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2020.05.29 11:00

『鵞鳥湖の夜』グイ・ルンメイより日本のファンへメッセージ動画が到着

  • Fan's Voice Staff

中国の気鋭監督ディアオ・イーナンの5年ぶりとなる新作『鵞鳥湖(がちょうこ)の夜』に出演している女優グイ・ルンメイより、日本のファンへ向けてメッセージが到着しました。

メッセージでグイ・ルンメイは、初主演作『藍色夏恋』が日本で初めて公開された時に、あたたかく迎え入れられたことに感謝を伝えながら、約20年という時を経て、全く異なる役柄を演じた自身の成長を観てほしいと語っています。またコロナ禍の日本へ向けて、「一刻も早く平穏な時が訪れることを願っています。劇場へ行く際はマスクを着用のうえ、映画を存分に楽しんでださい」と添えています。

『薄氷の殺人』でベルリン国際映画祭金熊賞、銀熊賞(男優賞)をW受賞したディアオ・イーナン監督は、本作で、中国の知られざるアンダーグランドの犯罪や社会の底辺で生きる人間たちの現実を、魅惑的な闇と色彩が渦巻く鮮烈なビジュアルであぶり出しました。孤独なアウトサイダーである主人公の男女、警察の捜索チーム、バイク窃盗団のギャングの行動が交錯していくストーリー展開は、フラッシュバックを導入した幻惑的な語り口、湖や雨などの“水”をフィーチャーしたロケーション、ダイナミックで切れ味鋭いアクション・シークエンスと相まり、とてつもなく濃密なサスペンス、エモーションを創出しています。1940年~50年のハリウッドのフィルムノワールに精通し、シャープでモダンな独自の感性を持ち合わせた同監督の革新的な演出スタイルに、驚嘆せずにいられません。

第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された本作は、ポン・ジュノ監督作品『パラサイト 半地下の家族』と並び、アジア発の衝撃として絶賛を博しました。アジア映画批評家協会賞(Asian Film Critics Association Awards)では、『パラサイト』やワン・シャオシュアイ監督『在りし日の歌』などを抑えて、最優秀監督賞を受賞しています。

主人公チョウにはジャッキー・チェンと共演した歴史大作『1911』のフー・ゴーを迎え、『薄氷の殺人』で主演を務めたグイ・ルンメイとリャオ・ファンが再共演を果たしています。

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『鵞鳥湖の夜』(英題:The Wild Goose Lake)

2012年、中国南部。再開発から取り残された鵞鳥湖の周辺地域は、ギャングたちの縄張り争いが激化していた。刑務所を出所して古巣のバイク窃盗団に舞い戻った裏社会の男チョウは、対立する猫目・猫耳兄弟たちとの揉め事に巻き込まれ、逃走中に誤って警官を射殺してしまう。たちまち全国に指名手配され、警察の包囲網に追いつめられたチョウは、自らに懸けられた報奨金30万元を妻と幼い息子に残そうと画策する。そんなチョウの前に現れたのは、妻の代理としてやってきたアイアイという見知らぬ女。寂れたリゾート地の鵞鳥湖で水浴嬢、すなわち水辺の娼婦として生きているアイアイと行動を共にするチョウだったが、警察や報奨金の強奪を狙う窃盗団に行く手を阻まれ、後戻りのできない袋小路に迷い込んでいくのだった……。

監督・脚本/ディアオ・イーナン
撮影/トン・ジンソン
照明/ウォン・チーミン
美術/リュウ・チアン
出演/フー・ゴー、グイ・ルンメイ、リャオ・ファン、レジーナ・ワン
2019年/中国・フランス合作/111分/ビスタサイズ/原題:南方車站的聚会/PG-12

日本公開/近日公開
配給/ブロードメディア・スタジオ
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