アニエス・ヴァルダの遺作『ヴァルダ・バイ・アニエス』2019年12月公開決定!『ラ・ポワント・クールト』、『ダゲール街の人々』も同時公開
- Fan's Voice Staff
フランス映画界を代表する女性監督アニエス・ヴァルダの遺作『ヴァルダ・バイ・アニエス』(原題)が、2019年12月よりシアター・イメージフォーラム他で全国順次公開されることが決定しました。
本年2月のベルリン国際映画祭で本作が特別上映された際には、ヴァルダ本人も登壇し、90歳にしてますます創作意欲の衰えぬ、元気な姿を観客の前に見せていました。その直後、3月29日に亡くなったヴァルダの訃報には、マーティン・スコセッシ、マドンナ、アンジェリーナ・ジョリー、ギルレモ・デル・トロ、パティ・スミスなど、世界中の映画人やアーティストがこぞって追悼の意を表しました。
本作は、ヌーヴェル・ヴァーグ誕生を予見したと言われるヴァルダの長編劇映画デビュー作『ラ・ポワント・クールト』(55年)から、世界中の映画賞を席捲し昨秋日本でも公開された『顔たち、ところどころ』(17年)まで、半世紀以上に渡る創作活動を、彼女自身が情熱とユーモア溢れる口調で語りつくしながら、貴重な映像とともに綴る集大成的セルフ・ポートレイト。ヴァルダのフィルモグラフィーに触れたことのない観客をも魅了する、愛すべき一人の女性の人生の物語です。
今回の『ヴァルダ・バイ・アニエス』公開に際して、『ラ・ポワント・クールト』に加え、自身が事務所兼住居を構えるパリ14区の通りを点描したドキュメンタリーの代表作の一本『ダゲール街の人々』(75年)という、日本ではこれまで正式劇場公開されていない2作も、同時公開されます。
ヴァルダが愛した南フランスの都市セテのポワントクールト地区の海辺で、1954年8月、当時26歳のヴァルダを捉えた『ラ・ポワント・クールト』の撮影風景は、本日より開幕する第72回カンヌ国際映画祭のメインビジュアルに使用されています。
アニエス・ヴァルダ
1928年ベルギー生まれ。1954年『ラ・ポワント・クールト』で長編デビュー。アラン・レネらとともにヌーヴェルヴァーグ「左岸派」の代表的な映画作家と称されるようになる。1961年に『5時から7時までのクレオ』を発表した翌年、ジャック・ドゥミと結婚。『幸福』(65年)でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞。以後、独創的なドキュメンタリー作家として数々の作品を手掛ける。2015年には、オリヴェイラ、イーストウッドらに続き史上6人目となるカンヌ国際映画祭名誉パルム・ドールを受賞。『顔たち、ところどころ』(17年)ではアーティストのJRと共同で監督を務め、第70回カンヌ国際映画祭ルイユ・ドール(最優秀ドキュメンタリー賞)を受賞。2019年3月29日、パリの自宅にて死去。享年90歳。
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『ヴァルダ・バイ・アニエス』(原題)
日本公開/2019年12月、シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー!
配給/ザジフィルムズ