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2019.11.17 7:00

【ネタバレ無し感想・評価】『ブライトバーン/恐怖の拡散者』はゾッとするヒーローホラー映画!ジェームズ・ガン製作のジャンルミックス作にファン歓喜

  • Fan's Voice Staff

ジェームズ・ガンの下に“ファミリー”が結集して製作されたジャンルミックスの新感覚サスペンスホラー映画『ブライトバーン/恐怖の拡散者』。本記事では、10月30日(水)に開催された本作のFan’s Voice限定試写会に参加した日本のファンの感想とともに、見どころを紹介します。

カンザス州ブライトバーンの農場に暮らすトーリ(エリザベス・バンクス)は、赤ちゃんを切望していました。そんなある日、謎めいた赤ちゃんが到来し、突然その夢が実現します。聡明で才能にあふれ、好奇心旺盛な男の子ブランドンは、トーリと夫のカイル(デヴィッド・デンマン)にとってかけがえのない存在となります。

しかし、12歳になったブランドンの中に強烈な闇が現れ、カイルは息子に恐ろしい疑いを抱き始めます。やがてブランドンは、普通の人が持つことのない異常な力を発揮し始め、ブライトバーンの街中を恐怖に陥れていきます──。

マーベル・スタジオの大ヒット作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの監督、ジェームズ・ガンが製作を務めた本作には、ガンの“ファミリー”ともいえるスタッフ、キャストが結集しました。

監督に抜擢されたデヴィッド・ヤロヴェスキーは、ホラー映画『インバージョン』(15年、未公開)で長編監督デビューし、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のエンディング曲「ガーディアンズ・インフェルノ」のミュージックビデオの監督も務めた、ガンの友人です。映画以外でも、スティーヴ・アオキのミュージックビデオや、ジープ、レッドブルといった大手ブランドのCMやショートフィルムで活躍。大ヒット脱出ゲーム「Belko VR: An Escape Room Experiment」(17年)など、仮想現実体験デザインの鬼才としても名を馳せています。

デヴィッド・ヤロヴェスキー監督

脚本は、ジェームズ・ガンの弟ブライアン・ガンと、従兄弟のマーク・ガンが手掛けました。また、主役トーリを演じたエリザベス・バンクスは、ジェームズ・ガンの初監督作であるSFホラー『スリザー』(06年)の主演女優でした。

SF、サスペンス、ドラマなどの要素が入り交じるジャンルミックス作品に仕上がった『ブライトバーン/恐怖の拡散者』は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』以前に傑作ホラー作品を手掛けていたジェームズ・ガンの原点回帰となる新感覚サスペンスです。

主題歌には、全世界で注目されているアーティスト、ビリー・アイリッシュの「bad guy」が起用されるなど、音楽センスに定評のあるジェームズ・ガンのエッセンスが隅々に散りばめられたファン垂涎の一作です。

“邪悪なスーパーマン”が街を襲ったら?意表を突く展開がエキサイティング!

カンザスの農場に落ちてきた男の子の赤ちゃんは、スーパーパワーを持っていた。けれど、12歳になった少年は、その力で街中を恐怖に陥れる……。

DCコミックのスーパーヒーロー、スーパーマンの設定を下敷きに、「大いなる力には、大いなる責任が伴う」というヒーロー映画の倫理を見事に裏切って恐怖を増殖させる、意表を突くストーリーテリングとウィットに富んだ展開は、従来のホラーファンとスーパーヒーロー映画ファンの両方を満足させる新感覚ホラーです。

“実はホラー出身”のジェームズ・ガンの趣味炸裂!

デヴィッド・ヤロヴェスキー監督(中央)、ジェームズ・ガン(右)

MCU、DCという2つの巨大ユニバースを股にかけ、今ではアメコミ映画をけん引するスター監督となったジェームズ・ガンですが、キャリアをスタートさせたのは、B級ホラーを量産していたトロマ・エンターテインメント。SFホラー『スリザー』で監督デビューするなど、ホラー映画はまさに得意分野。そんなガンが、ハリウッドのメジャースタジオではなく、自らの製作会社トロール・コート・エンターテインメントで製作した渾身の一作です。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで、コメディを交えながら深みのある人間ドラマを展開したガンらしく、ホラー、コメディ、ヒーロー映画、家族ドラマと、彼の血や肉となっている要素がてんこ盛りです。

容赦ないグロ表現の振り切れ具合が気持ち良い!

ブランドンの母トーリ(エリザベス・バンクス)

“覚醒”してしまった愛する息子に戸惑う両親の葛藤など、誰もが感情移入できる人間ドラマや、スーパーヒーローの要素が入っているからといって、決して口当たりのいいヤワな表現に留まらないのが本作。グロテスクな描写もしっかり入っており、ホラー映画としても見応え十分の出来栄えです。

主役に抜擢された新進俳優ジェクソン・A・ダンの驚異の演技がスゴイ!

宇宙から落ちてきたスーパーパワーを持った邪悪な男の子ブランドン・ブレイヤーを演じているのは、ジャクソン・A・ダン。2003年生まれでブランドンの年齢にも近く、成績優秀な優等生であり内面には邪悪なものを抱えるブランドンの二面性を演じるのにふさわしい雰囲気と演技力を兼ね備えていました。母親役のエリザベス・バンクスは「彼は完全なブランドンです。とても魅力的で、誰でも彼を好きになる。でも同時に彼は冷たくて邪悪なものにもなれるのです」

ちなみにダンは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』に12歳の時のスコット・ラング/アントマンとして登場しています。現在15歳のジャクソンくん、さらなる活躍も間違いないでしょう!

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『ブライトバーン/恐怖の拡散者』(原題:Brightburn)

製作/ジェームズ・ガン
監督/デヴィッド・ヤロヴェスキー  
出演/エリザベス・バンクス、デヴィッド・デンマン、ジャクソン・A・ダン、他
映倫:PG12指定

日本公開/2019年11月15日(金)全国ロードショー
配給/Rakuten Distribution、東宝東和
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