第45回トロント国際映画祭 観客賞はクロエ・ジャオ監督『ノマドランド』!
- Fan's Voice Staff
第45回トロント国際映画祭が現地時間9月19日(土)に閉幕し、クロエ・ジャオ監督『ノマドランド』が観客賞を受賞したことが発表されました。
『ノマドランド』は、リーマンショック後に住処を失い、車上生活者として生きる60代女性ファーン(フランシス・マクドーマンド)が、過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら、往く先々で出会う実在のノマド(遊牧民)たちとの心の交流とともに、今を生きる希望を広大な西部の自然の中で探し求める“現代のノマド”のロードムービー。
『スリー・ビルボード』でアカデミー賞主演女優賞受賞したフランシス・マクドーマンドが主演・製作を務め、撮影ではマクドーマンド自らが実在のノマドたちの中に身を投じ、ドキュメンタリーとフィクションの境界を超えた、新しい表現ジャンルを開拓しました。
監督のクロエ・ジャオは、アメリカ西部に生きるロデオライダーたちの姿を力強くも痛切に描いた『ザ・ライダー』(17年)でインディペンデント・スピリット賞の作品賞・監督賞など4部門にノミネートされ、MCU映画『エターナルズ』(原題/2021年劇場公開)が控える注目の新鋭。
今回の受賞にあたり、ジャオ監督からは感謝のコメントが動画で寄せられました。
“Thank you, the audience. We can’t do this without you. Cinema is about sharing… please, please keep going because we cannot do this without you. We’re so grateful and we hope we’ll see you all down the road.” —Chloé Zhao, dir. NOMADLAND, #TIFF20 People’s Choice Award winner pic.twitter.com/piR21uZI1P
— TIFF (@TIFF_NET) September 20, 2020
『ノマドランド』は現地時間9月11日(金)に、第77回ベネチア国際映画祭、第45回トロント国際映画祭、テルライド映画祭主催によるLAにて開催されたドライブ・イン・シアターで同時にワールドプレミアが行われ、ベネチアでは金獅子賞を受賞。2021年の賞レース最前線を早くも独走しています。
観客賞次点1位にはレジーナ・キングの初監督作『One Night in Miami…』、次点2位にはトレイシー・ディア監督『Beans』が選出。
ドキュメンタリー部門観客賞をミシェル・ラティマー監督『Inconvenient Indian』(カナダ)、サイドバーのミッドナイト・マッドネス部門観客賞をロザンヌ・リャン監督『Shadow in the Cloud』(アメリカ、ニュージーランド)がそれぞれ受賞しました。
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第45回トロント国際映画祭
会期/2020年9月10日(木)〜9月19日(土)
開催地/カナダ・トロント