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2021.01.22 13:30

ニル・ベルグマン監督最新作『旅立つ息子へ』2021年3月26日公開決定!

  • Fan's Voice Staff

ニル・ベルグマン監督による実話をもとにした親子の愛情物語『Here We Are』が、邦題を『旅立つ息子へ』として2021年3月26日(金)より全国順次公開されることが決定!場面写真5点が解禁されました。

世界でいちばん愛する息子のために、キャリアも妻も捨てて、子育てに人生を捧げてきた元グラフィックデザイナーの父。”金はなくても愛がある”と田舎に引っ込み、2人だけの世界を楽しんできました。”別れられないのは、息子ではなく父親の方だった”──20年間ずっと息子と一緒に過ごしてきた父が、旅を通して息子の成長に気づいたとき、切なくも優しい別れがふたりを温かく包み込みます。最愛のわが子の巣立ちのとき、息子に全人生を捧げた父が辿り着いた答えとは──。

監督は、母国イスラエルを舞台に、繊細に揺れ動く家族の姿を描き続けてきた巨匠ニル・ベルグマン。父親を失った家族の再生を描いた『ブロークン・ウィング』(02年)で長編デビューし、第15回東京国際映画祭でグランプリを受賞。続く2作目の『僕の心の奥の文法』(10年)では、大人になることを拒んだ少年の姿を通し、戦争が迫るイスラエル国家や大人への抵抗をユーモアを交えて描き、同映画祭で再びグランプリを受賞。東京国際映画祭史上初にして唯一の二度のグランプリ受賞の快挙を果たしました。

息子ウリ役を演じた気鋭の新人ノアム・インベルは、オーディションでこの役を勝ち取り、そのリアリティ溢れる天才的な演技は『ギルバート・グレイプ』のレオナルド・ディカプリオの再来を彷彿させると世界中で評判に。実際に、インベルの父親は自閉症スペクトラム施設の職員で、小さい頃から施設の友達と一緒に育った経験が、キャラクターへの深い理解に繋がっているといい、まるで役作りとは思えないほど自然な姿で、その複雑なキャラクターを体現しました。

父親アハロン役のシャイ・アヴィヴィは『喪が明ける日に』(16年)などに出演したイスラエルで活躍するベテラン俳優。息子への想いを全身で表現しました。

物語は脚本家ダナ・イディシスの父親と、自閉症スペクトラムの弟の特別な関係をモデルに作られており、弟のお気に入りでもある、親子の絆を描いたチャールズ・チャップリンの『キッド』(1921年)へのオマージュも劇中で描かれています。

解禁された場面写真は、息子を愛おしそうに見つめる父親・アハロンの姿や、自転車から降り、仲良く足並みを揃えて歩いているシーン、旅先の光景にきらきらと目を輝かせているウリを捉えたカットや、シャトルバスで移動している場面、そして切なくも愛おしげな表情のアハロンの姿が切り取られています。

『旅立つ息子へ』は第73回カンヌ国際映画祭(2020年)のオフィシャル・セレクションに選出。「国境を超えてどの国の親でも共感できる作品」「本当に“染みる”という体験」と称賛され、イスラエル・アカデミー賞では監督賞など4部門で受賞しています。

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『旅立つ息子へ』(原題:Here We Are)

売れっ子のグラフィックデザイナーを引退したアハロン(シャイ・アヴィヴィ)は、二十歳になるひとり息子のウリ(ノアム・インベル)と田舎町でのんびりと2人暮らししている。実はウリは自閉症スペクトラムを抱えていて、アハロンが24時間、世話してきたのだ。しかし、別居中の妻、タマラ(スマダル・ヴォルフマン)は将来を心配して、全寮制の特別支援施設への入所を決める。定収入のないアハロンは養育不適合と判断され、行政の決定に従うしかなかった。入所の日。ウリは大好きな父との別れにパニックを起こしてしまう。アハロンは決意した。「息子は自分が守る」こうして2人の逃避行が始まった。

監督/ニル・ベルグマン
脚本/ダナ・イディシス
出演/シャイ・アヴィヴィ、ノアム・インベル、スマダル・ヴォルフマン
2020年/イスラエル・イタリア/ヘブライ語/94分/1.85ビスタ/カラー/5.1ch/日本語字幕:原田りえ 

日本公開/2021年3月26日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開
配給/ロングライド
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