春本雄二郎監督『由宇子の天秤』ベルリン国際映画祭に選出!9月公開決定!
- Fan's Voice Staff
春本雄二郎監督の最新作『由宇子の天秤』が2021年9月に公開されることが決定!さらに現地時間3月1日から5日に開催される第71回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に選出されることが決定し、監督より喜びのコメントが到着しました。
主人公は、女子高生自殺事件を追うドキュメンタリーディレクターの由宇子(瀧内公美)。事件の真相に迫るなか、父の政志(光石研)から衝撃的な事実を聞かされ、究極の選択を迫られるストーリーです。
情報化社会を生きる私たちが抱える問題や矛盾を真正面から炙り出した本作は、釜山国際映画祭でニューカレンツ部門の最高賞にあたるニューカレンツアワードを受賞、東京フィルメックスでは学生審査員賞を受賞、さらに平遥国際映画祭では審査員賞・観客賞をW受賞するなど、既に国内外から注目を集めており、そして今回、ついに世界三大映画祭のひとつであるベルリンの切符を手にすることになりました。
ベルリン国際映画祭のパノラマ部門は、世界各国から集められた良作かつ現代社会を独自の視点で切り取った作品を数多く選出することで有名で、「新人監督賞」「観客賞」などの授賞対象となります。近年の日本映画では『予兆/散歩する侵略者 劇場版』(17年/黒沢清監督)、『リバーズ・エッジ』(18年/行定勲監督)、『37セカンズ』(20年/HIKARI監督)といった話題作が選ばれています。
本年度のベルリン国際映画祭は新型コロナウイルスの影響で現地時間3月1日〜3月5日と6月9日〜20日に分けてオンラインで実施され、3月の開催時に受賞作が発表される予定となっています。
監督・脚本は、日本の片隅で生きる若者たちの葛藤と不器用な優しさを描き、約1万人を動員する異例のロングランヒットとなった『かぞくへ』の春本雄二郎。主演は、『火口のふたり』(19年)で第93回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞に輝いた瀧内公美。脇を固めるのは『佐々木、イン、マイマイン』(20年)の河合優実や、『かぞくへ』(16年)の梅田誠弘、光石研ら。
以下、春本監督から喜びのコメントが到着しています。
春本雄二郎(監督)
『由宇子の天秤』が世界三大映画祭の一つであるベルリン国際映画祭に選ばれたことに、
深い喜びと、それ以上に「大きな意味」を感じています。
本作は「報道」と「教育」をモチーフに「正しさとは何なのか?」について問うています。
生まれた時からそれらを「正しい」ものとして享受し、無関心になりつつある私たち。
自分に最適化された世界で生き、外の世界があることを想像するのを忘れつつある私たち。
今まさに社会を生きる人々に、誰かの「正しさ」「世界」に手を伸ばしてもらいたいと創った映画です。
このメッセージに、ベルリンが光を当ててくれました。
日本でも『由宇子の天秤』は今年9月に公開がスタートします。
本作を世界の、そして日本の、一人でも多くの人々に届けて行きたいと思います。
この映画を観た方が隣人の世界に思い馳せることを願って。
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『由宇子の天秤』(英題:A Balance)
三年前に起きた女子高生いじめ自殺事件の真相を追うドキュメンタリーディレクターの由宇子は、いま世に問うべき問題に光を当てることに信念を持ち、保守的な製作サイドと衝突することも厭わない。一方で、父の政志が経営する学習塾を手伝い、慎ましくも幸せに二人三脚で生きてきた。ところが、ある日、思いもかけない政志の行動によって、由宇子は信念を揺るがす究極の選択を迫られる…。
出演/瀧内公美、河合優実、梅田誠弘、松浦祐也、和田光沙、池田良、木村知貴、前原滉、永瀬未留、河野宏紀、根矢涼香、川瀬陽太、丘みつ子、光石研
脚本・監督・編集/春本雄二郎
プロデューサー/春本雄二郎、松島哲也、片渕須直
製作/映画「由宇子の天秤」製作委員会
製作協力/高崎フィルム・コミッション
助成/文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
2020/日本/152分/カラー/5.1ch/1:2.35/DCP
日本公開/2021年9月、渋谷ユーロスペース他全国順次ロードショー!
配給/ビターズ・エンド
©️2020 映画工房春組