カンヌ国際映画祭2019「監督週間」ラインナップ発表!三池崇史監督も2年ぶりに参戦
- Atsuko Tatsuta
5月14日(火)に開幕する第72回カンヌ国際映画祭の併設部門としてフランス監督協会が主催する第51回「監督週間」のラインナップが発表されました。
若手や新進監督を中心に選出されることが多い「監督週間」ですが、『立ち去った女』でベネチア国際映画祭最高賞の金獅子賞を受賞している、フィリピンを代表する大物監督ラヴ・ディアスや、フランスの気鋭監督ベルトラン・ボネロらの新作もラインナップされています。
長編監督デビュー作『ウィッチ』が2015年のサンダンス映画祭で喝采を浴びた、ロバート・エガース監督の新作『The Lighthouse』にも注目。カンヌ本戦のコンペティション部門入りも有力視されていた本作は、ロバート・パティンソンとウィレム・デフォーを主演に迎え、35mmモノクロ撮影されたファンタジーホラーです。『ウィッチ』に続き、アメリカの新進映画会社A24が配給。
Robert Eggers’ THE LIGHTHOUSE 🔆 #Cannes2019 #DirectorsFortnight pic.twitter.com/xpXfHg0uhd
— A24 (@A24) 2019年4月23日
日本からは鬼才、三池崇史監督の『初恋』が選出。カンヌには『無限の住人』(17年)以来2年ぶり、「監督週間」には『極道大戦争』(15年)以来4年ぶりとなります。バイオレントな作品がカンヌでも人気の高い三池監督の新境地に期待したいところです。短・中編部門では、吉開菜央監督の『Grand Bouquet』が選出されています。
さらに短・中編部門には、『君の名前で僕を呼んで』や『サスペリア』のルカ・グァダニーノの名前が。ジュリアン・ムーア、ミア・ゴス、キキ・レイン、アルバ・ロルヴァケル、カイル・マクラクランという超豪華キャストが集結した35分の中編映画『The Staggering Girl』が初公開されます。
5月15日(水)から開催される「監督週間」の会期中、先述のルカ・グァダニーノ監督新作に加え、ロバート・ロドリゲス監督による低予算スリラー『Red 11』のスペシャル・スクリーニングが実施されます。また既に発表されているように、オリジナル版『ハロウィン』(78年)などで知られるホラー映画の巨匠ジョン・カーペンターに対し、功労賞「黄金の馬車賞」授賞式が行われる予定です。
長編部門
※()内は英題
『Le Daim (Deerskin)』Quentin Dupieux監督
フランス/ワールドプレミア/オープニング作品
『Alice et le Maire (Alice and the Mayor)』Nicolas Pariser監督
フランス/ワールドプレミア
『And Then We Danced』Levan Akin監督
スウェーデン、ジョージア/ワールドプレミア
『Ang Hupa (The Halt)』ラヴ・ディアス監督
フィリピン、中国/ワールドプレミア
『Canción sin nombre (Song Without a Name)』Melina León監督
ペルー、スイス/ワールドプレミア/初監督作品
『Ghost Tropic』Bas Devos 監督
ベルギー/ワールドプレミア
『Give Me Liberty』Kirill Mikhanovsky監督
アメリカ/ワールドプレミア(完成版)
『初恋 (First Love)』三池崇史監督
日本、イギリス/ワールドプレミア
『Huo zhe chang zhe (To Live to Sing)』Johnny Ma監督
中国、フランス/ワールドプレミア
『Koirat eivät käytä housuja (Dogs Don’t Wear Pants)』Jukka-Pekka Valkeapää監督
フィンランド、ラトビア/ワールドプレミア
『The Lighthouse』ロバート・エガース監督
カナダ、アメリカ/ワールドプレミア
『Lillian』Andreas Horwath監督
オーストリア/ワールドプレミア/初監督作品
『Oleg』Juris Kursietis監督
ラトビア、ベルギー、リトアニア、フランス/ワールドプレミア
『On va tout péter (Blow It to Bits)』Lech Kowalski監督
フランス/ワールドプレミア/ドキュメンタリー
『Les Particules』Blaise Harrison監督
スイス、フランス/ワールドプレミア/初監督作品
『Parwareshgah (The Orphanage)』Shahrbanoo Sadat監督
デンマーク、アフガニスタン、フランス/ワールドプレミア
『Perdrix(仮題)』Erwan Le Duc監督
フランス/ワールドプレミア/初監督作品
『Por el dinero (For the Money)』Alejo Moguillansky監督
アルゼンチン/ワールドプレミア
『Sem seu sangue (Sick Sick Sick)』Alice Furtado監督
ブラジル、オランダ、フランス/ワールドプレミア/初監督作品
『Tlamess』Ala Eddine Slim監督
チュニジア、フランス/ワールドプレミア
『Une fille facile (An Easy Girl)』レベッカ・ズロトヴスキ監督
フランス/ワールドプレミア
『Wounds』Babak Anvari監督
アメリカ/インターナショナルプレミア
『Zombi Child』ベルトラン・ボネロ監督
フランス/ワールドプレミア
『Yves』Benoît Forgeard監督
フランス/ワールドプレミア/クロージング作品
短・中編部門
『Deux sœurs qui ne sont pas sœurs (Two Sisters Who Are Not Sisters)』Beatrice Gibson監督
イギリス、ドイツ、カナダ、フランス/ワールドプレミア
『Les Extraordinaires Mésaventures de la jeune fille de pierre (The Marvelous Misadventures of the Stone Lady)』Gabriel Abrantes監督
フランス、ポルトガル/ワールドプレミア
『Grand Bouquet』吉開菜央監督
日本/ワールドプレミア
『HãY TỉNH THứC Và SẵN SàNG (Stay Awake, Be Ready)』An Pham Thien監督
ベトナム、韓国、アメリカ/ワールドプレミア
『Je te tiens』Sergio Caballero監督
スペイン/ワールドプレミア
『Movements』Dahee Jeong監督
韓国/ワールドプレミア
『Olla』Ariane Labed監督
フランス、イギリス/ワールドプレミア
『Piece of Meat』Jerrold Chong & Huang Junxiang監督
シンガポール/ワールドプレミア
『Plaisir fantôme (Ghost Pleasure)』Morgan Simon監督
フランス/ワールドプレミア
『The Staggering Girl』ルカ・グァダニーノ監督
イタリア/ワールドプレミア
『That Which Is to Come Is Just a Promise』Flatform監督
イタリア、オランダ、ニュージーランド/ワールドプレミア