Column

2021.03.12 21:00

【単独インタビュー】『ビバリウム』があぶり出す現実と”悪夢的な街”の作り方をロルカン・フィネガン監督が語る

  • Mitsuo

ジェシー・アイゼンバーグ&イモージェン・プーツ主演『ビバリウム』は、謎の住宅街から抜け出せなくなった若いカップルを描く極限のラビリンススリラーです。

夢のマイホームを探すトム(ジェシー・アイゼンバーグ)とジェマ(イモージェン・プーツ)は、不動産業者マーティンの案内で早速物件を見学することに。”Yonder”(ヨンダー)と呼ばれる住宅街には、全く同じ姿かたちの家が並んでおり、人の気配もありません。“9番”宅へ案内された二人は、家は気に入ったもののマーティンを気味悪がり、帰ろうとします。ところが、いくら進んでも9番の家に戻って来てしまい、トムが家の屋根に上り街を見下ろすと、同じ家と同じ景色が無限に広がっているのでした。そしてある日、突如送られてきた段ボールには生後間もない赤ん坊が。「育てれば解放される」というメッセージが添えられており、二人の“強制育児”が始まります──。

第72回カンヌ国際映画祭の批評家週間でワールドプレミアされた『ビバリウム』は、そのチャレンジングなテーマが評価され、新たなクリエイター発掘を奨励しフランスでの長編映画配給のサポートを受けられる「ギャン・ファンデーション賞」を受賞。海外メディアは、想像を超えた内容に騒然とするも、「鮮明な視覚と独創性に感銘を受けた」(The Playlist)、「エレガントな脚本」(Irish Times)と高く評価。特にジェマを演じたプーツの“母なる狂気”は賞賛を受け、第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀女優賞を受賞しました。

監督を務めたロルカン・フィネガンは、ある女が次第にキツネに魅了される短編ホラー『Foxes』(11年・未)や、初長編作品『Without Name』(16年・未)で注目を集めるアイルランドの新鋭。ダブリンでグラフィックデザインの学士号を取得した後、ロンドンに移り、短編映画やミュージックビデオ、CMなど幅広く映像作品に携わるように。『Foxes』はSXSWでプレミア上映され、アイルランド映画・テレビアカデミー(IFTA)賞で最優秀短編映画賞を受賞。『Without Name』はトロント国際映画祭でのプレミア上映後、シッチェス映画祭、ロンドン映画祭でも上映され話題を呼びました。

日本公開に先立ち、ロルカン・フィネガン監督がFan’s Voiceのオンラインインタビューに応じてくれました。

──資本主義的な消費社会に生きる人々というテーマは、あなたが以前に撮った短編『Foxes』にも通じますが、なぜこのトピックがそれほどまでに興味深いのですか?
『Foxes』の前には『Defaced』(07年)という短編も撮っていて、それがこのテーマを探求する始まりでした。大学を出て仕事に就くという時、多くの人々のその先というものは、すでに社会により決められていることを認識していませんでした。友人の多くは、似たような仕事に就き、同じような家を買って、レールに乗せられたまま人生を歩んでいるようでした。非常に興味深いと思い、『Defaced』でこのテーマを探求し、『Foxes』を作っている時には、ずっと身近で明白なものになっていました。2008年の経済危機により、身動きがとれなくなっていた人が大勢いたからです。周りに何もない土地で開発が進んでいた住宅を抱え、売ることも出来ず、新たにローンも組めず、次へ進むことができない。僕の姉も、ヨンダーにちょっと似たような場所に家を買って非常に大変な思いをしていて、僕にとっても非常に個人的なテーマになりました。『Foxes』を作りながら、このテーマはアイルランドに限らずもっと普遍的なものとしてまだまだ深めることができると感じました。閉じ込められたカップルを通じて、消費社会や資本主義といったものを探求できる、と。

──そのテーマをSF的な心理スリラーで描こうと思ったのはなぜですか?
ジャンル映画では、真実を描き出すためにより抽象化したり比喩を使ったり、誇張したり不条理に描くことができますから。特にSFやホラー、ミステリースリラーではね。

──本作は『トワイライト・ゾーン』、特に第3シーズン第8話の『こどもの世界』(61年)を彷彿させますが、インスピレーションとなった作品はありますか?
はい。まさに僕は『トワイライト・ゾーン』といった番組を観て育ちました。小さい頃はテレビのチャンネルが2つか3つしかなくて。ロアルド・ダールの『予期せぬ出来事』(79年)も観ていましたね。後になってからは、デヴィッド・リンチの『ロスト・ハイウェイ』(97年)やロイ・アンダーソンの映画。勅使河原宏の『砂の女』(64年)もインスピレーションとなりました。ジュリアン・ムーア主演のトッド・ヘインズ監督『SAFE』(95年)は、ある意味90年代に対するアレルギー反応のようなものだしね。もっと抽象的なものでは、『オズの魔法使い』やマグリットの絵、アンドレアス・グルスキーの写真も。

──『砂の女』からは、具体的にどのような影響を受けたのですか?
家に入った男がどうしても出られなくなってしまい、無力に感じ、その環境に閉じ込められてしまう。悪夢的で非現実的なところですかね。それから画面や構図といった意味でも、見切れるまで空が広がり、非常にフラットな場所だったことは、キャラクターが2次元の世界に閉じ込められているようで、シュールで悪夢的な印象を作っていたと思います。

それからニコラス・ローグ監督『ジム・ヘンソンのウィッチズ/大魔女をやっつけろ!』(90年)もインスピレーションになっています。少女が魔女によって絵の中に閉じ込められ、その中で動き回り、歳をとってある日消えてしまう。子どもの頃に観た時はとても怖かったのを覚えています。ヨンダーという街、それからビバリウムの世界観は、シュールな絵画のようなものとして作り、いま挙げたようなものすべてから影響を受けたと思いますね。

──ほかに好きな日本の映画や監督は?
大勢います。この映画に関していえば先ほどの『砂の女』ですが、『他人の顔』(66年)は今作っている次の映画により大きな影響を与えていると思います。

──本作はカンヌで上映された時から、カナダのホラーの巨匠デヴィッド・クローネンバーグからの影響も受けたのではという話が出ていましたが、実際にクローネンバーグからは影響を受けたのですか?
もしかするとそうかもしれませんね。クローネンバーグの映画は好きですが、これも3週間後くらいから作る次の映画の中に、クローネンバーグっぽいシーンが出てくると思います。

──『ボディ・スナッチャー』からの影響も?
その通りです。『ボディ・スナッチャー』は大好きです(笑)。『ビバリウム』にもその要素は入っていると思います。最後のドナルド・サザーランドとか(叫び声を真似る監督)。

──脚本家のギャレット・シャンリーとは昔から一緒に仕事をしているようですね。
出会いは2007年でした。低予算映画を支援する「スクリーン・アイルランド」という制度があり、300,000ユーロで映画を作るというプログラムがありました。応募を考えている人は全員、セミナーや講義を受ける必要があり、またチームとして応募しなければなりませんでした。僕は脚本家を探していて、ギャレットは監督を探していて、僕らは偶然席が隣になり、話すようになりました。もともとウェブサイトを通じて、後で顔合わせをするアレンジはしてあったのですが、偶然先に会ってしまったわけですね。話をしてみたらとても馬が合い、僕らはある種のドッペルゲンガーを扱った作品に取り掛かりました。”セカンドライフ”のようなものを開発した男性の話で、彼のアバターが実生活に現れたという話ですね、クレイジーながらも良い話だったと思いますが、応募してみると、ショートリストまでは行ったのですが、最終的に資金は獲得できませんでした。

それからギャレットとは、短編を一緒に書いてまた応募したりしていました。どれも風変わりな物語だったと思いますが、資金はもらえず…。最終的にギャレットが、『Foxes』を主人公視点で書いた物語としてブログに投稿して、それを読んだ僕は、とても良い短編映画になると思いました。脚本を起こし、今度は短編として資金を調達することが出来ました。それからまた、先に話した制度に応募して──当時は「CATALYST」という名前の制度だったのですが、今度は応募が通り、『Without Name』を作ることが出来ました。『ビバリウム』は『Foxes』の後に開発を始めていたし、今も他に4本の映画が開発中ですね。

──美術の話もしたいと思いますが、ヨンダーの街はどのように作り上げていったのですか?リアルすぎず、でもあからさまに不自然でもない見た目だと思いましたが。
そうですね。不自然さもありつつ実物感のあるものにしたいと思っていました。CGというよりは、昔ながらのマットペイントを現代的にしたイメージです。外観は実際にアイルランドで2000年初期に人気を集めた建築を参考にしました。家々をフラクタル模様に配置することで土地効率を最大化し、デザインはいたって標準的なものにしてその分安く作ることで、デベロッパーが利益を最大化していたわけです。映画での家の外観は、これを参考にしていてます。

カラースキームはどちらかと言えば心理的な選択です。この緑っぽい雰囲気は観客に不安を与えてくれるから。緑色が面白いのは、自然の中ではフレッシュで青々しい印象を与えてくれるのに、それ以外のところで、しかも少し青色を強くしてパステルっぽくすると、毒々しい廃棄物のような感じになります。全体としては、二人がヨンダーのカタログの中に閉じ込められてしまったような感じを出したいと思っていました。Photoshop加工されたようにクリーンで完璧な家が並ぶ街。

──劇中の音楽についてもお話しいただけますか?音楽と音響デザインを手掛けたクリスティアン・エイドネス・アナスンとはどのような話し合いをしたのですか?
クリスティアンはとても素晴らしく、ユニークで興味深い音を作り出してくれたと思います。もともとの計画では音楽は無しで、効果音だけ付ける予定だったのですが、編集に入った段階で、効果音がだんだん音楽っぽくなってくることがありました(笑)。それで、効果音というよりも、音楽のように聞こえるようにしなければならない部分もあるなと思い。特に終盤にかけてはアグレッシブな印象も必要ですし。クリスティアンはガラス等を使って面白い音を作っていて、この映画では”冷たい音”が欲しかったので、ガラスの他にも、ゴングやシンバルを加工したり、デジタルでさらに音をいじったりして、映画にあわせたユニークな音を作りました。

難しいのは、この映画の舞台は異常な場所であるため、効果音や編集においても、いわゆる”映画の言語”としてある既存の表現を使えなかったことですね。例えば、朝が来たという場面では鳥が鳴いたり、夕暮れでは遠くで犬が鳴いたりといったことです。でもヨンダーには、虫も鳥も飛行機も、車の通行も一切存在しない。反響音ですら調整しなければならず、空っぽなのに広大な感じを出すのは、とても興味深いプロセスでした。

──ロケとスタジオでの撮影は、どのように使い分けたのですか?
実際にロケで撮影したのは、学校のシーンとマーティンのオフィス、それから多少の運転シーンですね。それだけです。残りは全てスタジオで撮りました。ヨンダーの街並みは、家を3軒だけ、庭のある正面から家の前の道まで建てました。道路を挟んだ反対側には実際は何もなく、二人の家に向かって撮った後、家を背にした画を撮る時は、照明なども全て調整し直してドアの「9」を取り除いて……ということを毎回やらなければなりませんでした。家の中のシーンはアイルランドのスタジオで、外のシーンはベルギーで撮影したので、この撮影自体が風変わりなパズルのようなものだったのでした。それもあって、方向感覚が欠落したような場所のように映ったのかもしれませんね(笑)。非常にチャレンジングでした。

──キャスティングについてお伺いします。ジェシー・アイゼンバーグはイモージェン・プーツの提案で起用したとのことでしたが、そもそもイモージェンをキャスティングした理由は?
イモージェンはとても良かったですよ。彼女は興味深い顔をしているし、若々しく人が良さそうな印象があります。観客にジェマとトムに共感してもらうために、二人はいわゆる平凡な人である必要がありました。長身の美女とか、がたいの良いクォーターバックのような男性でもなく、愛くるしい若いカップルであって欲しかった。

イモージェンは脚本をとても気に入ってくれて、そこに込められた意図もよく理解してくれました。彼女はアートや写真、文学にも強い興味があって、本作は非常に漠然とした不思議な物語なのに完全に理解してくれて、やりたいと言ってくれました。彼女とは話も合い、一緒にやろうとなった後に、ジェシーを提案してくれましたね。

──ジェシー・アイゼンバーグとの仕事はいかがでしたか?役作りに向けては、どのような話し合いをしたのですか?
ジェシーもとても良かったです。この物語を”熱夢”のように感じたそうで、それが彼にとって魅力だったそうです。彼が読んだ脚本にはもう少し説明的な記述も入っていて、ギャレットも含め3人で話をしたときには、彼自身のセリフや説明的なシーンをもっと省くように提案してくれました。いずれそうなっていただろうと思うし、とても良い提案だったと思います。そして説明的な部分を削り、ミステリアスなものにしました。

イモージェンもそうですが、撮影でジェシーはとてもフレキシブルでした。二人にはそれぞれの演技スタイルもあって、イモージェンの方がワイルドで、ジェシーは準備通りにやる感じだったと思います。二人は互いに補完し合う感じで、以前にも一緒に仕事したことがあったことからか、自然なケミストリーもありました。終始笑いが絶えず、撮影では倉庫のような場所に1ヶ月ほど缶詰になっていたわけですが、楽しい時間になったと思います。

──以降、本編のネタバレが含まれます──

撮影風景

──映画冒頭の映像は、物語の展開を示唆してますが、なぜこれを入れようと思ったのですか?
もともと脚本では、学校の外の木に鳥の巣があって、カメラが降りてきてシーンが始まるという流れになっていました。でも予算やスケジュールの関係で、これは全てカットしなければなりませんでした。脚本にあった理由というのは、この映画のインスピレーションや論拠というのは自然界から来ているところもあって、特にメインのインスピレーションの1つとなったのが、カッコウの生涯を追ったデイビッド・アッテンボローのドキュメンタリー。映画の冒頭に映像が入っているのはこれが理由ですが、この映像がないと、ジェシー・アイゼンバーグとイモージェン・プーツが登場する、いわゆるSF映画という印象を受けてしまいました。宇宙船に乗って新たな世界へ飛び出していくような。タイトルも非常に抽象的ですし、誤った期待を与えないように、また今から映画の中で起きることは現実にもあることなのだと、合理的で最もらしい説明を冒頭で提示しようと思いました。それから、この映画のトーンを提示するという意味でも、70年代SFのような映像や文字を見せて、観客に迷うこと無く映画の中に入っていって欲しかった。

──二人の家の番号「9」が意味するものは?
それは誰にもわかりません(笑)。面白いですね。よく覚えていないのですが、オカルトに関連していると言う人もいれば、9ヶ月の妊娠期間につなげて話す人もいましたね。僕は「9」を形として見ていて、ループにつながる道のようで…。謎ですね。

──「8」ではないんですね。
8も”無限(∞)”の形ですが、”入口”が無いので、パラシュートで降りてこないといけませんね(笑)。

──「6」でもなく。
「6」は見方を変えるだけですから、逆立ちすれば…(笑)。

──街の名前は、「ヨンダー」以外で候補はあったのですか?
いいえ、初めからヨンダーでした。不思議でミステリアスだけど、1950年代っぽくノスタルジックで、トワイライト・ゾーンっぽい感じがして。近くもなく、遠くもない、あそこにヨンダーがある、と。(※yonder=”あそこの、向こうの”の意)。

──ヨンダーが具体的にどこにあるかといった話は、ギャレットとしたのですか?
いいえ、その点は伏せておきたかったというか、この映画は非常に普遍的なものを探求しているので、ヨンダーの場所は重要でなく、具体的な場所は設定をしたくありませんでした。二人の車にはアイルランドのナンバープレートが付いていますが(笑)、その点を除けば、どこにでもあり得る、という感じです。

──ヨンダーから脱出する方法はあるのですか?
はい、もしあなたがマーティンなら(笑)。でもあの二人だったら、いいえ、入ったら最後出ることはできません。

撮影風景

──この映画が新型コロナウイルスのパンデミックの渦中に、ステイホームが叫ばれる中でリリースされるというのも不思議な印象を受けますが、この現象をどのように見ていますか?
はい、公開に合わせて僕たちがこのパンデミックを仕組んだんです(笑)。というのはさておき、本当に不思議で変な感じがします。地球にとってこれは不運で衝撃的な出来事なのは明らかですが、同時にこれは、グローバリゼーションと資本主義的な社会が進んだことによるものだとも思っています。皆が世界中を飛び回っていましたからね。

確か『ビバリウム』は、(2020年)3月11日にフランスで最初に公開されたのですが、その2日後には映画館や学校が閉鎖され始めました。そこから連鎖的に影響が広がり、4月か5月にはニューヨークへプレスツアーに行って映画館でジェシーとイモージェンとQ&Aをするはずだったのですが、アメリカでも閉鎖され始めて。でもこの映画は本当に予見していたというか、ジェシー(が演じるトム)は謎の病気で咳込み、食べ物の味もせず、本に描かれているイラストはウイルスのようで、何より二人はずっと隔離され、子どもにより発狂していく(笑)。観客にとっても不思議と自分とあてはまると思うところはたくさんあると思いますが、それが良いことなのか悪いことなのかは、よくわかりませんね。ボートの上で『ジョーズ』を観るようなもので、ロックダウン中にこの映画を観ると、より強烈な体験になるのではないかと思います。

──あなたはもしやマーティンなのでは…?
はい(爆笑)。

──人生の目的とは何だと思いますか?
壮大な問いですね。おそらく死ぬ間際までその答えはわからないと思いますが、人生は長くはなく、愛する人と過ごし楽しむべきもので、地球上で生きている間は次世代のためにサステナブルに過ごすべきだと思います。

──現代の生活や人類の未来に対して、あなたは悲観的に思っていますか?
いいえ。映画に出てくる少女が「今のやり方は嫌い」と言っていますが、彼女は以前とは異なるやり方が出来る次世代を象徴しています。このパンデミックで生活様式も変わり、これまでとは違うやり方でも物事を進めることが可能であることを私たちはすでに理解しています。この資本主義的な社会構造は本当に複雑で、我々の周りに蜘蛛の巣が張り巡らされたように生活や人生に組み込まれて一切変えることができないように感じられる時もあります。でも実際はそうではない。貧富の差は縮めることができるし、そのためにはアクションが必要なだけ。なので人類はきっと、これからもやっていけると思います。それに本当に悲観的だったら、生きる意味がありませんからね。

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『ビバリウム』(原題:Vivarium)

新居を探すトム(アイゼンバーグ)とジェマ(プーツ)は、ふと足を踏み入れた不動産屋から、全く同じ家が並ぶ住宅地<Yonder>を紹介される。内見を終え帰ろうとすると、ついさっきまで案内していた不動産屋が見当たらない。不安に思った二人は、帰路につこうと車を走らせるが、どこまでいっても景色は一向に変わらない。二人はこの住宅地から抜け出せなくなってしまったのだ──。そこへ送られてきた一つの段ボール。中には誰の子かわからないうまれたばかりの赤ん坊。果たして二人はこの住宅地から出ることができるのか?不動産屋の狙いはいったい何なのか──?

監督/ロルカン・フィネガン
脚本/ギャレット・シャンリー
出演/ジェシー・アイゼンバーグ、イモージェン・プーツ、ジョナサン・アリス ほか
2019/ベルギー・デンマーク・アイルランド/英語/98分/シネマスコープ

日本公開/2021年3月12日(金)、TOHOシネマズシャンテ他全国公開
提供/パルコ、オディティ・ピクチャーズ、竹書房
配給/パルコ
© Fantastic Films Ltd/Frakas Productions SPRL/Pingpong Film