News

2020.09.03 12:00

『マーティン・エデン』主演ルカ・マリネッリの新場面写真5点が解禁!著名人からの絶賛コメントも到着!

  • Fan's Voice Staff

作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を、イタリアを舞台に映画化した『マーティン・エデン』を鑑賞した各界の著名人からの絶賛コメントが続々到着!主演ルカ・マリネッリの新場面写真5点もあわせて解禁されました。

労働者階級出身ながら若き日の破天荒な生活を経て大作家になるというアメリカン・ドリームの体現者である作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を、魂を揺さぶる感動巨編に昇華した『マーティン・エデン』。独学で底辺から高みへと上り詰めようとする切望と激情を圧倒的な迫力をもって演じたマリネッリは、本作がワールドプレミアされた第76回ベネチア国際映画祭で男優賞を受賞するなど、その演技は高く評価されました。

著名人からのコメントでは、主人公マーティンの胸を打つ物語を「夢と現実の狭間で葛藤し、もがいている世界中の若者たちに、共感と絶望の美しさを与えるはずだ」(小島秀夫)と表現したり、「ルカ・マリネッリの圧倒的な肉体の存在感に、目が釘付けの二時間でした」(岸本佐知子)と、マリネッリの演技を称える声が多数寄せられました。

原作との出会いから20年の歳月をかけて映画化に挑んだのは、ポン・ジュノが“2020年代に注目すべき監督”の一人に選んだイタリアの俊英ピエトロ・マルチェッロ監督。

以下、到着した著名人コメント全文です(順不同・敬称略)。

奥田瑛二(俳優・映画監督)    
我々はいつも時代に翻弄される。
人は何を求め生きているのだろうか?それは人それぞれ、さまざまである。
全てに諦めることなく貫き生きる。だが理想という幻は心を喪失させる。
生きることの意味…それは自身との戦いである。
この映画は自分を振り返る大河である。

小島秀夫(ゲームクリエイター)
20世紀も21世紀も、格差社会である事に変わりはない。そんな中で後ろ盾もなく、さらに独学で作家として大成するのは奇跡だと言える。本作は20世紀初めに発表された、ジャック・ロンドンの自伝的長編を元にしている。アメリカからイタリアへと舞台を移してはいるが、何処であろうと、いつであろうと構わない。夢と現実の狭間で葛藤し、もがいている世界中の若者たちに、共感と絶望の美しさを与えるはずだ。

柴田元幸(アメリカ文学研究者/翻訳者)
イタリア映画ならではの非常に美しい緑色が、原作とはまったく違った要素として世界を包んでいる。原作にはない並々ならぬ緊張感が、『マーティン・エデン』を独自の素晴らしさを持つ作品にしている。

新元良一(作家)
恋をし夢を抱き、ひたむきだからこそ、若者は傷つく。挫折と失望の荒波を乗り越え、その向こうへと泳ごうとする主人公の姿は、青春のきらめきそのもの。波が高ければ高いほど、われわれの心できらめきは永遠の輝きを放つ。

立田敦子(映画ジャーナリスト)
愛や成功を葬り去っても、苦悩と向き合い信念に殉じた、マーティン・エデンの生き様に打ちのめされた。悲劇的ではあるが、その強さは勇気をくれる。スーパー16mmのフィルムの圧倒的な映像美でスクリーンに蘇ったこの武骨な20世紀の物語は、魂が揺らいでいる2020年のいまこそ見直されるべき。

佐藤久理子(文化ジャーナリスト)
たとえ地平の果てに絶望しかないとしても、運命に抗い、進み続ける。限りない情熱に駆られた若き作家の咆哮に、魂が震える。

西村賢太(小説家)
単なる成功者の軌跡を辿った映画でないことを願った。小説に生涯を賭した一人の人間の物語を期待した。結果、小説を書くその行為で、良くも悪くも“人生を棒に振った”男の姿が忘れられなくなった──

岸本佐知子(翻訳家)
黙って立っているだけで何かを語りかけてくるルカ・マリネッリの圧倒的な肉体の存在感に、目が釘付けの二時間でした。

ヴィヴィアン佐藤(ドラァグクイーン/美術家)
良い意味で分断化された、個々の価値観や時間を持つ「大陸」というイメージの欧州。その復権を見逃してはならない。ルカ・マリネッリの生粋の欧州人の存在感が素晴らしい。

青野賢一(ビームス創造研究所クリエイティブディレクター/ライター)
貧しく学もないマーティンが懸命に本を読み、テキストを書くことで掴んだ成功。それとは裏腹に空虚さを増してゆく心――。フィクションとドキュメンタリーを行き来するような独特の映像表現で紡ぐ詩情豊かな作品だ。

杉谷伸子(映画ライター)
ネオレアリズモな泥臭さから、ヴィスコンティ的な退廃まで。イタリア映画史をも映し出すかのようなマーティン・エデンの変貌を鮮やかに体現するルカ・マリネッリ。その才能と男の色気が、「生きること」を凝視させる。

小林竜樹(俳優)
目だ!ルカ・マリネッリが圧倒的な目で、僕らの中にいるマーティン・エデンを呼び覚ましてくれる!圧巻の終盤、頬を伝うものを拭いながら、ラストシーンの情景にランボーの詩を思い出した。たくさんを手にいれて、たくさんを失った。絶望の淵に立ったマーティンは、あの“海と溶け合う太陽”に永遠を見たのだろうか。

==

『マーティン・エデン』(原題:Martin Eden)

イタリア、ナポリの労働者地区で生まれ育った貧しい船乗りのマーティンは、ブルジョワの娘エレナに恋したことから文学の世界に目覚め、独学で作家を志すようになる。幾多の障壁と挫折を乗り越えてついに名声と富を手にするが…。果たして彼を待ち受けるのは希望か、絶望か──。

監督・脚本/ピエトロ・マルチェッロ
脚本/マルリツィオ・ブラウッチ
原作/「マーティン・イーデン」ジャック・ロンドン(白水社刊)
出演/ルカ・マリネッリ、ジェシカ・クレッシー、デニーズ・サルディスコ、ヴィンチェンツォ・ネモラート、カルロ・チェッキ
2019年/イタリア=フランス=ドイツ/イタリア語・フランス語/129分/カラー・モノクロ/ビスタ/5.1ch/字幕:岡本太郎

日本公開/2020年9月18日(金)よりシネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
配給/ミモザフィルムズ
後援/イタリア大使館、イタリア文化会館、在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本
©2019 AVVENTUROSA – IBC MOVIE- SHELLAC SUD -BR -ARTE