News

2020.09.24 18:51

『マティアス&マキシム』グザヴィエ・ドラン監督の動画インタビューが解禁!

  • Fan's Voice Staff

グザヴィエ・ドラン監督最新作『マティアス&マキシム』の公開に先立ち、ドランが第72回カンヌ国際映画祭で受けたインタビュー映像が解禁されました。

幼い頃から共に育ってきた幼馴染の間に、突如芽生えた恋愛感情を繊細に描いた本作。その根底にある「友情」というテーマを描こう思った理由について、ドランは「子どもの頃に見た映画が影響してると思う。そういう作品に敬意を払いたかった。『アウトサイダー』とか男の友情がテーマの映画さ。でも直接ヒントを得たのは僕の友人たちから。彼らとの友情について語りたかった」と語っています。

本作では実際に自身の友人をメインにキャスティングしたドランですが、アドリブでの演技は一切入れなかったそう。「僕は、磨きのかかった脚本に沿って撮ることを好む役者と念入りにリハーサルをして完成度を高めていくんだ。話し方やイントネーションはもちろん、英語やフランス語のレベルも差をつける。本作もそのように準備して撮影に臨んだ。そうすることで、彼らの親密な関係を表現することができた」と語り、たとえ気心の知れた友人たちに囲まれた環境でも、自身のスタイルを貫くドランの姿勢がうかがえます。

明確なセリフだけでなく、視線のやり取りや、ふとした仕草にも注目してほしいというドラン。本編では戸惑いや嫉妬、心配や愛おしさが相手を見つめる視線1つで雄弁に語られています。

「友情」だと思っていたものが、不意に「恋愛感情」に変化する瞬間についてドランは、「たった一度のキスを機に、彼らは気付くのさ。人は感情を揺さぶられてから魅力を感じるとね。“魅力”じゃないな、 “欲望”の方が正しいね。2人は1回のキスに完全に翻弄されてしまうんだ。そのことが頭から離れなくなり、友情関係にも次第に影響が出てくる。つまり、この映画のテーマは決して同性愛ではない。テーマは愛なんだ。その瞬間が突然やって来た時、どう反応すべきかってね」と、観客に問いかけたいテーマを語っています。

==

『マティアス&マキシム』(原題:Matthias & Maxime)

たった一度の偶然のキス。そして溢れ出す、友達以上の想い。
マティアスとマキシムは30歳で幼馴染。友人が撮る短編映画で男性同士のキスシーンを演じることになった二人は、その偶然のキスをきっかけに秘めていた互いへの気持ちに気づき始める。美しい婚約者のいるマティアスは、親友に芽生えた感情に戸惑いを隠せない。一方、マキシムは友情が壊れてしまうことを恐れ、想いを告げずにオーストラリアへと旅立つ準備をしていた。迫る別れの日を目前に、二人は抑えることのできない本当の想いを確かめようとするのだが──。

監督・脚本/グザヴィエ・ドラン
出演/ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス、グザヴィエ・ドラン、ピア・リュック・ファンク、ハリス・ディキンソン、アンヌ・ドルヴァル
2019年/カナダ/120分/ビスタ/5.1ch

日本公開/2020年9月25日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
提供・配給:ファントム・フィルム
公式サイト
© 2019 9375-5809 QUÉBEC INC a subsidiary of SONS OF MANUAL