満場一致のパルムドール!ポン・ジュノ監督『パラサイト』受賞理由をカンヌ審査員長イニャリトゥが語る
- Fan's Voice Staff
第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の審査員長を務めたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが、授賞式後に開催された記者会見で、最高賞〈パルムドール〉に輝いたポン・ジュノ監督『パラサイト』(英題)の受賞理由を語りました。
格差が激しいといわれている韓国社会の闇を描いた『パラサイト』(英題)は、誰も定職につかず日々底辺の暮らしに甘んじているキム一家が、IT企業を経営する裕福な一家の家庭教師として長男が雇われたことをきっかけに、その一家に“侵食”していく……というストーリー。誰も観たことのない、想像を超える悲喜劇へと加速していきます。
授賞式後に審査員団が登壇した記者会見で、審査員長を務めたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが本作の受賞理由をコメント。「この映画で、私たちは予想のつかない展開を体験しました。『パラサイト』は、ユーモラスで優しく、何かを決めつけることなく現実の問題に直結していました。ローカルな映画でありながら、非常に国際的であり、“映画とは何か”という本質の理解によって、素晴らしく効果的に生み出されていました。私たちは観た瞬間からこの映画に魅了され、観た後も自分たちの中でどんどんと育っていきました。これが、私たちが満場一致でこの映画を選んだ理由です」と明かしました。
『パラサイト』(英題)はポン・ジュノにとって7本目の監督作。韓国映画史上初のパルムドール受賞という歴史的快挙を成し遂げました。
==
『PARASITE』(英題)
配給/ビターズ・エンド