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2020.07.16 11:00

ライブでは常時着席・応援禁止『LETO -レト-』本編冒頭シーンが解禁!斎藤工ら各界の著名人より絶賛コメントも到着

  • Fan's Voice Staff

第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、カンヌ・サウンドトラック賞最優秀作曲家賞を受賞した『LETO -レト-』の本編冒頭シーンの映像が解禁!各界の著名人より絶賛コメントも到着しました。

若い女性たちがライブ会場に潜入する場面から始まる本編。「いくぞ」の掛け声とともにリハーサルの音が漏れ聴こえてくる流れは、物語の始まりを感じさせます。さらに、彼女たちを追っていく長回しのカメラはライブの臨場感が伝わるだけでなく、徐々に大きくなっていく音楽、まばゆいスポットライト、ロックを打ち鳴らすギターボーカルという順に視覚と聴覚を刺激し、完全に映画の世界へと誘ってくれます。

ロックミュージックが響き渡る中、観客は静かに座ってライブ鑑賞をしている場面も。80年代前半当時のソ連は、ロックミュージックと西洋の影響に敵対的な情勢でありながらも、ロックミュージックに惹かれる若者たちも増えていった時代。その対立関係を象徴するように、刺激的な歌詞に険しい顔をしたり、音楽に乗せて体を揺らしている観客に注意するソ連当局者も映し出されています。

そんな情勢の中でロックの新しい波を取り入れようとした、音楽を愛してやまない彼らの純粋さ、無邪気さ、そして反逆への熱気に惹かれたというキリル・セレブレンニコフ監督。「自由が個人的な選択、可能な選択と考えている世代のために、この映画を作ります。私の目的はこの自由の価値を捉え、強調することなのです」と語っています。

また一足先に本作を観賞した各界の著名人より、絶賛コメントが以下の通り到着しています。

松尾レミ(GLIM SPANKY)
ロックスターとは?
大きな場所で沢山の観客を盛り上げる人をそう言うのかもしれないし、小さなバーで誰かの人生を歌で変えてしまう人をそう言うのかもしれない。私たちはいつだってロックを信じてきた。この映画は、それに憧れ表現すること、時代への葛藤、欲望、音楽への愛が入り混じる若者達への映画だと感じる。モノクロとカラー、フィクションとノンフィクションが混ざり合う壮大なMVでもあり、ドキュメントでもあり、青春の儚さに胸が締め付けられた。

斎藤工(俳優・フィルムメーカー)
モノクロでお洒落にMV風に
時折り文字や色を付けたり、、
それらに引っかかってしまっているのも束の間
気がつくとその作為的な画の奥行き
選曲やその表現方法に感覚が網羅されて行く
このロシアのお洒落青春音楽映画は
新たな映画様式を打ち出してしまったのかも知れない

監督のキリル・セレブレンニコフが
次作タルコフスキーの自伝のメガホンを撮ると言うのも大いに頷けるし期待しかない

劇中Iggy Popの「The Passenger」の描写とか最高過ぎた
このご時世に
劇場体感の喜びを味わえる意義のある一作

鹿野淳(音楽ジャーナリスト/VIVA LA ROCKプロデューサー)
安直だけど効果的な宣伝文句として言えば、「この映画は北側のトレイン・スポッティングであり、イアン・カーティスの物語である」。
いつだって敗北の中にある品や誇りこそが美しい、それを教えてくれる新しいロック映画。

IMALU(タレント)
80年代ロシアのアングラロック。また新しい音楽に出会えました!
モノクロに映るシーンから想像してしまう、あの若者たちが集まるビーチやお家やライブはどんな景色だったんだろう…!

Rei(シンガー・ソングライター/ギタリスト)
恋とロックンロール。憧れと反骨。自分たちの表現を模索する彼らのPUREな姿に刺激されて、ついついわたしも曲を書いてしまいました。

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『LETO -レト-』(原題:LETO)

ときは1980年代前半。西側諸国(資本主義諸国)の文化は禁忌とされていたソ連時代のレニングラードでは、L・ツェッペリンやT・レックスなど西側のロックスターの影響を受けたアンダーグラウンド・ロックが花開こうとしていた。その最前線で人気を博していたバンド「ズーパーク」のリーダーであるマイク(ローマン・ビールィク)のもとにある日、ロックスターを夢見るヴィクトル(ユ・テオ)が訪ねてくる。彼の才能を見出したマイクは、共に音楽活動を行うようになるが、その一方で、マイクの妻ナターシャ(イリーナ・ストラシェンバウム)とヴィクトルの間には淡い恋心が芽生え始めていた……。

『LETO -レト-』プレイリスト
※劇中歌唱はカヴァーとなります
「Dryan (You’re Trash)」 ズーパーク
「Broken-Hearted blues」 T・レックス
「LETO(The Summer)」ズーパーク
「Moi Druzya (My friends)」 キノ
「Bezdelnik」キノ
「サイコ・キラー」トーキング・ヘッズ
「Aluminievie Ogurtsy (Aluminium Cucumbers) 」 キノ
「Moya Sladkaya N(My Sweet N)」ズーパーク
「Moye Nastroiniye(My Mood)」 キノ
「Vosmiklassnitsa (Eighth Grade Girl)」キノ
「I am Waiting for the Man」 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド
「パッセンジャー」 イギー・ポップ
「チルドレン・オブ・ザ・レボリューション」 T・レックス
「20センチュリー・ボーイ」 T・レックス
「Zvezda Rock-n-Rolla(Rock ‘n’ Roll Star)」 ズーパーク
「Kogda-to ty bil bitnikom (Once You Were a Bitnik)」 キノ
「パーフェクト・デイ」 ルー・リード
「アッシェズ・トゥ・アッシェズ」 デヴィッド・ボウイ
「Vremya Yest, A Deneg Net(Got Time,No Money)」キノ
「Na Kukhne (In the Kitchen)」 キノ
「すべての若き野郎ども(All the Young Dudes)」 モット・ザ・フープル
「6утра(6 A.M.)」ズーパーク
「Derevo (The Tree)」キノ
「Konchitsya Leto(Summer will End)」キノ(エンドロール曲)

監督/キリル・セレブレンニコフ
出演/ユ・テオ、イリーナ・ストラシェンバウム、ローマン・ビールィク
2018/ロシア・フランス/スコープサイズ/129分/モノクロ・カラー/英語・ロシア語/DCP/5.1ch/日本語字幕:神田直美/原語監修:松澤暢子/英題:LETO(The Summer) 

日本公開/2020年7月24日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給/キノフィルムズ/木下グループ
後援/駐日ロシア連邦大使館、ロシア連邦文化協力庁、ロシア文化フェスティバル組織委員会
公式サイト
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