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2020.03.10 18:00

ゴールデングローブ主演女優賞受賞『フェアウェル』の新鋭オークワフィナに注目!

  • Fan's Voice Staff

ハリウッドからも注目される中国系アメリカ人監督ルル・ワンの実体験から生まれた、心温まる家族の感動物語『フェアウェル』に主演したオークワフィナ。本作で第77回ゴールデングローブ賞ミュージカル・コメディ部門で主演女優賞をアジア系女優として初受賞の歴史的快挙を成し遂げるなど、今最も注目される新進女優です。

ニューヨークのクイーンズで生まれ育った中国系アメリカ人オークワフィナ(本名:ノラ・ラム)は、ティモシー・シャラメやアンセル・エルゴードの出身校としても知られるアート系の名門ラガーディア高校を卒業。そんなオークワフィナが、初めて注目されたのは2012年。You Tubeに投稿したユーモラスな動画『My Vag』が話題となり、さまざまなメディアに取り上げられました(そして、当時の職場をクビに)。

2018年に出演した『クレイジーリッチ!』の大ヒットに続き、2019年にはハリウッド大作『ジュマンジ/ネクスト・レベル』に出演したことによって、アカデミー賞プレゼンターも務め、米Time誌の“次世代の100人”の「提唱者」部門にも選ばれました。

一気にスターとなったオークワフィナが新作に選んだのが、気鋭の映画会社A24が米国配給する『フェアウェル』です。ニューヨークで暮らす中国系移民のビリーは、中国に住む仲の良い祖母が重病に侵されていることを知り、祖母の元を訪れます。家族は、優しさから病状を祖母に伝えないことを決めますが……。監督ルル・ワンの祖母にまつわる実話を元に生まれたこの映画は、オークワフィナ以外はほとんど無名俳優、さらには大半が中国語の作品ながら、米国でも大ヒットを記録。賞レースで存在感を発揮しました。

実はオークワフィナ自身も、ルル・ワン監督と同じように祖母に育てられたそう。その経験により、主人公ビリーの中国系アメリカ人としての経験と祖母への愛情が始めから理解できたとオークワフィナは語っています。ワン監督は、たまたま映画キャリアがブレイクする以前のオークワフィナをオーディションテープで見て、ビリー役は彼女のものだと確信したそう。「オークワフィナは完全にアメリカ人ですが、少し中国語も知っています。彼女はとても愉快な人ですが、繊細な感情も持っている。ビリーを私に寄せずに、彼女自身を投影し、オリジナルな人物像を作り出してくれたこと本当にうれしく思っています」とコメントしています。

オークワフィナは今作の出演に関して「こんな役は一度も演じたことがないし、自分にできるかどうかも本当にわからなかった。自分のおばあちゃんがもし死にそうだったら?そのことをおばあちゃんに話せないとしたら?私はどんな行動をする?と自問自答しました」と、ビリー役の難しさを語っています。「アメリカ人であることと中国人であること、悲しみと祝い事、自分の思いを告げることと何もしないでいること、ビリーはいつも二つの世界を行き来しながら立ち往生してしまう。本当に興味深い探求になりました」と、自らと重ねながら役を掴んでいった体験を語っています。

ゴールデングローブ賞の受賞時のスピーチでは「我らの素晴らしい監督、ルル・ワン。 あなたがくれたこの一生涯のチャンスの中で、多くの事を教わったわ。あなたと一緒にこのストーリーを作り上げたことは、凄い経験だと思う」とルル・ワン監督を称賛しました。

MCUの新作『シャン・チー&ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス』への出演が決まっているオークワフィナ。今後の活躍からも目が離せません!

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『フェアウェル』(原題:The Farewell)

ニューヨークに暮らすビリーと家族は、ガンで余命3ヶ月と宣告された祖母ナイナイに最後に会うために中国へ帰郷する。家族は、病のことを本人に悟られないように、集まる口実として、いとこの結婚式をでっちあげる。ちゃんと真実を伝えるべきだと訴えるビリーと、悲しませたくないと反対する家族。葛藤の中で過ごす数日間、うまくいかない人生に悩んでいたビリーは、明るく愛情深いナイナイから生きる力を受け取っていく。ついに訪れた帰国の朝、彼女たちが辿り着いた答えとは──?

監督・脚本/ルル・ワン
出演/オークワフィナ、ツィ・マー、ダイアナ・リン、チャオ・シュウチェン
2019/カラー/5.1ch/アメリカ・中国/スコープ/100分/字幕翻訳:稲田嵯裕里

日本公開/2020年4月10日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
配給/ショウゲート
公式サイト
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