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2021.07.30 18:00

『クリーン、シェーブン』日本版新予告編が解禁!

  • Fan's Voice Staff

ロッジ・ケリガン監督が1993年に発表した衝撃の映画『クリーン、シェーブン』の日本版予告編と場面写真8点が解禁されました。

自分の頭に受信機、指には送信機が埋め込まれていると信じ、幻覚幻聴に悩まされながらも、里子に出された娘を探し続ける統合失調症の男の姿を、徹底的に抑制されたトーンで映し出した哀しく陰鬱なサスペンス。

この日本制作の予告編は、ロッジ・ケリガン監督が自ら確認、監督によるフレーム単位の細やかな修正を経て完成したもの。観る者が平静でいられなくなるようなノイズが全編を覆っており、冒頭から不快度Max。自分の頭に受信機、指には送信機が埋め込まれていると信じている主人公ピーターの混乱と不安を疑似体験するような作りとなっています。震えながらタバコを吸う姿、指先を見つめるショット、ただトマトを切っただけでも、観ているこちらの心がざわめきます。ところが、そこに出るのは“娘に会う。望みはそれだけだった。”の文字。その後に映る、少女の遺体は何を意味するのか。「こんな夏はもうこりごり 普通じゃない」という、ある意味では同時代的とも取れる印象的なセリフの断片を呟く女性の口元。予告の終盤、繰り返される“聞こえるか”という言葉と共に入るフラッシュカットが、不穏さを加速させます。果たして、彼の運命と心はどこへ向かうのか──。

1993年に発表された『クリーン、シェーブン』は、撮影監督としてフレデリック・ワイズマンに師事し、ナショナルジオグラフィックやミュージックビデオで撮影を行ってきたロッジ・ケリガンが約3年を費やした、渾身の初長編作。第20回テルライド映画祭でワールドプレミアの後、第11回サンダンス映画祭や第47回カンヌ国際映画祭の他、ニューヨーク近代美術館でも上映され、そのノイズにまみれた唯一無二の映像表現を、スティーヴン・ソダーバーグ、ダーレン・アロノフスキー、ジョン・ウォーターズといった錚々たる監督たちが、“忘れがたき表現性”と絶賛。

主人公ピーターを誠実かつ不気味に演じたのは、『パルプ・フィクション』(94年)、『ユージュアル・サスペクツ』(95年)、近年では『テスラ エジソンが恐れた天才』(20年)にも出演し、性格俳優として知られるピーター・グリーン。『ナイト・オン・ザ・プラネット』(91年)、『デッドマン』(95年)、『コーヒー&シガレッツ』(03年)などのジム・ジャームッシュ作品の常連スタッフであるジェイ・ラビノウィッツが編集を務めました。

日本では、96年の公開以降、作品全体が放つ疲労感を覚える空気、悲惨さと哀愁が話題となり、未だに語り継がれるも近年では観ることの出来ない幻の作品となっており、昨年頃から一部で再公開を希望する声も多数あげられていた注目作です。

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『クリーン、シェーブン』(原題:Clean, Shaven)

出演/ピーター・グリーン、ロバート・アルバート、ミーガン・オーウェン、ジェニファー・マクドナルド
監督・製作・脚本/ロッジ・ケリガン
撮影/テオドロ・マニアチ
編集/ジェイ・ラビノウィッツ
音楽/ハーン・ロウ
1993年/アメリカ映画/79分/カラー/1.66:1/モノラル/1996年劇場公開作品

日本公開/2021年8月27日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
提供/キングレコード
配給/アンプラグド
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