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2021.08.03 10:00

アレクサンダー・ロックウェル監督『スウィート・シング』10月29日公開決定!

  • Fan's Voice Staff

アレクサンダー・ロックウェル監督最新作『Sweet Thing』が、邦題を『スウィート・シング』として10月29日(金)より全国順次公開されることが決定しました。

スティーヴ・ブシェミ、シーモア・カッセル主演の『イン・ザ・スープ』(92年)やクエンティン・タランティーノ、ロバート・ロドリゲスらと共同監督した『フォー・ルームス』(95年)などで知られ、ジム・ジャームッシュと並ぶ米インディーズ映画のアイコン、アレクサンダー・ロックウェル。日本では1995年の『フォー・ルームス』を最後に、スティーヴ・ブシェミ、ジェニファー・ビールス共演の『13 Moons』(02年)や『ピート・スモールズは死んだ!』(10年/配信のみ)などは劇場公開に至らず、ロックウェル自身がニューヨーク大学で教鞭をとっているせいで寡作になり、本作は25年ぶりの日本劇場公開作となりました。

一貫してインディーズにこだわり続けてきたロックウェル監督が本作で描くのは、親に頼ることができず、自分たちで成長していかなくてはならない15歳の少女と11歳の少年の物語。子育てができない親たちという現代社会の問題を描きながらも、16ミリフィルムで撮影された美しいモノクロとパートカラーの映像は詩的で美しく、『スタンド・バイ・ミー』(86年)も彷彿とさせる子どもたちの冒険は、幸福に溢れています。

主役を演じるのは、監督の実の子どもたち。姉ビリー役を娘のラナ・ロックウェル、弟ニコ役を息子のニコ・ロックウェル、実際のパートナーであるカリン・パーソンズが母親イヴ役を務め、『イン・ザ・スープ』からの盟友で、近年は『ミナリ』への出演など活躍中のウィル・パットンが父親アダムを演じています。

全編を彩る音楽も、本作の魅力の一つ。タイトルにもなっているヴァン・モリソン「Sweet Thing」やビリー・ホリディ、テレンス・マリック『地獄の逃避行』(73年)のサウンドトラックの引用など、ロックウェルの音楽センスが光っています。

本作は2020年2月ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門にてワールドプレミア上映され、最優秀作品賞を受賞。2020年東京国際映画祭でも『愛しい存在』というタイトルで上映されました。

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『スウィート・シング』(原題:Sweet Thing)

マサチューセッツ州・ニューベッドフォード。普段は優しいが酒のトラブルが尽きない父アダムと暮らす、少女ビリーと弟ニコ。ある日、父アダムが強制的な入院措置となり、身寄りのないビリーとニコは、家を出て行った母親イヴのもとへ行くのだが……。子どもたちの、悲しいけれどどこか希望に満ちた、ひとときの冒険が始まる。

監督・脚本/アレクサンダー・ロックウェル
2020年/アメリカ/91分/DCP/モノクロ+パートカラー

日本公開/2021年10月29日(金)より、ヒューマントラスト渋谷、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺他全国順次公開
配給/ムヴィオラ
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