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2021.07.09 13:00

Bunkamuraル・シネマがオンライン映画館「APARTMENT」開設!オープニング作品2本の予告編が解禁!

  • Fan's Voice Staff

Bunkamuraル・シネマによるオンライン映画館「APARTMENT by Bunkamura LE CINÉMA」が8月に開設されることが決定!ティザーサイトとメインビジュアル、上映作品2本の日本語字幕付き予告編が解禁されました。

©ototoi

APARTMENTは、1989年のオープン以来ミニシアターブームをけん引してきた東京・渋谷のBunkamuraル・シネマが、独自に権利を取得した日本初公開作品を中心にオンラインで配信上映するサービス。渋谷の劇場で上映される作品とは異なるラインナップ編成が行われる予定で、月額等を支払うサブスクリプション形式ではなく、1本ごとに買い切りの有料鑑賞となります。

オープニングを飾るのは、2021年英国アカデミー賞で『ノマドランド』の7部門を上回る最多8部門でノミネートされ、「最もパワフルなシスターフッド映画」と評される『Rocks/ロックス』(サラ・ガヴロン監督)と、幾多のラブコメ映画の名場面を引用しつつ、その魅力とこれからについて語り合うフィルムエッセイ『Romantic Comedy/ロマンティック・コメディ』(エリザベス・サンキー監督)の2本。

APARTMENTの名称は、「ひとりでも、親しい誰かとでも、ひとりひとりに寄り添う映画を、よりパーソナルな空間で心地よい孤独とともに楽しむ空間」というコンセプトに由来。そのコンセプトを象徴するメインビジュアルは、イラストレーターのototoiが手掛けたもの。

『Rocks/ロックス』

イースト・ロンドンの公営住宅に、いたずら好きな弟エマニュエルと母親と共に暮らす15歳の少女ロックス。メイクアップ・アーティストになることを夢見る彼女は、親友にも囲まれ学校では人気者。ところがある日、母親が突如姿を消してしまいます。心配した隣人が福祉局に連絡するも、「見つかれば弟と離れ離れになってしまう」と恐れたロックスは、右も左も分からないままロンドンの街を漂流します。やがてお金も尽き限界を迎えるロックス。そんな彼女に助けの手を差し伸べたのは、これまでいつも支え合ってきた親友たちでした──。

監督は、20世紀初頭のロンドンで女性の参政権を求め闘う“サフラジェット”を描き絶賛された『未来を花束にして』のサラ・ガヴロン。貧富も、人種も混じり合うロンドンの公営住宅=カウンシル・エステートを舞台に、社会問題と思春期の少女の心の動きを真摯な眼差しと力強い手触りでリンクさせています。撮影には『17歳の瞳に映る世界』『幸福なラザロ』『Pina / ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』のエレーヌ・ルヴァール。ロンドンの演劇シーンでデビュー直後から注目を集めるテレサ・イココと、TVシリーズで高評価を得たクレア・ウィルソンというふたりの新星が脚本に息吹を吹き込み、Ray Blk、Jorja Smith、Little Simzらの楽曲が映画を彩っています。

「最もパワフルなシスターフッド」と評され、ガーディアン、エンパイア、テレグラフなど多数のメディアで最高評価の5つ星を記録。米映画批評サイトRotten Tomatoesでも97%フレッシュを維持しています。

ほぼすべてのキャストがプロの俳優ではなく、また作品知名度の圧倒的な差にも拘らず、2021年の英国アカデミー賞では監督賞や主演・助演女優賞の主要部門、公募部門のライジング・スター賞を含め最多8部門でノミネート入り。『ファーザー』、『ミナリ』、『ノマドランド』といった錚々たる話題作が肩を並べる中で最大のサプライズとして迎えられ、主人公のロックスを演じたブッキー・バックレイは見事ライジング・スター賞を受賞。その快挙はオーディエンスに鮮烈な感動をもたらしました。

監督/サラ・ガヴロン
脚本/テレサ・イココ、クレア・ウィルソン
撮影/エレーヌ・ルヴァール
編集/マヤ・マフィオリ
キャスティング/ルーシー・パーディー
キャスト/ブッキー・バックレイ、コーサル・アリ、ディアンジェロ・オセイ・キシェドゥ、シャネイヤ=モニク グレイソン、ルビー・ストークス、トゥヒーダ・ベガム、アナスタシア・ディミトロウ、アフィ・オケイジャ、サラ・ナイルズ
2019年/イギリス/英語/93分/日本語字幕:上條葉月/原題:Rocks

日本公開/2021年8月、APARTMENT by Bunkamura LE CINÉMAにて配信上映開始
配給/Bunkamuraル・シネマ
© GIRL UNTITLED LIMITED

『Romantic Comedy/ロマンティック・コメディ』

多くの人々に深く愛されているロマンティック・コメディ映画の実際のシーン映像を抜粋し、「あの映画を観たときの高揚」を観客とともに追体験しながら、「ロマコメ映画とは?愛とは?」というテーマを探求し、自己発見の旅に出るフィルム・エッセイ。

旧来のロマコメ映画を礼賛すると同時に現代的な視点で問題提起も行い、その言及対象は、「愛」を描く映画のオルタナティブなスタイルとしてのブロマンス≒バディものにまで及びます。愛について語るときにどのような言葉を持ち得るのか?そもそも、映画を観て感動するとはいったいどういうことなのか。相反するふたつの存在が互いの違いを認め、補い合うのがロマコメ映画の定石だとするならば、今あらためてロマコメ映画を語り直す意義は、きっと想像以上に大きいはず。

監督はインディポップ・バンドSummer Campとして活動し、本作と同様のスタイルで青春映画について語ったドキュメンタリー『ビヨンド・クルーレス』のサントラも勤めたエリザベス・サンキー。膨大な数の名シーンを巧みに切り取り、自らのボイスオーバーで個人的な想いを重ねつつ、サウンドトラックも手掛けています。監督以外の「声」として、『このサイテーな世界の終わり』『ロブスター』で注目を集めるジェシカ・バーデン、前述の『ビヨンド・クルーレス』の監督チャーリー・ラインをはじめ、Pitchfork、NME、Rolling Stone 等のカルチャーメディアで活躍する批評家やライターたちが集結。多様な視点からロマコメ映画を語り尽くします。

【劇中に登場する映画】
ラブ・アクチュアリー、(500) 日のサマー、フォー・ウェディング、ユー・ガット・メール、恋人たちの予感、素顔の私を見つめて…、ゴッズ・オウン・カントリー、ラ・ラ・ランド、卒業、プリティ・ウーマン、紳士は金髪がお好き、ノッティングヒルの恋人、ヒズ・ガール・フライデー、プラダを着た悪魔、メリーに首ったけ、40男のバージンロード、ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ、ブリジット・ジョーンズの日記、ルビー・スパークス など

監督・脚本・編集/エリザベス・サンキー
音楽/Summer Camp、ジェレミー・ワームスリー
キャスト/ジェシカ・バーデン、チャーリー・ライン、アン・T・ドナヒュー、キャメロン・クック、シムラン・ハンス、ブロディ・ランカスター、エレノア・マクドーウォル、ローラ・スネイプス
2019 年/イギリス/英語/ 78 分/日本語字幕:岡田悠里/原題:Romantic Comedy

日本公開/2021年8月、APARTMENT by Bunkamura LE CINÉMAにて配信上映開始
配給/Bunkamuraル・シネマ