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2019.05.28 12:00

ペネロペ・クルス&ハビエル・バルデムがアスガー・ファルハディ監督を語る!『誰もがそれを知っている』特別映像

  • Fan's Voice Staff

『別離』(12年)と『セールスマン』(17年)でアカデミー賞外国語映画賞を2度制覇したイランの名匠アスガー・ファルハディ監督を、最新作『誰もがそれを知っている』で主演を務めた“スペインで最も有名な夫婦”のペネロペ・クルスとハビエル・バルデムが語る特別映像が公開されました。

『誰もがそれを知っている』は、ファルハディ監督が母国イランを離れ、オールスペインロケに挑んだ野心作。15年前のスペイン旅行で目にした、壁に貼られた行方不明の子どもの写真に着想を得て以来、ずっと温め続けてきたストーリーを映画化。人間社会の裏に潜む普遍的なテーマを鋭く描き出す名匠が仕掛ける、家族の秘密と嘘をめぐる極上ヒューマン・サスペンスです。

本作の撮影が行われたのは、マドリッドの北50kmほどの場所にある15世紀の美しい宗教建築で知られるトレラグーナという村。映像では、のどかな葡萄畑や石畳の通り、かつて盛えた時代を感じさせる豪邸といった、スペインの田舎らしい情緒溢れる情景の中を、ファルハディ監督がカメラを抱え撮影している様子が捉えられています。

ファルハディ監督は、息つまるほどのスリリングなストーリー展開で観るものを夢中にさせる脚本と、演出の巧みさ、そして人間と社会を多面的に捉える確かな観察眼で評価されています。

「要求が多い監督だけど人との接し方が上手なの。だから彼に全力を尽くしたくなる。いつも具体的な例を出して意欲をかき立ててくれる。彼がドアを開けて目的地まで導いてくれる感覚よ」と、監督の人柄を説明するペネロペ・クルス。自然体ながら真剣に役柄について話し合っている様子からは、2人の間の信頼関係が伝わってきます。

前作『セールスマン』が外国語映画賞を獲得した2017年のアカデミー賞では、トランプ政権がイランを含むイスラム諸国からの入国制限命令を出したことに抗議して授賞式をボイコットしたことも大きく報じられたり、作風が緻密かつシリアスであることから、真面目で固いイメージが持たれがちなファルハディ監督。

しかし、実際の人物像はユーモラスな一面を持っているようで、ハビエル・バルデムは、「シリアスな映画だけど現場は笑いにあふれてた。すごく楽しかったよ。監督には笑わされたよ。ユーモアのセンスが抜群でね。言語が違うから通訳を介して話してたけど、言葉の壁を感じないほどさ」と振り返り、「僕たちは互いに理解し合えた。彼は何度も爆笑を誘って、今も顔を見ると吹き出しちゃうくらいだ」と、監督のユーモアを称えました。

映像では、教会の前の広場で親戚一同が集まる結婚式のシーンで、ペネロペが膝を叩いて大笑いしている姿や、パーティ会場でハビエルがノリノリでフラメンコ風のダンスを披露する姿、監督をキャストとスタッフが囲んで楽しそうに談笑する姿、特殊な撮影機材を身につけた監督がおどけて周囲の笑いをとる姿など、思わず仲間に入りたくなるようながオフショットも確認できます。

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『誰もがそれを知っている』(英題:Everybody Knows)

監督・脚本/アスガー・ファルハディ
出演/ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、リカルド・ダリン 
2018年/スペイン・フランス・イタリア/スペイン語/133分/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/日本語字幕:原田りえ

日本公開/2019年6月1日(土)Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
提供:バップ、ロングライド
配給:ロングライド
公式サイト
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