダリアニ
音楽/ギヤ・カンチェリ
出演/ナナ・ジョルジャゼ、グランダ・ガブニア、ズラ・キプシゼ、ダト・クヴィルツハリア
2019年/ジョージア=フランス/91分/字幕:児島康宏/原題:Okros dzapi

日本公開/2022年2月26日(土)より、岩波ホールほか全国順次公開
配給/ムヴィオラ
公式サイト