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2020.09.08 18:00

『ゴリラのアイヴァン』サム・ロックウェル、アンジェリーナ・ジョリーら13名が登壇!オンライン会見レポート

  • Fan's Voice Staff

実話を基にした世界的なベストセラー小説をウォルト・ディズニー・スタジオが映画化した『ゴリラのアイヴァン』が9月11日(金)にディズニープラスにて独占公開されます。

物語の主人公は、400ポンド(約180kg)のシルバーバック・ゴリラのアイヴァン。郊外のショッピングモールで大きな声で雄たけびをあげ、観客を喜ばせるのが仕事です。ゾウのステラ、犬のボブをはじめとする仲間たちと一緒に幸せに暮らしていたある日、ルビーと名付けられた赤ちゃんゾウがやってきます。ごく最近、野生の家族から引き離されたルビーに接したアイヴァンは、ほとんど記憶にないはずのふるさとへの想いに、身体の奥深くにある何かが揺さぶられ──。

友情のすばらしさ、描くことの力強さ、ふるさとと呼ぶ場所の大切さを教えてくれる本作。配信に先立ち開催されたオンライン会見には、アイヴァン役のサム・ロックウェル、ゾウのステラ役と製作を兼任したアンジェリーナ・ジョリー、監督のテア・シャーロックら総勢13名が登場。原作から大事にしたというメッセージや、撮影現場の様子、動物の声を演じるのに向けた役作りなど、様々な裏話を語りました。

・テア・シャーロック(監督)
・サム・ロックウェル(アイヴァン役)
・アンジェリーナ・ジョリー(ステラ役)
・ブルックリン・キンバリー・プリンス(ルビー役)
・ダニー・デヴィート(ボブ役)
・ヘレン・ミレン(スニッカーズ役)
・チャカ・カーン(ヘンリエッタ役)
・ロン・ファンチズ(マーフィー役)
・マイク・ホワイト(フランキー役)
・フィリッパ・スー(セルマ役)
・ブライアン・クランストン(マック役)
・レイモン・ロドリゲス(ジョージ役)
・アリアナ・グリーンブラット(ジュリア役)

──監督にお聞きしたいと思います。この映画は感情的に繊細なニュアンスが込められた物語であると同時に、技術面で非常に複雑でもありますね。
テア・シャーロック監督 撮影については、2本の映画を同時に作るような体験でした。とてもテクニカルな映画ですからね。まず、アニメーターたちが作業をするのに必要となる、ボイスキャストが声の演技をするところから始めて、次に実写の部分を撮りました。その後に、動物だけが登場するシーンを撮ったのですが、この部分は俳優の声の細かなニュアンスを受けてアニメーターが動物の”演技”を変えることがあるので、何度かやり直す必要がありました。これほどテクニカルな撮影は、私にとって初めてでした。

ポストプロダクションもまた大変でした。声の演技をした俳優たちもまだ近くにいてくれたし、私と(脚本家)マイク・ホワイトは、このプロセスにすごく気を配りました。原作の感動をきちんと伝えるために、キャサリン・アップルゲイトが書いた本を私が子どもと一緒に読んだ時に感じたことをそのまま伝わるようにするためには、本当に気をつけなければなりませんでした。当時10歳と9歳だったのですが、子どもたちは本を読んですごく感動していて、私は大人として、また親として、少し違った部分に感動していました。とても感情的でパワフルなストーリーだけれども、ユーモアの要素を恐れることなくバランスよく取り入れるよう、細かいところまで徹底して目を配りました。

ブライアン・クランストン、テア・シャーロック監督

──ヘレン、あなたにとってこの映画はどんな体験になりましたか?
ヘレン・ミレン
 すごくテクニカルで、とても面白い体験でした。俳優の仕事は、いつも新しい体験をさせてくれる。そこがこの仕事の大きな魅力。今やっている、このデジタルの会見だってそうですよね。私たちみんなにとって、これは新しいことですよね。このテクノロジーはすごいと思う。驚き。この映画でテアがやらなきゃいけなかったこともテクニカルで、すごいことだらけでした。それを彼女は見事にこなしたと思います。

自然や動物、それから病といったものは、人生の一部として非常に大きなものなのに、私たちは今になってようやくその大切さを理解し始めているような気がします。新型コロナウイルスは、その点で大きな教訓になったと思います。実は私も鳥の餌箱を吊るして楽しませてもらったし、リスやシマリスを観察したりしていたのですが、ある日、大きなクマがやって来て餌箱を奪っていってしまったんです(笑)。自然とは、必ずしも親切なものではありませんね。

アンジェリーナ・ジョリー ブルックリンとアリアナに聞きたいのだけど、原作で気に入ったところと、環境問題について大人が理解しなければならないことは?

アリアナ・グリーンブラット 私がこの原作本を読んだのは、演技を始める前の、小学校3年生の時でした。この役をもらった後に昔の写真を見ていたのですが、自分が学校でクラスメイトに向けてこの本を読んでいるのを見つけて、その偶然に驚きました。この本を読んだ時、それまでの人生でめぐりあった最高の本だと思いました。動物が大好きで、動物たちの役に立ちたいといつも思っているので、すごく感動しました。キャラクターでは、ボブが特に気に入っています。

同じ世代の子どもたちにも、動物を助けようというメッセージを伝えたいと思っています。この本からはたくさんのことを教わったし、ストーリー自体も面白いと思います。キャサリン・アップルゲイトにお会いした時、私は、「子どもたちに大切なことを教えてくださってありがとうございます」と感謝を伝えました。私は絵を描くことも好きなので、映画では、絵を描くことへの愛と動物への愛の両方を、あわせて表現することができました。このキャラクターを演じさせてもらえたことに、すごく感謝しています。

──アリアナ、あなたが描いた絵はこの映画にも使われたのですよね?
アリアナ・グリーンブラット
 そうなんです。学校がお休みに入った時、いくつか絵を描いたのですが、それが映画に使われました。とても素敵な機会で、最高でした。忘れられない思い出になりました。

──あなたのキャラクターがお父さんに、キャリアに関わる決意をさせるシーンは、とりわけ感動的でしたね。
アリアナ・グリーンブラット
 子どもだって変化を作り出せるんだということを語る場面なので、本当に素敵なシーンだと思います。私はまだ子どもだけど、変化を起こしたいと思っています。あのシーンで、子どもが大人に対して変化を起こそうと話すのは、すごく良いと思います。レイモンは素敵な共演者だし、それも最高でした。

──ブルックリン、あなたはこの本についてどう思いましたか?また、大人たちに言いたいことはありますか?
ブルックリン・キンバリー・プリンス 私はおばあちゃんと一緒に原作本を読みました。それから、声を出してママと弟の前で読んだりもしました。弟は、まだすごく小さかったのですがね。読みながら、ルビーって素敵だなと心から思いました。この物語は、約束を守ることの大切さを語っていると思います。アイヴァンがステラとの約束を守ろうとしなかったら、ルビーは今も閉じ込められているのですからね。そこが本当に美しいと思います。この本は本当に 好きだったので、「これ、すごく特別だから、読んで」と言って友達にも貸しました。ボブというキャラクターも、面白くて大好き。この本は、愛というものにも触れていると思います。アイヴァンは始めの頃、ルビーのことをどうとも思っていないのに、ステラに約束させられたから、ルビーが自然の中に戻れるよう努力します。私たちはそこから何かを学ぶべきだと思います。

──収録の時に、特別な衣装を着ていたとか?
ブルックリン・キンバリー・プリンス そうなんです(笑)。私は、アンジー(=アンジェリーナ・ジョリー)に2度お会いしたことがあって、1回目はガバナーズ・アワード、2回目は放送映画批評家協会賞の授賞式でした。放送映画批評家協会賞で会った時、私は「レコーディングは、ゾウの着ぐるみを着てやりませんか?」とアンジーに言って、そして家に帰って、「ママ、私とアンジーにゾウの着ぐるみを買って」とお願いしました。ママは、「私がアンジェリーナ・ジョリーにゾウの着ぐるみを買うの?」「でも、どのサイズにすればいいのかしら」と言っていました(笑)。

アンジェリーナ・ジョリー 実際に着たときは、興奮しましたね。

ブルックリン・キンバリー・プリンス ゾウの着ぐるみを着て飛び跳ねながら「アンジーはいつ来るの?」と言う私に、パパは「暑すぎるんじゃないか」「アンジーはもうそんなこと忘れているんじゃないか」と言っていましたが、到着したアンジーは、「私のも用意してくれたの?」と言って、着てくれました。そしてふたりでゾウの着ぐるみを着て、セルフィーを撮りました。暑すぎて、途中からは着ぐるみを腰に巻いてやることになりましたがね。それからアンジーは、イースターに、ゾウの大人と赤ちゃんが鼻を寄せあっているぬいぐるみを私にプレゼントしてくれました。

アンジェリーナ・ジョリー 私たちは本当にゾウの家族みたいになったと言えますね。とてもキャラクターに入り込んでいたので。

──サム、コロナウイルスの影響で、私たちもアイヴァンのように、長い期間、閉じ込められた生活をする羽目になりました。この状況を乗り越える上で、アイヴァンから教わったことはありますか?
サム・ロックウェル うーん…。『パピヨン』みたいだよね。良い質問だね。どう答えていいかわからないけど、隔離された生活についてアイヴァンが何か教えてくれることは確かですね。ドキュメンタリーの方も本当に胸が痛くなるほど感動する、実話なんですよ。だから、アイヴァンには言いたいことが何かあるはずだと思います。

──オウムとウサギのお友達にも話を聞くことにしましょう。フィリッパとロンへ、非常に真面目な質問ですが、どんな風に心の準備をしたのですか?
フィリッパ・スー とてもシンプルでした。オウムとはどんなことをするのだろうと、自分なりに考えました。ギルバート・ゴットフリードが『ライオン・キング』でやった以外のことでね。オウムの動画もいくつか観て、それから、自分が出来る限りのオウムのような鳴き声を出してみました。家の中で、ほかの人に聞こえる大きさで。「これで十分にオウムの声に聞こえる?」と夫に聞いてみたら、「聞こえる、聞こえる!」と言うので、その声で家中を歩き回りました。とてもアートっぽいですよね(笑)。

ロン・ファンチズ 僕の役もシンプルでした。そんなに出番がないし、演技自体も6年くらいしかしていないので、なぜこのZOOM取材に呼ばれたのかもわからないのですが、みなさんに会えたのは嬉しいです。僕はただ声の演技をやって、時々「ここをもっとこうして」とか言われて、そうしただけ。たまにダニーから「もっと違うふうにやってみたら」と言われることもあって、そういう時は、「ダニー、君はよくしゃべるから、僕は聞き役になるよ」と言っていました(笑)。僕に関しては、そんな感じでしたね。でも今は、いろいろなテレビや映画に出演させてもらっているので、このまま続いたらいいなと思っています。

──レイモン、先ほど監督が、テクノロジーを駆使した本作を作る苦労を語っていましたが、あなたにとってはどうだったのでしょうか?過去にもスペシャルエフェクトが多用された映画に出ていますが、この映画で動物を相手にするシーンは、何を相手に撮影していたのですか?
レイモン・ロドリゲス 本作は本当にすばらしい人々に恵まれています。中でも、ブライアン・クランストンは、才能に溢れる、真に優秀な人。時々、ウォルター・ホワイト(注:『ブレイキング・バッド』でクランストンが演じたキャラクター)が出てしまって怖かったこともあったけど(笑)。(現場で)全身タイツを着てアイヴァンを演じた(スーツアクターの)ベン・ビショップを見るのも面白かった。完成作を観た時、僕にはベンが透けて見えるようでした。身体や目を使った演技が活かされていたからね。ルビーを演じた人は、グリーンのゾウのコスチュームを着て現場を歩き回っていて、しばらくすると、それがゾウの赤ちゃんだと信じられるようになるものです。このように、実際に”何か”がいてくれるのは、ありがたかった。何もないところで、そこにあるかのように演じなきゃいけない経験もしてきたので、本当に助かりました。しかも相手は人間だし。本当の人間が演技をしてくれる。それは、僕らにとって大きな助けとなります。

この映画のメッセージの話に戻りたいのですが、僕らは(コロナで)家の中に籠もることを強いられ、アイヴァンに通じる体験をすることになりました。そこには、改めて成長するような要素もあるわけですが、この映画でアイヴァンは、人生の後半になってからでも、自分自身を発見することはあるのだと教えてくれます。僕らはまだ旅路の途中にあるわけですね。今はとても不思議な時で、パンを焼いたり料理をしたりという人もいるし、僕はというと、植物の世話をしています。同時に、自分の内面を見つめたり、この国のことを見つめたり。今はすごく面白い時期で、これを乗り越えた後に、僕らが少しだけでも成長しているといいなと思っています。アイヴァンはまさにそれを経験したと思います。ということで、この話は、今語るのにとてもパワフルなものだと思います。

チャカ・カーン それには同感します。私も初めにダニーから、「もっと自分らしくやればいいよ。自分ならこう言う、と思う言い方をして」と言われました。ヘンリエッタを演じる上で大事だったのは、自分らしくあること。つまり、私は自分自身を見つけなければいけませんでした。

──ヘンリエッタとあなたの間に共通点はたくさんありましたか?
チャカ・カーン はい、ヘンリエッタと私はとても似ています。本当のことを聞きたい時、みんな私に聞きに来るのですが、面白い形で聞きたいと期待して来ます。だから、真実だけを知りたい人は、私に聞くべきじゃないですね(笑)。

──ブライアンへの質問です。この役にどうアプローチしたのでしょうか?完全な悪者でもなく、完全なヒーローでもありません。脚本に込められた以上の複雑さを、どのように演技で表現したのですか?
ブライアン・クランストン まずはマイクが書いた脚本から始めました。とても共感できる脚本で、窮地に置かれた動物たちという設定と、彼らの感情的な展開という部分はもちろん、マックというキャラクターにも思い入れができました。撮影前に監督と何度かミーティングを持ち、深く話し合いました。マックは、欠点がありながらも正しいことをしようと努力していた人でもある。彼にとってアイヴァンは自分の子のような存在だったので、見捨てるようなことをは絶対しません。アイヴァンが大人のシルバーバック・ゴリラに成長した現実を受け入れて、今後を生きるのにはどうすればいいのか、彼は見い出さなければなりませんでした。

演技では、こうした微妙なニュアンスを見出し、このキャラクターの脆い部分も表に出してあげるようにしました。彼がカツラをつけているというのも、監督との話し合いの中で僕が提案したことですね。あるシーンではそのカツラが飛んで恥ずかしい思いをしたり、太って見えるようにお腹にパッドを付けたり、ガードルも履いたりした。彼にとって、他人に見られたくない弱い部分ですね。彼は本当の自分ではなく、そうありたいと思う自分を表に出していたわけですが、最終的には本来の自分に立ち返り、その姿を受け入れて外に見せるようになる。カツラも要らず、ありのままの自分でいい。そして、アイヴァンが次のチャプターに進んだことも、心から祝福し誇りに思っています。

──マイク、脚色の苦労についてお話しいただけますか?脚色する上では、原作から捨てなければいけなかったり部分もあるものですが、難しかったですか?
マイク・ホワイト 原作本は、子ども向けというか青少年向けの本にしてはキャラクターが豊かで奥深いし、感情的要素がたっぷりで、ハートが詰まっているので、かなり幸運だったと思います。それでも、脚色をするにあたっては、しっかりとした話の構成を作る必要がありました。原作では、軸となるストーリーが必ずしも前面に出ているわけではなかった。そこで、アイヴァンとマックの関係を描き出すことにしました。マックのキャラクターは原作にもかなりしっかり書かれていましたが、アイヴァンのキャラクターにも、ディズニーの名作アニメーションに見られるような展開を与えてあげたかった。監督やプロデューサー、ディズニーと進める中で、そこが一番大きな挑戦でしたね。

──アンジェリーナ、あなたは声の演技だけでなく、エグゼクティブ・プロデューサーも務めています。そこまで深く本作に関わりたいと思ったのは、なぜですか?
アンジェリーナ・ジョリー 原作を読んた私の子どものひとりが気に入ったというので、私も読んでみて、なぜこの物語が特別なのか、なぜ子ども心にそれほど響いたのか、一緒に話しました。それから、映画化のどこで話が進んでいるのか、製作はどんな状況なのか調べ、関わるようになりました。マイクの脚本の草稿も読ませてもらい、とても面白かったのですが、特にすばらしいと思ったのは、物語がよりシンプルで明るく、子ども向けの楽しいアクション映画となる形で進んでいたことです。原作から数ヶ所をかいつまんで、適当にアクションを追加した単純なストーリーを作るのは簡単なことですが、原作に込められた意図をしっかりと反映させるのは、容易なことではありません。でも、マイク、ディズニー、ほか関係者たちはみんな、その必要性を理解していました。この映画は決して軽い物語ではなく、重いテーマを扱います。チャーミングで生命の息吹を感じられる、楽しい映画でもあるので、”外見”からは騙されるかもしれませんがね。こうした点が非常に大切だと思ったし、この映画が持つメッセージもとても好きだったので、私も関わりたいと思いました。

大人は様々な理由でこの映画を評価すると思いますが、特にいまの若い世代は、世界で起きていることや、自然の生態系やゴリラやゾウといった動物たちが置かれた状況、コンゴで起きていることに非常に敏感です。動物たちの適切な扱われ方や捕えられ方にも明確な意見を持っているし、怒っています。密猟にはもちろん反対。この映画は彼らの言葉を代弁するもので、アリアナのキャラクター(=ジュリア)はそれを象徴するものだと思います。自分の行動で変化を起こせるということが描かれているのは、とてもインパクトのあることだと思います。

──監督にもお聞きしたいと思います。動物の捕獲という問題を提起しながら、楽しい映画にするというのは、かなり難しかったのではないでしょうか?これだけは避けようと思った表現などはありましたか?
テア・シャーロック監督
 はい、そこは最初からすごく難しい課題で、ドキュメンタリーみたいにしないことが大事でした。実在のアイヴァンについてのドキュメンタリーは、既に作られていますからね。それにこれは他でもないディズニーの映画です。つまり、ディズニーらしさ求められることもわかっていました。マイクと脚本を作る時も気を配ったし、デザイナーのモリー・ヒューズとは、実際の物の見え方に、際限なく気を配りました。たとえば柵の大きさも、カメラを通して見た時に違和感がないよう、意識しています。もちろん編集作業も注意深く行っていったわけですが、柵が全然見えないショットもあるし、柵を入れて(アイヴァンが)閉じ込められているんだということを想起させるようにしたショットもあります。

それから、主人公が映画全体の80%のシーンで檻に閉じ込められている中で、そこから出るという新たな夢をステラから与えてもらうことを物語の核にするのは、容易ではありません。先ほどブルックリンが言ったように、ステラへの約束を守ることですね。映画の中では緑色をほとんど使わないことにした一方で、アイヴァンが子ども時代を思い出すフラッシュバックのシーンでは、なるべく緑をたくさん使い、できるだけコンゴのように見せるようにしました。それから、アイヴァンが行くべき先にたどり着いた場面でも。それ以外のシーンでは、美術においても衣装においても、できるかぎり緑色を避けています。それから、よく見ると「出口」の表示が緑色になっいてるのですが、良いシンボルになるのではと思いました。

アンジェリーナ・ジョリー それは興味深いし、インパクトがありますね。気がついていませんでしたが、とても大きな選択ですね。

撮影の様子

──ダニー、ボブというキャラクターにどれくらい自分自身を込めたのですか?
ダニー・デヴィート
 まずは、この映画を作るのはとても楽しい体験だったと言わせてほしい。ここにいるみなさんとの仕事は、最高でした。マイク、テア、ほかのキャラクターの声を務めたみなさん。僕はアニメ化された犬の声を担当したので、サムやヘレンたちと一緒する機会があった。このキャラクターには、自分自身をたっぷり込めましたね。私が思うにボブは、兄みたいな友達がずっと欲しかったのだと思います。アイヴァンの方が年上かはわからないけれど、体は大きいし、一番の親友でした。柔らかいところで寝たいともずっと思っていたのだけれど、アイヴァンのお腹はとてもとても柔らかくて、今もすぐ想像できます。ピザを食べて、柔らかいお腹の上で寝られたらいいなと(笑)。

テア・シャーロック監督 ここで、みなさんにあらためてありがとうと言わせてください。もちろん、本来ならば、舞台の上にみんなで一緒に立ってマイクを回しているはずだったのにね。映画を見に来てくれた人たちを歓迎しながら。残念なことに今は映画館に行けませんが、幸運にも、Disney+を通じて、人々に作品をすぐ見てもらえることになりました。とにかく、みなさんがこの映画のためにしてくださったことに、心から感謝しています。今、ここでみんなが揃うことができたのは、とても素敵です。個別で少しずつ時間を共にしたことはありますが、こうしてみんな一緒というのはこれが初めて。だから、とても嬉しい。みんな、本当にありがとう。みなさんがこの映画のためにやってくれたことは、本当に全部、最高でした。この映画を、私は心から誇りに思っています。

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