News

2020.07.09 15:00

『LETO -レト-』イギー・ポップの名曲をバスで歌う本編シーンが解禁!音楽業界の著名人より絶賛コメントも続々到着

  • Fan's Voice Staff

第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、カンヌ・サウンドトラック賞最優秀作曲家賞を受賞した『LETO -レト-』のユニークな本編シーン映像が解禁!音楽業界で活躍する著名人より絶賛コメントも到着しました。

本編映像は、イギー・ポップの名曲「ザ・パッセンジャー」をバスの乗客たちが歌うシーン。映像と音楽に合わせて、遊び心満載のポップなアニメーションが施されています。ロケットやヘルメット、惑星や人工衛星などが散りばめられた、宇宙をイメージしたようなその空間は、規制にがんじがらめになった80年代当時のソ連の息苦しさを象徴しているかのよう。そんなバスから降り損ねたヴィクトル(ユ・テオ)は、天井から抜け出して自由を求めるように、宇宙服を脱ぎ捨てて手探りで進んでいきます。

シーンに合わせて歌い手が入れ替わる様子はまるでミュージカルのようでもあり、ポップなアニメーションが施された映像演出はまるでミュージックビデオのようです。モノクロの実物世界にアニメーションが施された映像は、斬新かつユニークで、どこか懐かしさもある、不思議な感覚をもたらしてくれるます。

音楽業界で活躍する著名人から届いた、音楽愛あふれる絶賛コメントは以下の通り(敬称略・順不同)。

KUMI(LOVE PSYCHEDELICO)
私達の日々はこんなにもドラマチックだ。
どこからどこへ向かうでなく、わけなどなく全ての瞬間が愛に満ちている。
世界のきらめきに人の心の揺らめきが光と影を与えて音楽が生まれる。
美しい映画だった。

チバユウスケ(The Birthday)
モノクロームの中のカラフルな世界
カラーの中のモノクロームの世界
どちらもロックンロールだと思う

中川敬(ミュージシャン/ソウル・フラワー・ユニオン)
80年代ソ連の伝説的ロック・バンドKINOのヴィクトル・ツォイの成長を描きながら、文化統制下のアンダーグラウンド・ロック・シーンに西側のロックが蠢き、自由への希求が瑞々しく息吹く。モノクロとカラーを行き交うスクラッチされる映像に、現代ロシア社会の暗喩が宿る。

直枝政広(カーネーション/Soggy Cheerios)
手描きのポスターや歌詞を写したノートに宿る抑えきれない英米ロックへの思いに心を打たれた。揺れる心理をさざなみのように描きつつも、メタなコミック感をコラージュするやんちゃなセンスと純真な音楽が秀逸。

野宮真貴(ミュージシャン)
人は歌い、恋をし、踊り、祈り、自由と希望と求めた…『LETO』はロシアの”Summer of love”。美しくてチャーミングでエネルギーに満ちた、この夏いちばんのサプライズ。

==

『LETO -レト-』(原題:LETO)

ときは1980年代前半。西側諸国(資本主義諸国)の文化は禁忌とされていたソ連時代のレニングラードでは、L・ツェッペリンやT・レックスなど西側のロックスターの影響を受けたアンダーグラウンド・ロックが花開こうとしていた。その最前線で人気を博していたバンド「ズーパーク」のリーダーであるマイク(ローマン・ビールィク)のもとにある日、ロックスターを夢見るヴィクトル(ユ・テオ)が訪ねてくる。彼の才能を見出したマイクは、共に音楽活動を行うようになるが、その一方で、マイクの妻ナターシャ(イリーナ・ストラシェンバウム)とヴィクトルの間には淡い恋心が芽生え始めていた……。

『LETO -レト-』プレイリスト
※劇中歌唱はカヴァーとなります
「Dryan (You’re Trash)」 ズーパーク
「Broken-Hearted blues」 T・レックス
「LETO(The Summer)」ズーパーク
「Moi Druzya (My friends)」 キノ
「Bezdelnik」キノ
「サイコ・キラー」トーキング・ヘッズ
「Aluminievie Ogurtsy (Aluminium Cucumbers) 」 キノ
「Moya Sladkaya N(My Sweet N)」ズーパーク
「Moye Nastroiniye(My Mood)」 キノ
「Vosmiklassnitsa (Eighth Grade Girl)」キノ
「I am Waiting for the Man」 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド
「パッセンジャー」 イギー・ポップ
「チルドレン・オブ・ザ・レボリューション」 T・レックス
「20センチュリー・ボーイ」 T・レックス
「Zvezda Rock-n-Rolla(Rock ‘n’ Roll Star)」 ズーパーク
「Kogda-to ty bil bitnikom (Once You Were a Bitnik)」 キノ
「パーフェクト・デイ」 ルー・リード
「アッシェズ・トゥ・アッシェズ」 デヴィッド・ボウイ
「Vremya Yest, A Deneg Net(Got Time,No Money)」キノ
「Na Kukhne (In the Kitchen)」 キノ
「すべての若き野郎ども(All the Young Dudes)」 モット・ザ・フープル
「6утра(6 A.M.)」ズーパーク
「Derevo (The Tree)」キノ
「Konchitsya Leto(Summer will End)」キノ(エンドロール曲)

監督/キリル・セレブレンニコフ
出演/ユ・テオ、イリーナ・ストラシェンバウム、ローマン・ビールィク
2018/ロシア・フランス/スコープサイズ/129分/モノクロ・カラー/英語・ロシア語/DCP/5.1ch/日本語字幕:神田直美/原語監修:松澤暢子/英題:LETO(The Summer) 

日本公開/2020年7月24日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給/キノフィルムズ/木下グループ
後援/駐日ロシア連邦大使館、ロシア連邦文化協力庁、ロシア文化フェスティバル組織委員会
公式サイト
© HYPE FILM, 2018

あまりにも愛おしすぎる異次元のロック映画。違う惑星のようなソ連のロックコミュニティの、実話とフィクションが入り乱れる手法的にも斬新な物語は、マーク・ボラン、デヴィット・ボウイなどが全く違うオーラで輝き出す。忘れてたロックの本当のしなやかさ、美しさを思い出し、欧米のロック映画をはるかに凌ぐ感慨をもたらす。