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2020.05.25 11:00

フランソワ・オゾン最新作『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』7月17日公開決定!日本版メインビジュアル&予告編が解禁

  • Fan's Voice Staff

ベルリン国際映画祭 銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞したフランソワ・オゾン監督最新作『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』が、7月17日(金)に全国公開されることが決定!日本版メインビジュアルと予告編が解禁されました。

フランスでは今現在も裁判が進行中の「プレナ神父事件」は、一人の勇気ある告発者から端を発した、神父による児童への性的虐待事件です。結果的に80人以上もの被害者が名乗りをあげ、プレナ神父が教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性的暴力を働いていたという驚くべき事実が、白日の下にさらされました。

今やフランスを代表する名匠であるオゾンは本作で、これまでのスタイリッシュな映像と挑発的かつ幻惑的な作風を封印。子供時代の健やかであるべき日々を奪われた被害者たちの魂の慟哭に寄り添いながら、彼らが人間としての尊厳を取り戻す戦いを、緻密かつ緊張感の漂う演出で描き上げました。

証言や事実を忠実に再現しながらも、それを見つめるのは唯一無二の〈オゾン・アイ〉。最後に映し出される男たちの瞳の中に、オゾンからの鋭い問いかけと深いメッセージを見ることでしょう。

メインビジュアルでは、性的虐待をしていた事実が発覚したプレナ神父と、被害を受けたアレクサンドル(メルヴィル・プポー)が光の中で向き合い、その下では少年が何者かを見上げている構図から、忌まわしき過去に対峙する覚悟を思わせるデザインに。

予告編では、虐待のトラウマに苦しむ男たちが告発するまでの〈葛藤〉と、社会や家族との軋轢など告発したことによる〈代償〉、それでも告発によって確かに生まれた〈希望〉の断片が映し出されています。深いトラウマを抱え生きてきた男たちの、告発の行方とは──。

メルヴィル・プポー

出演は、グザヴィエ・ドラン監督『わたしはロランス』で圧倒的な存在感と美しさを発揮したメルヴィル・プポー、『ブラッディ・ミルク』でセザール賞を受賞したスワン・アルロー、ベネチア国際映画祭で監督賞を受賞した『ジュリアン』の父親役が記憶に新しい実力派のドゥニ・メノーシェ。

スワン・アルロー(左)

第69回ベルリン国際映画祭では銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞した『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』は、本国フランスで公開されるや、心を震わせるヒューマンドラマとして絶賛され、91万人を動員する大ヒットを記録。第25回リュミエール賞では5部門にノミネート、プポー、アルロー、メノーシェが3人揃ってノミネートされた第45回セザール賞では7部門8ノミネートを獲得し、アルローが助演男優賞を受賞しました。

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『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』(原題:Grâce à Dieu)

妻と子供たちと共にリヨンに住むアレクサンドルは、幼少期に自分を性的虐待したプレナ神父が、いまだ子供たちに聖書を教えていることを知り、家族を守るため過去の出来事の告発を決意する。最初は関りを拒んでいたフランソワ、長年一人で傷を抱えてきたエマニュエルら、同じく被害にあった男たちの輪が徐々に広がっていく。しかし、教会側はプレナの罪を認めつつも、責任は巧みにかわそうとする。アレクサンドルたちは信仰と告発の狭間で葛藤しながら、沈黙を破った代償──社会や家族との軋轢とも戦わなければならなかった。果たして、彼らが人生をかけた告発の行方は──?

監督・脚本/フランソワ・オゾン
出演/メルヴィル・プポー、ドゥニ・メノーシェ、スワン・アルロー、ジョジアーヌ・バラスコ、エレーヌ・ヴァンサン
2019年/フランス/2時間17分/カラー/ビスタ/5.1ch/日本語字幕:松浦美奈

日本公開/2020年7月17日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
提供/キノフィルムズ
配給/キノフィルムズ、東京テアトル
公式サイト
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