『黒い司法 0%からの奇跡』で注目!新時代の名手デスティン・ダニエル・クレットン監督とは
- Fan's Voice Staff
冤罪の死刑囚たちのために闘う弁護士ブライアン・スティーブンソンが書いたベストセラーの回顧録「黒い司法 黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う」を基に、デスティン・ダニエル・クレットン監督が映画化した『黒い司法 0%からの奇跡』は、米国の司法制度の暗部に鋭く切り込んだ社会派サスペンス・ドラマです。
黒人への差別が根強い1980年代アラバマ州、犯してもいない罪で死刑宣告された黒人の被告人ウォルターを助けるため、新人弁護士ブライアンは無罪を勝ち取るべく立ち上がります。しかし、仕組まれた証言、白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の差別と不正がブライアンの前に立ちはだかります。果たしてブライアンは、最後の希望となり、彼らを救うことができるのか──?
主演を務めるのは、『クリード』シリーズや『ブラックパンサー』などで知られるマイケル・B・ジョーダン。絶望の淵に立つ人々に寄り添いながら、不利な司法システムの中で闘う気骨ある若き弁護士ブライアンを熱演していますが、そんなジョーダンは、監督のデスティン・ダニエル・クレットンに関して「彼は物語やキャラクターのために正しいと感じることを貫く。だから本作にはぴったりの監督だ」とコメント。また、ブライアンと同じ法律事務所で働く女性エバを演じたオスカー女優ブリー・ラーソンは、「デスティンのことは兄弟のように感じているの。彼に出演してほしいと言われる限りは必ず出演する」と絶大なる信頼を寄せています。
若き演技派たちから支持されるクレットン監督は、まさに今をときめく気鋭監督。2008年に監督・脚本・製作・編集を務めた短編映画『Short Term 12』で、サンダンス映画祭グランプリ(審査員大賞短編映画)を受賞。それを基に長編映画化した『ショート・ターム』(13年)は、本作でもタッグを組むブリー・ラーソンやラミ・マレックなど錚々たる若手実力派が出演。SXSW映画祭での審査員大賞と観客賞をはじめ、数多くの映画祭・批評家協会の賞を受賞しました。ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーに載ったジャネット・ウォールズの回顧録を基にした『ガラスの城の約束』は、本作の共同脚本家であるアンドリュー・ランハムや、製作のギル・ ネッター、主演のブリー・ラーソンらとコラボレーションした意欲作です。
また今後、MCU初のアジア系ヒーローが主役の『Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings』の監督や、読売新聞に外国人記者として勤務した経験を元に東京のアンダーグランドを描いたジェイク・エーデルスタインの著書「トウキョウ・バイス:アメリカ人記者の警察回り体験記」をアンセル・エルゴート主演で描くTVシリーズの監督にも抜擢されています。
クレットン監督は本作を映画化したいと思った理由をこう語っています。「人生の厳しさ、社会の機能がいかに崩壊しているかという現実、同時に希望というものをこのような形で語っている本に今まで出会ったことがなかった。それにこの本のキャラクターはユーモアがあり人間らしく、誰もが共感できる形で描かれている。僕はそれを映画で描いてみたかったんだ」。さらに「この映画のメッセージは、ブライアン・スティーブンソンが伝えてきたメッセージそのものだ。彼は、変えることは不可能だと思われたことを変えた人。僕はそこにとてもパワフルなものを感じた」とコメント。
一足先に公開された米国では批評家、観客からも絶大な支持を得ている本作。まさに必見です。
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『黒い司法 0%からの奇跡』(原題:Just Mercy)
監督/デスティン・ダニエル・クレットン
脚本/デスティン・ダニエル・クレットン/アンドリュー・ランハム
原作/「黒い司法 黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う」ブライアン・スティーブンソン著/亜紀書房刊
出演/マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・フォックス、ブリー・ラーソン、ほか
日本公開/2020年2月28日(金)ロードショー!
配給/ワーナー・ブラザース映画
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