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2019.04.25 12:00

ジュリア・ロバーツを魅了した『ベン・イズ・バック』の神脚本の創作秘話とは?

  • Fan's Voice Staff

息子を全力で守ろうとする母の決して諦めない愛と、家族の絆をサスペンスフルに描く“衝撃と感動”の物語『ベン・イズ・バック』。アカデミー賞主演女優賞受賞のジュリア・ロバーツ主演、若手実力派No.1俳優ルーカス・ヘッジズが共演する話題作が、いよいよ5月24日(金)より全国公開されます。

クリスマス・イヴの朝、19歳のベン(ルーカス・ヘッジズ)は薬物依存症の治療施設を抜け出し、実家に突然戻り、家族を驚かせます。久しぶりの再会に母ホリー(ジュリア・ロバーツ)は喜び、温かく迎え入れますが、一方、疑い深い妹アイヴィーと継父のニールは、過去の経緯から、ベンが何か問題を起こして自分たちの生活を脅かすのではと不安に駆られます。ベンは、母ホリーの監視下にいることを条件に、一日だけ家族と一緒に過ごすことを許されますが、一家が教会でのクリスマスの催しから戻ると、家の中が荒らされ、愛犬が消えていました。昔の仲間の仕業だと直感的に感じ取り、愛犬を取り戻そうと夜の街に飛び出すベンと、それを追うホリー。ベンが過去を清算しようとする中で、息子の人生を食い荒らす恐ろしい事実を知るホリーは、ベンを救うことが出来るのは自分だけであることに気づき、全力で守ることを決意しますが……。

本作で監督・製作・脚本を担当したのは、日本でも大ヒットした名作『ギルバート・グレイプ』(93年)で自身の小説を脚色、『アバウト・ア・ボーイ』(02年)では第75回アカデミー賞脚色賞にノミネートされた、キャリア35年を誇るベテラン脚本家のピーター・ヘッジズです。

ピーター・ヘッジズ(左)とルーカス・ヘッジズ

ピーターは幼少期よりアルコール依存や薬物依存を抱えた家族や親戚をもった経験があり、その辛い体験から、”家族の中に一人でも苦しむ者がいれば、どれだけ家族全員に影響を及ぼすか”を掘り下げる物語を描くことを決意。効果的な脚色を模索し「回復途上の若者が時期尚早なのに戻ってきたら、一体どんなことが起きるだろうかと考えました。ごく普通の家族の、ある特別な1日という視点から問題にアプローチしてみると、ストーリーはより興味深くなりました」。24時間に起こる物語として描くことで、次々に波乱が連鎖する、手に汗握る脚本を書き上げました。

「むしろストーリーの方が、私に語りかけているようだった。書いている間は、かなり神経が高ぶっていた。そんなことはめったにないのだけれど、とにかく早く仕上げたかったね」というピーターは、初稿は6週間足らずという猛スピードで執筆したそう。

こうして完成した脚本は、映画界を代表する超大物たちに強烈な印象を与えました。

元ブエナ・ビスタ・モーション・ピクチャーズ・グループ社長で、退社後は『クレイジー・リッチ!』などの大ヒット作を製作しているニーナ・ジェイコブソンは、脚本を受け取って90分も経たないうちにピーターへ電話し、「読み出したら止まらない脚本って、このことよね。絶対、私が製作する」と即決。

第87回アカデミー賞作品賞ノミネートの『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』を手がけた、ブラック・ベア・ピクチャーズ社長兼CEOのテディ・シュウォーツマンも「私たちはこの脚本にすっかり心を奪われ、読んだ翌日にオファーをした。これは単に、『二人の映画スターをどうやって絡ませ、世の中の興味を惹きつける?』というような映画ではないことがよく分かった。確実に製作できるように迅速に資金繰りの目処を立て、関係者全員との契約をまとめ、映画を固めていった」と、一気に撮影開始まで推し進めたことを明かしています。

「この物語には、とても胸を打たれた。依存症が様々な形で家族に影響を与えるということがよく伝わってきたわ」と語るジュリア・ロバーツは、脚本を初めて読んだ後すぐに、家族休暇を返上してヘッジズ監督の自宅にて面談。脚本にいかなる変更も要求せずに出演を決めました。

実の父親であるピーターの映画には絶対に出ないと決めていたというルーカス・ヘッジズは、「脚本を読み、本当に圧倒されたんだ。後になって、父は僕を念頭に置いて書いたと知らされた」と、その決心を覆したとのこと。

ピーター・ヘッジズが書き上げたこの”神脚本”に、ハリウッドの第一線で活躍する大物たちが魅了され、集結。ただのよくある”薬物依存症を抱える家族の物語”では終わらせない、35年間におよぶピーターの映画人としてのキャリア集大成とも言える物語『ベン・イズ・バック』は5月24日公開です。

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『ベン・イズ・バック』(原題:Ben Is Back)

クリスマス・イヴの朝、19歳のベンは実家に突然戻り家族を驚かせる。薬物依存症の治療施設を抜け出し帰ってきたのだ。久しぶりの再会に母ホリーは喜び、温かく迎え入れた。一方、疑い深い妹アイヴィーと良識ある継父のニールは、過去の経緯から、ベンが何か問題を起こして自分たちの生活を脅かすのではと不安に駆られる。両親はベンに、24時間のホリーの監視を条件に、一日だけ家族と一緒に過ごすことを許した。その夜、一家が教会でのクリスマスの催しから戻ると、家の中が荒らされ、愛犬が消えていた。これはベンの過去の報いに違いない。誰か分からないが昔の仲間の仕業だ。凍てつくような夜、ベンは犬を取り戻しに飛び出す。それを追うホリー。ベンが過去を清算しようとする中で、息子の人生を食い荒らす恐ろしい事実を知るホリーは、ベンを救うことが出来るのは自分だけであることに気づき、全力で守ることを決意する。だがベンはホリーの前から姿を消してしまう…。

監督・製作・脚本/ピーター・ヘッジズ
キャスト/ジュリア・ロバーツ、ルーカス・ヘッジズ、キャスリン・ニュートン、コートニー・B・ヴァンス
全米公開/2018年12月7日 

日本公開/2019年5月24日(金)TOHOシネマズ シャンテほか 全国ロードショー!
提供/カルチュア・パブリッシャーズ、東宝東和、テレビ東京
配給/東和ピクチャーズ
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